【ニューヨーク時事】米国連代表部が、北朝鮮が船舶間の洋上積み替え「瀬取り」で石油精製品を密輸入し、安保理が定めた年間輸入上限量を超えたとして、石油精製品の北朝鮮への輸出を即時停止するよう求める文書を安保理の制裁委員会に送ったことが12日分かった。

 安保理は昨年12月の決議で北朝鮮による石油精製品の年間輸入上限量を年間50万バレルに制限したが、北朝鮮による瀬取りの報告が相次いでおり、米国は懸念を強めていた。北朝鮮の非核化協議が進展しない中、米側は制裁を緩めず、履行を徹底していく姿勢を改めて示した形だ。

 11日付の文書によると、北朝鮮のタンカーが、瀬取りを通じて少なくとも89回、石油精製品を北朝鮮に「運んだ可能性が高い」という。米国はタンカーの積載率が50%だった場合、1月1日~5月30日までに75万9793バレルの石油精製品が北朝鮮に輸出されたことになると推定した。

 米国は制裁委に対し、北朝鮮による輸入量が上限を超えたことを加盟国に早急に通知し、「北朝鮮への石油精製品のあらゆる移転の即時停止を命じる」よう要求した。米国は文書について、5日間の検討を要請したが、制裁緩和に前向きな姿勢を示す中国やロシアが異議を唱える可能性もある。