かねてから「やりがい搾取」などと批判を浴びてきた東京オリンピックボランティア。しかし、参加したい人は意外と多いようだ。

日本財団ボランティアサポートセンターが今年4月東京都神奈川県千葉県埼玉県の1都3県に住む2030代の男女を対に意識調を実施。朝日新聞によると、57%が「ボランティアに参加してみたい」と回答したという。(文:宮西瀬名)

ブラック企業より酷い」悪評続くボランティア

東京五輪ボランティアは「やりがい搾取」?

2018年3月下旬に東京都開した「東京オリンピックパラリンピック」のボランティア募集要項案では、参加条件に「東京都定する研修会にすべて参加すること」「連続活動期間10日間以上」「東京までの交通費及び宿泊は自己負担・自己手配」と記載されており、ネット上では「ブラック企業より酷い」といった批判が相次いだ。

批判を受け、6月開された「東京2020オリンピックパラリンピック ボランティア紹介サイト」では、「連続活動起案を5日以内にする」「交通費を一定程度支給する」など要綱案の一部変更が見られたが、それでも東京オリンピックボランティアへのネガティブイメージは払拭できていない。

今年2月に開催された平昌リンピクックでは、ボランティア向けの宿泊施設のシャワーは温が出なかったり、洗濯機が少なく遅くまで順番待ちしなくてはいけなかったりなど、劣悪すぎる環境に耐えかねて約2000人のボランティアが大会前に離脱。東京オリンピックでも同様のケースが生じるのではないか、今から懸念されている。

また、『ブラックボランティア』(角川新書)の著者で作家本間氏は昨年、自身のツイッターで、

「再度言おう。全ての学生諸君は東京五輪ボランティア参加をやめましょう。なぜなら五輪はただの巨大商業イベントで、現在42社ものスポンサーから4000億円以上集めており、ボラなんて全く必要ないから。あなたがタダボラすれば、その汗と努は全てJOC電通けになる。バカらしいよ」

投稿。5万以上もリツイートされ、大きな反を呼んだ。

償でもなにか価値を与えられるように

悪評乱れるオリンピックボランティアではあるが、前出の調では幸いにも、回答者の半数以上がボランティア参加に対して前向きな姿勢を示している。さらに、東京大会のボランティアにどんなイメージを持っているかという設問でも、「一生に一度の経験」(44.2%)、「世界的なイベントに関われる」(41.5)といった肯定的な意見が多く寄せられた。

こういった意欲的な人たちの気持ちを踏みにじらないためにも、「ボランティアで働いてもらうこと」について、東京都はキチンと考えてほしい。