6月22日(金)から24日(日)にかけて、『第102回日本陸上競技選手権大会』が維新みらいふスタジアム(山口)で開催される。

今大会で注目すべきは、陸上競技の花形種目である男子100mだ。昨年9月の日本インカレで桐生祥秀(東洋大/現・日本生命)が9秒98を叩き出し、日本人初の9秒台に突入した同種目。“日本最速男”となった桐生だが、昨年は当時18歳のサニブラウン・アブデル・ハキーム(東京陸協/現・フロリダ大)に優勝をさらわれ、4位に甘んじた。

さらに、日本選手権における男子100mには、おもしろいジンクスが存在する。2012年まで4連覇を果たした江里口匡史(大阪ガス)以降、誰も連覇を達成しておらず、さらには全員が初優勝者なのだ。

【2012年以降の男子100m優勝者】※所属は当時のもの
2012年 江里口匡史(大阪ガス) 10秒29
2013年 山縣亮太(慶應義塾大) 10秒11
2014年 桐生祥秀(東洋大) 10秒22
2015年 高瀬慧(富士通) 10秒28
2016年 ケンブリッジ飛鳥(ドーム) 10秒16
2017年 サニブラウン・アブデル・ハキーム(東京陸協) 10秒05=大会タイ

なお、今年は前回覇者のサニブラウンが不参加を表明しているため、またも連覇が達成されないことになる。初優勝に期待がかかるとすれば、昨年10秒07を叩き出した多田修平(関学大)が有力だが、山縣、桐生、ケンブリッジら歴代王者が壁として立ちはだかるだろう。

 

他にも、走幅跳では今年5月の関東インカレで、追い風参考(※2mを超える風速で参考記録)ながら日本記録(8m25)を上回る跳躍を見せた酒井由吾(慶應義塾大/8m31)と橋岡優輝(日本大/8m30)。さらには、今回49年ぶりの現役高校生による連覇がかかる、女子走幅跳の高良彩花(園田高)など、20歳以下の若い選手に注目が集まりそうだ。

この大会は今年8月に行われる『アジア競技大会』の選考試合でもある。もちろん、多くの選手はその先にある2年後の東京五輪を目指しているだろうが、そのための試金石として重要な大会になるはずだ。前回は世代交代が目立ち、実に男女21種目で初優勝者が出た。果たして今年は何人の“ニュースター”が誕生するだろうか。

男子100mで優勝候補に挙がる4名。左から自己ベスト10秒07の多田修平(関西学院大)、10秒08のケンブリッジ飛鳥(Nike)、9秒98の桐生祥秀(日本生命)、10秒00の山縣亮太(セイコー)