VR元年と呼ばれた2016年から2年過ぎましたが、関係者の強気の見方として、VRデバイスの普及が進んでいないため市場の伸びが遅いというもあります。

一方で、映画などVRを使ったストーリーリングはまさに開き始めたところであり、VRの持つ没入感が活かされています。こうしたVRコンテンツを手掛けるアニメスタジオPenrose Studiosは、シリーズAラウンドで1,000万ドル(約11億円)の資調達を行いました。一体VRヘッドセット向けコンテンツなど、新たな作品作りへと投資していきます。

コンテンツの無償提供はいつまで可能か?

Penrose同様にベンチャーキャピタルから資援助を受けるコンテンツスタジオの中には、制作プロセスを合理化し、低予算、短い期間で作品を作るスタジオもあります。しかしPenroseは、正面からクリエティブな作品作りに向き合っています。

トライベッカ映画祭で開された最新作の「Arden’s Wake」は、非常に野心的なVRショートムービーです。30分間のこの作品は、洗練されたデザインストーリーで構成され、他のスタジオの作品にはない感動を与えてくれる、として高い評価を得ています。

PenroseのCEOEugene Chung氏は詳細な額を開していませんが、同スタジオが多くの資をこの作品に投じたことは明らかです。一方で、「Arden’s Wake」が今後VRデバイス向けにリリースされる際、償となるかどうかは定かではありません。
先にリリースされたPenroseの作品、「Allumette」や「The Rose and I」は、要なVRヘッドセット向けに無料ダウンロードが可となっています。

現在VRヘッドセットの普及率は高いとは言えません。この状況からすると、スタートアップスタジオは、「視聴者市場が大きくなるまでは、無料でもダウンロードしないユーザーに対しても作品を開しよう」と考えるでしょう。

ゲームではない、ストーリーリングコンテンツに対して課金する消費形態は、まだVR作品では一般的ではありません。しかし今後どのようにして収益を上げていくのか、課題になってくると考えられます。

一体型HMD向け作品、スマホAR利用を検討

今後の展開についてChung氏は、今後VRヘッドセットの普及が進んでいくだろうという前向きな予測をしています。特にOculus Goのような一体ヘッドセットは、PCに繋がれていないため使いやすく、スマートフォン向けヘッドセットよりも性が上がっています。

Penrose現在、一体VRヘッドセット向けに4つの新しいプロジェクトを進めているとのこと。またARKitARCoreのようなプラットフォームを用いた、スマートフォン向けのARコンテンツについても、より真剣に検討を進めるとのことです。

Penrose Studiosの作品やVRにおけるストーリーリングについては、こちらの記事でも紹介しています。

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(参考)TechCrunch