石原さとみ主演ドラマ『高嶺の花』(日本テレビ系)の第1話が7月11日に放送され、初回平均視聴率は11.1%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録しました。

 『高校教師』(TBS系)など、90年~2000年初頭にヒット作を次々と生み出した脚本家・野島伸司のオリジナル作品。さらに、主演が“なりたい顔NO.1”の石原さとみ、NHK朝ドラ『ひよっこ』で人気急上昇した峯田和伸が共演ということで注目度も高く、日テレも放送前の番宣に力を入れていただけあって、この視聴率は納得! ですが、肝心の内容は……。

 ではでは、簡単にあらすじから説明したいと思います。

■偶然出会った陽キャラ美女と陰キャラ野獣

 華道の名門「月島流」本家に生まれた令嬢で才色兼備の月島もも(石原さとみ)は、婚約者の吉池拓真(三浦貴大)との結婚が破談になり意気消沈となっていた。そんな中、気分転換に自転車に乗っていたところ、誤って自転車を大破させてしまい、近くの商店街にあった自転車店で修理を依頼。店主の風間直人(峯田和伸)に出会う。ももは、彼が周りから“ぷーさん”というニックネームで呼ばれ、愛されていること知り、彼のとこが気になりはじめ、行動を共にするように。ももは少しずつ心が癒やされていき……、というのが今回のストーリーでした。

■石原さとみはじめミスキャスティング多し!

 石原さとみといえば、これまで『失恋ショコラティエ』や『5→9〜私に恋したお坊さん〜』(ともにフジテレビ系)、直近では『アンナチュラル』(TBS系)など、かわいい女性役や知的な女性役が多く、それらで人気を博してきました。今回も『高嶺の花』というタイトル通り、可憐で知的な女性役だと思っていた視聴者がたくさんいたようですが、蓋を開けたら予想外すぎてびっくり。高嶺の花とはかけ離れた、容姿だけよくて、性格も態度も最悪な女だったんです。これには視聴者もショックが大きかったよう。「思っていたのと違う」「さとみにこんな役やって欲しくなかった」という声が殺到していました。

 多分、石原側としてはこの役でお嬢様女優を脱却したいと考えているのかもしれません。しかし、石原は映画『進撃の巨人』(2015)、『シン・ゴジラ』(16)やドラマ『地味にスゴイ! 校閲ガール・河野悦子』(日本テレビ系)などで、こういう気の強い役や品がない女性の役を過去にも演じたことがありましたが、不機嫌そうな顔を見せ、低い声でセリフを言うだけで、あまり演じ切れていなかった印象が強い。本人もこういう役はあまり得意じゃないのかもしれません。まだ1話ということであまり言いたくありませんが、“ミスキャスティング”だと感じました。

 また、ミスキャスティングだったといえば、まるでホストのような新進気鋭の華道家・宇都宮龍一役の千葉雄大もそのひとり。宇都宮の年齢は31歳との設定なんですが、まだ20歳前半の若者にしか見えない……。すごい違和感を持ちました。それに、すごく野心家で裏がある人物なんですが、これをかわいい千葉が演じると、説得力がない(笑)。ミスキャスティングの典型例ですよ。個人的には、こういう役は成田凌とか、年上すぎですが、オダギリジョーといった目が鋭くひげが似合う俳優が演じたほうがいいと思うんですよね~。

 それに、恋愛ドラマに“アパ不倫”報道で注目を浴びた袴田吉彦を脇役として起用するのも、30代~40代の女性層が嫌がりそうな予感……。

『これで本当にいいのか!? 日本テレビ!』と疑問を放送開始から持ってしまいました。

■時代錯誤の野島伸司には“もう地上波は無理”!?

 1話を見て強く思ったのが、説教じみたセリフが多く、悪い意味で野島イズムが健在であるというところ。過去の野島作品にもいえるのですが、野島氏が考える、こうあるべき姿を登場人物たちに長々としゃべらせるのです。同作では、ももが“男は元来、獣の性格を持っているから他人の子どもを食い殺す習性がある。だから子持ちと再婚しないほうがいい”という考えを長々と説教し、周りがそれに納得するんです。セリフとして脚本に書いたということは、この考えは野島氏の考えとみられても仕方がない。筆者、このセリフを聞いた瞬間にひどい嫌悪感に襲われ、「考えが偏ってる! これはないわ~」と思い、賛同する周りを見た瞬間に「誰か1人ぐらい反論するやつ入れろ!」と怒鳴ってしまいました。

 結構昔、野島氏脚本で『リップスティック』(フジテレビ系)という広末涼子主演の鑑別所を舞台にしたドラマがあったのですが、その中で、鑑別所教官の三上博史が収容生の母親に『子どもを産んだら女をやめろ!』と罵倒していたシーンを見て、『えっ? と言うことは結婚して子ども産んだら、何があっても離婚できないということ?』『夫と離婚や死別したシングルマザーは恋できないの? 1人で子ども育てろってこと?』と、子どもながらに考えたことを思い出しました。きっと、野島氏は保守的な考えの方なのでしょう。時代錯誤な考えをまだお持ちで、それを同作でも入れてくるとは、本当に残念です。

 また、もうひとつ強く思ったのが、セリフが古臭く寒い。一番それが色濃く出たのが、結婚が破談になった理由を明かしたももを、直人は「喜怒哀楽」という四字熟語を使って励まそうとするシーン。「愛していたら憎まない、憎めないんです。あなたのように。愛があるから」とまるで金八先生のような取ってつけたようなセリフをいい、ももを「あなたはいい女だ」と助言。さらに周りもその言葉に同調して「めちゃくちゃいい女だよ」「さっきの子どもの考え方も正義感強くて!」というんです。元婚約者にまとわり付いて接近禁止令が出ているももに……。「説得力ねぇ~(笑)。何言ってんだ? こいつら」って感じで、寒い! 悪寒が襲ってくるほど寒いです!

 こんな寒くて古臭いセリフを今後も続けられると思うと、最悪としかいいようがありません。野島氏はもう少し、現代日本を知ったほうがいいのではないでしょうか?

■ストーリーのテンポの悪さに離脱者続出!

 番宣で「伏線がいっぱいある」と石原が言っており、その部分を楽しみにみていたのですが、伏線の前に、話の内容が意味不明。華道家と自転車屋の恋なのに、直人が引きこもりの少年を預かるシーンが出てきたり、その子に自転車で日本1周に出ることを促したりと意味のないシーンが出てきて、一体何が言いたいのかわからない……。視聴者は何とか、同作の概要だけでもつかもうとしているようで、ネット掲示板ではいろいろと補足情報が飛び交う状態になっていました(笑)。

 また、いろいろ内容を入れすぎて、肝心のメインストーリー部分のテンポの悪さに困惑する人も出ており、早々に「つまらない!」「面白くない!」と離脱する人が続出。さらに、「今週は最後まで見たけど、来週以降は見ない」という人もたくさんいる状態。もしかしたら同作で高視聴率を出すのが“高嶺の花”なのかもしれません!

 以上、1話のレビューでした。

 貶してばかりですが、石原の妹・なな役の芳根京子は、本当にかわいく、役柄に合っている感じがしました。離脱者が続出しており先行き不安ですが、2話で持ち返すことに期待し、放送を待ちましょう!

(どらまっ子KOROちゃん)

『高嶺の花』公式ホームページより