大会開催期間の6、7月は「湿気も少ないのでプレーしやすいはず」

 21回目を迎えるFIFAワールドカップ(W杯)は、史上初の東欧開催となるロシアで6月14日に幕を開ける。日本の45倍と言われる世界最大の国土を持つ大国で、各代表チームが国の威信を懸けて戦うが、気になるのはやはりその環境だ。日本人の父とロシア人の母を持つハーフで、5歳まではロシアでも生活するとともに、同国リーグで4年間プレーした経験を持つJ1横浜F・マリノスのMFイッペイ・シノヅカにレクチャーしてもらった。

 氷点下マイナス50度以下を記録するなど寒さの厳しい冬の印象が強いロシアだが、W杯期間中の6~7月は果たしてどうなのか。日本では梅雨入りから梅雨明けにあたる時期ながら、ロシアにおいてはサッカーに適している季節だという。

「5月はまだ寒さも残りますけど、6月、7月はそんなに暑くはならないと思います。乾燥していて湿気も少ないので、プレーしやすいはずです」

 日本代表がベースキャンプ地に選んだカザンは、タタールスタン共和国の首都。ロシアの首都モスクワから東に約800キロに位置する。世界遺産に登録されている城塞「カザン・クレムリン」を筆頭に古い町並みとともに、近代的な建物も立ち並び、「綺麗な街で、モスクワとはまた雰囲気が少し違う」とイッペイ・シノヅカは話す。


コロンビア戦が行われるサランスクは「勝てる都市の印象」

 今回、西野ジャパンがグループリーグを戦う3都市(サランスク、エカテリンブルク、ヴォルゴグラード)のうち、19日のコロンビア戦が行われるモルドビア共和国の首都サランスクには、イッペイ・シノヅカは実際に足を運んでいる。スパルタク・モスクワ時代の2016-17シーズン、2部第20節モルドビア・サランスク戦(4-1)に途中出場。今大会の会場(モルドビア・アレーナ)こそ当時とは違うものの、日本を後押ししてくれる“良いイメージ”があるようだ。

「サランスクは小さな町です(ロシアW杯開催都市で最も小さい)。僕は何回も試合をしに行っていて、そこでチームも勝利しているので、“勝てる都市”の印象ですね(笑)」

 日本とロシアにルーツを持つイッペイ・シノヅカは、ロシアで開催されるW杯に特別な思いがあるという。

「モスクワとか会場になっているスタジアムでプレーしたこともあって、思い入れというか、そういう場所でW杯をやってもらえるのは僕としても嬉しい。W杯は大きな舞台で、自分にとっても一つの目標。日本代表には決勝トーナメントに行ってほしいと思います。ロシアは赤の広場とか綺麗だし、人々も日本とはまた少し違う。僕はすごく好きな国なので、皆さんぜひ楽しんできてください」

 各国を代表するスター選手たちのスーパープレーや名勝負とともに、人々の記憶に残る大会となることを期待したい。


(小田智史(Football ZONE web編集部) / Tomofumi Oda)

21回目を迎えるW杯は、史上初の東欧開催となるロシアで6月14日に幕を開ける【写真:Getty Images】