暴排条例による取り締まり強化などで、もはやヤクザのシノギは青息吐息。だが、それでも食うために気を吐くヤクザたちが始めた新たなシノギとは、一体どんなものなのだろうか。現役のヤクザたちに聞いた。どうやら、想像以上にシノギの現場はツラくなっているようだ。

◆スーパー経営、農業、気がつけば正業に

 笑い話のようなシノギが思いもよらない立派な正業になるケースは多いという。実話誌のヤクザ担当記者に話を聞いた。

「大阪では、跡継ぎのいない商店街の店舗を格安で購入して、外国人客向けに店の前に屋台を置いてたこ焼きを焼いたり、盗品の化粧品などを格安で売って大儲けしているヤクザがいます。また、面白いネタだとスーパーの用地を地上げをしようとして、対抗して格安スーパーを目の前に建てたヤクザがいるんですが、この格安スーパーが思わぬ盛況でチェーン展開を始めたなんてケースもあります」

 もはやトホホなどとは誰も思わぬ、立派な成功者である。なかにはこんなケースも。

「もともとダフ屋をやっていたヤクザがいるんですが、最近は素人の転売屋に押されて収入が激減。彼は転売屋に対する怒りから、警備会社を立ち上げ、腕っぷしの強い舎弟たちを人気アパレルの行列などに派遣して、転売目的の客を追い返したりしています。オシャレな外国の軍隊風の制服を作り、ガタイのいい男たちが居並ぶ姿は爽快で、イベンターから引っ張りだこなんです」

 以前、シノギとしてスイカ泥棒などに手を染めたりするヤクザを紹介したが、それとは真逆、就農してしまったヤクザもいる。北関東でヤクザをやっている杉田修平さん(仮名・34歳)に聞いた。

「シノギも減って、バイトがてらに昔のワル仲間の実家で手伝いし始めたんだ。でも、自分で作った野菜や米ってマジでうめぇんだよ。道の駅なんか持ってくと『おめぇんとこのキュウリ、評判いいよ』とか言われて、なんか嬉しくてやる気出ちゃったよ(笑)」

 しかし杉田さんは「ヤクザの生き方も好きだから足は洗わない」と言うから不思議である。

 任侠道で培ったガッツと知恵を生かし、一日も早く足を洗ってはいかがだろうか。

<取材・文/SPA!ヤクザのシノギ取材班>
― 働き方改革を迫られトホホなシノギが急増中 ―

大きなシノギの一つであった祭事のテキ屋稼業。しかし、ここ数年は全国的に締め出し傾向にあり、健全化が進んでいる