イタリア・ルネサンスの巨匠ミケランジェロ。「神のごとき」と称された彼は、彫刻、絵画、建築など様々な分野で傑作を残した天才芸術家だ。

 とりわけ彫刻家であることにこだわったというミケランジェロだが、その大理石像は世界に約40点しか残っていない。今回、そのうちの2作品が初来日を果たした。

 初期作の一つ、《若き洗礼者ヨハネ》は優しく繊細な作風。一方、50歳頃の作、《ダヴィデ=アポロ》には熟練期の技が際立つ。身体はねじれ、うねりながらも限りなく静謐な佇まいは息を呑むほど秀逸だ。

 美しく尊いものを創り出したい。類希な才能と共に、揺るぎ難いそんな想いがなければこんなものは作れない、そう思わせるほどその像は特別な輝きを放っている。展覧会では同時代の身体表現を多角的に紹介する。突出するミケランジェロの魅力と共に、人々が人体像に託した理想をとっくりと味わおう。

INFORMATION

『ミケランジェロと理想の身体』
〜9月24日 国立西洋美術館 03-5777-8600(ハローダイヤル)
http://michelangelo2018.jp/

(林 綾野)

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