80年代に人気を博した特撮シリーズ『宇宙刑事シャイダー』がネガスキャンHDリマスターの高画質でBlu-ray化が決定。Blu-ray BOX(全3巻)の特典映像として、アニー、ギャル軍団、神官ポーら、作品を彩ったキャストが集合するスペシャル座談会(映像特典)が収録されることが分かった。シャイダーのパートナーの女刑事アニーを演じた森永奈緒美は、2001年に37歳の若さで他界したシャイダー/沢村大役の俳優・円谷浩さんを惜しみ「本当は、ここに大ちゃん(円谷浩さん)も来てほしかったですね」とコメントした。

【写真】『宇宙刑事シャイダー』で女刑事アニーを演じた森永奈緒美。

 1984年から1985年にかけて、全49話が製作された『宇宙刑事シャイダー』は、『宇宙刑事ギャバン』(82年)、『宇宙刑事シャリバン』(83年)に続いて放送された“宇宙刑事"シリーズの第3弾にして、最終作。この後、同シリーズの流れを汲む『巨獣特捜ジャスピオン』(85年)、『時空戦士スピルバン』(86年)などが製作され、一連の作品群は、「戦隊シリーズ」、「仮面ライダーシリーズ」と並ぶ東映の「メタルヒーロー」シリーズと呼ばれている。中でも、その元祖といえる“宇宙刑事"三部作は、次世代の宇宙刑事のエピソードが制作されるなど、いまもなお高い支持を得ている。

 宇宙刑事シャイダー/沢村大は、青く輝くコンバットスーツをわずか1ミリ秒で「焼結」し、パートナーの女宇宙刑事アニーとともに地球侵略を狙う「不思議界フーマ」に命がけの闘いを挑んでいく。シュールで奇想天外、まさに“不思議"としか言いようがないフーマによる地球侵略計画の数々は、社会風刺を感じさせるものも多く、各エピソードが放つの強烈な個性は、深くファンの心に刻まれている。中性的で超然とした神官ポーを始め、へスラー指揮官、ギャル軍団といったフーマ側のキャラクターも見どころの一つとなっていた。

 脚本を手掛けたのは、古くは円谷プロ『ウルトラQ』(66年)の時代から一貫して特撮番組に携わり、次々とヒット作を世に送り出してきた脚本家・上原正三。本作では全話をひとりで執筆し、昭和40~50年代の仕事の集大成と言うべき、クオリティの高いエピソードを数多く送り出している。また、第1・2話の演出を担当し、本作の“不思議"な世界観を構築したのは、1981年に松田聖子主演『野菊の墓』で監督デビューを果たした澤井信一郎監督。『シャイダー』を手掛けたのと同じ年に薬師丸ひろ子主演『Wの悲劇』を手がけ、日本アカデミー賞・最優秀監督賞を受賞。脂の乗った澤井監督の手腕、参加した監督陣の個性が存分に発揮されたエピソード群も、高画質Blu-rayで確認したい。

 主人公・沢村大を演じたのは「特撮の神様」として知られる円谷英二特技監督の孫で、後には数多くの時代劇やサスペンスドラマで活躍した円谷浩さん。惜しくも2001年、37歳の若さで他界したが、その清潔感溢れる青年像は、ファンの心に強く残っている。また、全編にわたって体当たりでアクションに挑んだアニー役の森永奈緒美は当時、高い人気を獲得。『ギャバン』の大葉健二、『シャリバン』の渡洋史に続くJAC(現:ジャパンアクションエンタープライズ)からのキャスティングで、主役エピソードも多く、80年代を代表する特撮ヒロインとなった。

 今回、Blu-ray化にあたり、森永奈緒美をはじめとする当時のキャスト陣が集合。総勢7名による座談会が開催された。その終盤には感動のサプライズもあるという。Blu-ray BOX1には、この座談会を映像特典として収録。『宇宙刑事シャイダー』撮影秘話の数々が当時のキャストが語る映像は必見だ。

■座談会参加者のコメント

●アニー役/森永奈緒美

「私にとって『宇宙刑事シャイダー』は初めてのレギュラー作品であり、初めてヒロイン役を務めさせていただいた、大切な作品です。本当に素晴らしい作品に出会えたことを感謝しています。今日は久しぶりに懐かしいメンバーで集まることができて、うれしかったです。本当は、ここに大ちゃん(円谷浩さん)も来てほしかったですね」

●ギャル軍団・ギャル1役/名和慶子

「私は当時から『劇団櫂』というところに所属していて、現在も舞台に出演しているんですが、驚くことに、いまでも楽屋に『シャイダー』のファンの方が訪ねてこられるんです。こんなに長く愛される作品に出られたことを、本当にうれしく思っています」

●ギャル軍団・ギャル2役/大石麻衣(当時:大内弘子)

「『ギャル2』の役は全部で3人いまして、私は途中参加、途中降板でした。最期まで演れなかったことは残念ですが、その経緯については今回の座談会でお話ししました。短い期間の参加にも関わらず、今回こうして呼んでいただけて、とてもうれしいです。ありがとうございました!」

●ギャル軍団・ギャル4役/小島憲子

「『シャイダー』に出演していたのは19歳から20歳にかけて。私にとっては大事な思い出です。この作品がきっかけで結婚した夫との間に3人の子どもがいて、いまは孫も5人います。ブルーレイが発売されたら、『シャイダー』の素晴らしさを次の世代へ伝えたいと思っています」

●ギャル軍団・ギャル5役/直井理奈

「初代ギャル2役の加納綾ちゃん、このメッセージをどこかで読んだら、一度ご連絡ください。ギャル軍団はこうして、いまでも仲良くしていて、ときどき集まっています。これからもみんなで、末永くお付き合いしていきたいです」

●神官ポー役/吉田 淳

「『シャイダー』が終わって33年が経ち、僕もいまでは俳優を引退しているんですが、今日みなさんとお会いしたら、まるで当時の続きのように、楽しいひとときを過ごすことができました。座談会に参加して、本当に良かったです。ぜひ『シャイダー』をブルーレイで、ご覧になってください」

●スタッフ:國米修市(現:映画監督)

「この業界に入って最初に携わったのが『宇宙刑事』シリーズでした。当時を振り返ると、こういう作品に参加できたことは自分にとって大きな財産になっています。まさに僕の青春時代ですね。ブルーレイで、『シャイダー』の面白さを再確認してもらえれば、と
てもうれしいです」

●宇宙刑事シャイダーストーリー
全銀河を荒らしまわる“不思議界フーマ”を止めるべく、地球担当の宇宙刑事に任じられた沢村大。宇宙刑事シャイダーとなった彼のパートナーとなったのは、故郷マウント星をフーマに滅ぼされた女宇宙刑事アニーだった。シャイダー、アニーとフーマの激闘が幕を開ける―。

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『宇宙刑事シャイダー』Blu-ray BOXの特典映像で座談会を行った当時のキャストたち。(左から)吉田淳、大石麻衣、名和慶子、森永奈緒美、小島憲子、直井理奈、國米修市監督(C)東映