SUGIZOの公式ライヴストリーミング「SugizoTube」がYouTube Liveとニコニコ生放送でスタート。SUGIZO自身の音楽はもちろん、アート、映画、カルチャー、趣味嗜好、そして精神性など、ステージでは見られない素顔に迫り、ここでしか伝えられない“今”を発信していくというこのプログラムの第2回目が、『LUNATIC FEST. 2018 SPECIAL』として6月8日(金)に配信された。

セット内のテーブルには、SUGIZOが自身のスタジオから毎回持ってきているというスカルやブッダのクリスタル、水晶クラスターを配置。また、スタジオ入りすると愛用のアロマミストをスプレーするなど、スタジオの環境づくりにもこだわるところがSUGIZOらしい。(後日スタッフに尋ねたところ、使用していたアロマミストはAVEDAのチャクラバランシングミストとのこと)。

進行の流れや番組内で紹介する映像を確認し終え、生放送本番がスタートすると、「こんばんわ」と静かに穏やかなトーンで挨拶するSUGIZOの声に、直前までのスタジオ内の緊張感が和らいでいくのが感じられた。

番組の前半は、MCの奥浜レイラとともに自身の近況やソロワークに関するトークを展開。9月からスタートするツアー『Do Phoenixes Dream of Electronic Music?』の話題では、そのタイトルは映画『ブレードランナー』の原作であるフィリップ・K・ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』に由来していることや、ディックの作品に影響を受けていることなどを熱弁。すると「ディックの話をしだしたら急にコメントが来なくなっちゃった」と苦笑する一幕も。

また、この放送の3日前にBRAHMANのライブを観るために宇都宮に行っていたこと、前日にはGLAYのTAKUROと食事をし『LUNATIC FEST. 2018』に向けた作戦会議を行なったことも明かし、「まだこれから出演アーティストは増えます。フェスは何が起こるかわからない。何か起きるかもしれないし、起きないかもしれない(笑)。みんなの期待を良い方向に裏切りたい」と含みを持たせた。

ほかにも、水素エネルギーによる発電システムの導入など、ライフワークとしている環境活動について「あらゆる面で“良し”と思える行動をしていきたい」と、水素発電システムを常設した会場を作りたいということなど「過去の世代の努力なんて伝わらなくても、数十年後にはそれが当たり前になっていればいい」とその想いを語った。

そして番組スタートから約30分。「声を駆使するアーティストの理想形」とSUGIZOも絶賛する京(DIR EN GREY/sukekiyo)を迎えてのゲストコーナーへ。

京が、かつてLUNA SEAの京都会館でのライブ(1990年代後半)にチラシを蒔きに行っていたことや、スポーツバレー京都でのライブ(1992年)の際にSUGIZOがパフォーマンスで破壊したギターの残骸をスタッフに頼んでもらいに行ったというエピソードを披露。すると、驚きながらも「若いときは物を壊したかったんだよ。今はやらないけど」と苦笑いするSUGIZOに、「昔はめっちゃギター投げてましたよね(笑)」と遠慮しがちにツッコミを入れる京だった。

SUGIZO×京

SUGIZO×京

そんな和やかなやりとりから、DIR EN GREYが昨年(2017年)行なった旧作の再現ツアーでの発見や手応えが語られると、「LUNA SEAも『IMAGE』(1992年発売)の再現ツアーをやってみようかな」という予想外のSUGIZOの発言に、「観たいです!」と嬉々とする京。すると視聴者からも「京さんもっと推して!」など援護射撃のコメントが画面に溢れた。

その後も、sukekiyoの「anima」のMVを見ながら、「監督は誰?」「才能の集りだね」など、そのクリエイティブの高さに興味が尽きない様子で、放送には流れない場面でも表現者として両者が共鳴していることが伝わってきた。

そして2015年の『LUNATIC FEST.』から、京のリクエストでLUNACY「SHADE」の映像を紹介していたときには、「この曲を作ったのは二十歳の頃だった」というSUGIZOに、「この年に『IMAGE』も作っていたってことですよね」と京が感慨深そうに返すと、「早熟だったんだね」とSUGIZOは当時のことを振り返っていた。また、2015年の『LUNATIC FEST.』でDIR EN GREYと共演した「空谷の跫音」の映像を見ながら、「後輩とはいえ、とてもリスペクトしている人たちと交われるのは本当に楽しい」と語るSUGIZOに、京は恐縮しながら今年の『LUNATIC FEST. 2018』に向けて、「やりたい曲はあるんですけど……」と明言はしなかったが、すでにプランがあることを匂わせていた。

結成20周年を迎えたDIR EN GREYと、来年2019年に30周年を迎えるLUNA SEA。共にメンバーチェンジをせず、シーンの第一線で切磋琢磨してきた両者のトークは予定時間を延長して続き、「まだ(番組が始まって)2回目なのに、ドンズバなゲストが来てくれてうれしかったです」と京に感謝の気持ちを伝え、約90分の生放送は終了した。

なお、「SugizoTube」の第3回目は、『LUNATIC FEST. 2018 SPECIAL』の第2夜としてlynch.の葉月(Vo)と悠介(Gt)をゲストに迎え、6月15日(金)20時より生配信される。

取材・文=望木綾子

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