俳優の佐野史郎が主演を務める東海テレビ・フジテレビ系ドラマ『限界団地』(毎週土曜23:40~)がこのほど、クランクアップを迎えた。

佐野演じる最狂の老人・寺内誠司の情熱と悲哀を描いたサスペンスドラマの同作。最後の撮影は、寺内と江理子(足立梨花)が、団地の幽霊部屋で、まさにふたりの将来を暗示するシーンで終了し、スタッフからの大きな拍手と「お疲れさまでした」の声援が送られると、足立は思わず涙ぐみ、佐野にも安堵の表情を浮かべた。

佐野は「何より無事終えられたことがうれしいですし、本当に素晴らしいスタッフ、共演者のみなさんに恵まれ、心より感謝しております」とコメント。「全シーン神経を張り詰めていたので、一度、心神喪失のような状態になってしまい、撮影していて記憶がおぼろげなシーンが1、2シーンありました。こんなことは始めての経験でした。言い訳になりますが、連日の撮影で出演シーンもかなりあり、限界ギリギリだったのかもしれません。ですが、連ドラ初主演はそういった過酷さも含めてとても楽しかったです」と、63歳にしての初挑戦を振り返った。

足立は「考えなくてはいけないこともたくさんあり、とても大変な役ではありました。題材的にも重く、シーンが終わるごとに佐野さんと一緒に『はーっ』と、深いため息をつきながら乗り越えた記憶もあります。でも、今は本当に無事に終われてよかったという気持ちでいっぱいです」とホッとした様子。今回の役を演じて「私のイメージがかなり変わるのではと思っています。でも、それをとてもいい風に仕上げてくださったのは佐野さんです。私の芸能生活のターニングポイントとなった役だと思います」と感謝した。

そんな足立の夫役を演じた迫田孝也は、不倫シーンもあったが、「色恋というよりちょっと滑稽にも思えてきて、思わず心の中で笑ってしまって(笑)。でもやっぱり不倫はいけないから、寺内に懲らしめられても仕方なかったですね」と苦笑い。団地の自治会長役を演じた山崎樹範は「佐野さんのお芝居からもらうものがたくさんあって、そこに返せるかどうかという気持ちの連続で、久しぶりに心が震えるものがありました。例えると、ボクシングをやっているみたいな感覚、真剣勝負でした(笑)」と語り、現場を離れることを惜しんだ。

あす14日に放送される第6話は、団地が老朽化のために取り壊されることを聞いた寺内が、住人を説得して反対の署名運動を開始。そんな折、寺内家では、孫娘の穂乃花(渡邊詩)が亡くなった両親に話しかけるそぶりを見せた後、ひと言も話さなくなる。動揺した寺内は、江理子を呼び出して「穂乃花の母親になってほしい」と懇願。こうして奇妙な“家族ごっこ”が始まる。

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