カンヌ国際映画祭コンペティション部門で最高賞のパルムドールを受賞した『万引き家族』は、血ではなく犯罪でつながる家族物語。これまでさまざまな形の家族を描いてきた是枝裕和監督文字通り、最高傑作と言える。そのなかで、リリー・フランキー演じる父親と切ない親子関係を見せる息子として、心に残る演技をしているのが子役桧吏だ。オープニングからが離せない強い存在感で作品を支えている彼の、次なる標は「アクション」なのだとか。

 は7歳でスカウトされて、事務所入り。それ以前は特に演技に興味はなかったそうだが、始めてみると楽しく、作品によっていろいろな役を演じられる面さに引きこまれたという。是枝監督オーディションを一見て、「この子を撮りたい」と即断。今回の大抜てきとなった。素顔は明るく好奇心おう盛な11歳。撮影現場では周囲が感心するほど人を観察しており、カット割りもすぐ覚えた。その将来性は、是枝監督も太鼓判を押すほどだ。

映画万引き家族ビジュアル - (C) 2018 フジテレビジョン ギャガ AOI Pro.

 そんな彼に今後の標を聞いてみると、まさかの「アクション俳優」との答え。もともと高いところから飛んだりすることが好きだったが、『万引き家族』でジャンプシーンを経験したことから、もっと究めたいと思うようになったようだ。「GANTZ」や「進撃の巨人」など、アクション要素の強いアニメやその実写版に夢中で、『万引き家族』の撮影現場でも『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』のスタッフを見つけ、話が聞けたとうれしそうに明かす。

 「アルミンに似ているって言われるけど、エレンの方がいいかな。本当はリヴァイがいいです。巨人役もやってみたい。映画では人間がメイクして巨人役をやっていたと聞いて、すごく面そうと思いました」

 リヴァイ兵士長巨人など、個性的で渋い役どころを好むなど、の付け所がすでに天才肌。している俳優を聞いてみると『万引き家族』で共演したリリー・フランキーの名を即答した。

 「あこがれの俳優さんです。すごく優しくて、が言うのもなんですけど、演技がうまい。かっこいいとかだけではないところにとてもあこがれています」

 みんなを笑わせることが大好きだといい、現在、所属している7人組の男子小学生ユニット「スタメンKiDS」では盛り上げ担当だとか。マルチに活躍する実俳優の素地はすでに固まり始めているようだ。(取材・文:高山亜紀)

11歳の城桧吏