横浜市神奈川区の大口病院(現・横浜はじめ病院)で2016年、男性患者2人が中毒死した事件で、うち1人に対する殺人容疑で逮捕された元看護師久保木愛弓容疑者(31)が、容体が悪い担当患者を対象に選んだ疑いがあることが13日、捜査関係者への取材で分かった。同容疑者は任意の調べに「自分の勤務時に死なれると、家族への説明が面倒だった」といった趣旨の供述をしており、神奈川県警は同容疑者が自身の担当時間になる前に患者を殺害しようとした疑いがあるとみている。

 久保木容疑者は16年9月18日の午後3時~4時55分ごろ、担当患者の西川惣蔵さん=当時(88)=の点滴に消毒液を混ぜ、殺害した疑いで逮捕された。

 同容疑者は当日夜勤の担当だったが、引き継ぎのため早く出勤。この間に点滴用のチューブをつなぐ医療器具「三方活栓」を通して西川さんの体内に高濃度の消毒液を混入、殺害した疑いがある。

 捜査関係者によると、同容疑者は勤務時に患者が亡くなった時の対応が面倒という考えから、容体が悪い患者から殺害対象に選んだ可能性があるという。三方活栓を使った投薬では、薬の成分が短時間で体に回るとされ、西川さんは混入後すぐに容体が悪化し、死亡した。