バブル経済に沸いた40代男性=オジサンと、デフレ不況を粛々と生きる今のオジサン。実際はどちらが幸せなのだろうか。さまざまなデータを基に、この30年間がどう変化したのか追った。

◆オジサンのエロ今昔物語

 オジサンが欲した「エロ」にも時代ごとに差はあるのか? アダルトメディア研究家の安田理央氏は次のように分析する。

「’70年代のエロは“ハレンチ”程度で牧歌的でしたが、’80年代はAV、エロアニメが誕生。週刊誌にまで18歳未満の少女たちのあられもない無修正ヌードが載るなど、まさに“モロ”の時代。バブル期はオジサンたちが大枚をはたいたこともあり、エロの高度経済成長期を迎えました」

 エロ出版社やAVメーカーが続々誕生。その勢いのまま’90年代のオジサンたちは「過激さを追い求めた」と安田氏は続ける。

「’91年の樋口可南子の『ウォーターフルーツ』をきっかけに、多くの女性芸能人が脱いだヘアヌードブームが到来しました。さらに飯島愛らAVアイドルが深夜番組で大活躍。街では女子高生たちが使用済みパンティを売買するブルセラや、イメクラも大流行した。中年の“変態度”が爆発した時代だったと言えるでしょうね」

 しかしオジサンたちの暴走は、’00年代で過渡期を迎えることに。

「テレビからコンプライアンス問題でおっぱいが消え、度重なる風営法改正により街から店舗型風俗が消えました。ただインターネットの普及で気軽に無修正動画を拝めるようになり、街では格安手コキ風俗が流行っています。現代のオジサンはエロにお金を掛けずに楽しむのが主流となりました」

 お金を払えば何でもアリの昔と比べると窮屈かもしれない現代。それでも安価に欲望を満たせる飽食時代は悪くないだろう。

― 中年男[おじさん]の30年史 ―