■「AKB48システム」と韓国の人気番組『PRODUCE101』がコラボ

AKB48グループと韓国の人気オーディション番組『PRODUCE101』のコラボ番組『PRODUCE48』が、6月15日から日韓同時放送される。

日本ではBSスカパー!、韓国ではMnetで放送される同番組。秋元康が作り上げた、「会いに行けるアイドル」をコンセプトに専用劇場を構えて常時公演を行なう「AKB48」システムと、デビューできるメンバーを視聴者が選ぶ『PRODUCE101』システムが融合したプロジェクトとなる。

AKB48グループの人気メンバーも参加することから日本でも注目されている『PRODUCE48』。放送翌日の6月16日に結果が発表される『AKB48世界選抜総選挙』にも参加する松井珠理奈(SKE48)、宮脇咲良(HKT48)らもエントリーしている。総選挙では上位確実の彼女たちが、韓国でどのように受け入れられるかも見どころの1つとなる。

■韓国で社会現象にもなった『PRODUCE101』

『PRODUCE48』のもとになった『PRODUCE101』は(通称「プデュ」)は、2016年にガールズグループ「I.O.I」を生んだシーズン1、2017年にボーイズグループ「Wanna One」を生んだシーズン2が放送された。

異なる事務所に所属する101人が参加し、視聴者が「国民プロデューサー」となって人気投票を行ない、最終的にデビューするメンバーを選出するという仕組みだ。参加者にはデビューを目指して事務所で練習を積んでいる者もいれば、すでにグループなどでデビューし、再起をかけて番組に挑戦している者もおり、スタート時点で実力差がある。

デビューメンバーとして選ばれた面々は事務所の垣根を超えてグループを結成し、期間限定で活動。仮にすでに別のグループに所属していたとしても『PRODUCE101』でのグループ活動に専念しなくてはならないというルールがあり、例えばNU'ESTとしてデビュー済みだったファン・ミンヒョンはシーズン2で最終の11人に選出されてWanna Oneのメンバーとなったため、現在NU'ESTの活動には参加していない(NU'ESTはNU'EST Wとしてミンヒョンを除く4人で活動している)。

番組は本国で社会現象とも言える話題を集め、昨年はシーズン2から誕生したWanna Oneが音楽賞の新人賞を総なめにした。またデビューが叶わなかった練習生も番組で知名度を獲得し、シーズン2からは脱落者ながら人気のあったメンバーで構成されたJBJやRAINZのようなグループが生まれている。

■『PRODUCE48』で選ばれるのは国籍関係なく12人、投票は韓国の視聴者のみ

『PRODUCE48』にはAKB48グループから参加する39人を含む96人が参加。韓国だけでなく、中国の事務所の練習生もいる。先日行なわれた製作発表では、これまでの『プデュ』とは異なり12人がデビューすることが明らかになった。

特筆すべきはデビューメンバーの国籍は問わないこと。つまり最終的に韓国人のみ、もしくは日本人のみのグループが結成されることもあり得るということだ。

投票できるのは韓国の視聴者のみ。デビューグループの契約期間は2年6か月となり、韓国だけでなく日本でも活動を行なうとされている。

シーズン1ではチャン・グンソク、シーズン2ではBoAが務めた国民プロデューサーの代表は俳優のイ・スンギ。さらにメンターとして日本でも人気のあるFTISLANDのイ・ホンギや元SISTERのソユ、フィメールラッパーのCheetahらが参加する。

■HKT48宮脇咲良、SKE48松井珠理奈ら参加。韓国からはAFTERSCHOOLのカウンも
放送に先駆けて、5月には96人全員による団体曲“Pick Me(ネッコヤ)”のパフォーマンス映像が公開された。

センターの座を射止めたのは宮脇咲良(HKT48)。もう1人のセンターはAFTERSCHOOLのカウンが務めた。

AKB48グループから番組に参加するのは、宮脇に加えて松井珠理奈(SKE48)や、白間美瑠(NMB48)、小嶋真子(AKB48)、高橋朱里(AKB48)ら。“Pick Me(ネッコヤ)”でセンターを務めた宮脇の注目度は高く、個人アピール動画の再生回数も伸びている。

一方、韓国側からはCUBE(HYUNA、BTOB、PENTAGONらが所属)、Woollim(INFINITE、LOVELYZらが所属)、FNC(FTISLAND、CNBLUE、AOAらが所属)、STARSHIP(MONSTA Xらが所属)、PLEDIS(AFTERSCHOOL、NU'EST、SEVENTEENらが所属)といった事務所の練習生が参加。

宮脇と共に“Pick Me(ネッコヤ)”でセンターを務めたAFTERSCHOOLのカウンは2012年にグループに加入。6年以上のキャリアがあり、AFTERSCHOOL自体も韓国での知名度は抜群だ。

■韓国と日本のアイドルシステムの違いも浮き彫りに。予告映像では宮脇咲良が涙

番組の製作決定時からなにかと話題を呼んでいる『PRODUCE48』だが、なかでも日本人と韓国人の参加者の実力差を指摘する声は大きい。韓国側の参加者の多くはデビュー前の練習生だが、事務所で徹底的に歌やダンスの練習を積んで実力をつけてからデビューさせる韓国と、ある種未完成であることを売りに、ファンと一緒に成長過程を楽しむ傾向のある日本のアイドルとでは求められているものも異なり、歌やダンスの実力に差があるのは当然とも言える。

例えば先述のカウンと同じ事務所に所属するホ・ユンジンは、練習生歴約半年ながら自己アピール動画で抜群の歌唱力を披露している。

また番組のメンターは韓国音楽界の一線で活躍してきた人々であり、与えられる課題にも韓国アイドルのレベルが求められるだろう。投票権を持つのは韓国の視聴者のみであるという点から見ても、AKB総選挙で上位のメンバーであっても苦戦を強いられる可能性は高い。

先日公開された第1話の予告映像では、「日本と韓国のレベルの違いに落ち込みました」「彼女たちは韓国語もできない」という言葉や、宮脇咲良が涙するシーンなどが映し出されていた。

■生き残りの鍵はダンスや歌の実力だけじゃない?

一方で歌とダンスの実力があれば12人に残れるか、というと必ずしもそうは言いきれないのが『プデュ』である。実際、過去の『PRODUCE101』でも練習生歴の長い候補者が脱落し、練習期間が1年にも満たない候補者がデビューを勝ち取った例もある。

デビューメンバーを決めるのはあくまで視聴者であり、視聴者に「この子をデビューさせたい」と思わせる練習生が生き残るのかもしれない。そのためには実力よりも、ビジュアルやできなくても努力する姿が評価されることもあるはずだ。いずれにせよ、韓国の視聴者の目にAKB48グループの面々はどう映るのか、そしてまだ見ぬ韓国アイドル候補生たちはどんな実力を備えているのか。注目すべきポイントは多い。

また12の椅子を争うサバイバル番組といえど、彼女たちは同じ夢を追う同志でもあるから、日韓のアイドルたちが言葉の壁を超えて助け合い、友情を育むこともあるだろう。女性アイドルのサバイバル番組というと「女のバトル」などと煽られがちだが、せっかく日韓のコラボ番組なのだからそういう場面に光が当てられることも期待したい。

『PRODUCE48』は6月15日からBSスカパー!およびMnetで放送開始。18:00からプロローグ、23:00から第1回が放送される。プロローグと第1回に限り無料放送となる。
『PRODUCE48』ロゴ