政府は13日、財務省の事務次官に岡本薫明主計局長(57)を起用する人事を固めた。学校法人「森友学園」への国有地売却に関する決裁文書の改ざん問題が影響し、人事は複数の案が浮上して曲折を経たが、かねて本命視されていた岡本氏で決着した。改ざんや福田淳一前次官(58)のセクハラ問題など一連の不祥事で失墜した同省の信頼回復が重い課題となる。

 財務省では、主計局長からの次官昇格はほぼ既定路線。しかし、決裁文書の改ざんが行われたとされる2017年2~4月、岡本氏は国会対応や文書管理の責任者である官房長だった。このため、同省は当初、改ざんに関係していない星野次彦主税局長(58)を次官に昇格させる方向で調整した。

 財務省は今年6月、改ざん問題の関係者の処分を公表。岡本氏は同省の内規による文書厳重注意の処分となった。ただ、国家公務員法に基づく懲戒処分に至らなかったことから、首相官邸は岡本氏が次官に就任しても問題ないと判断。次官級の浅川雅嗣財務官(60)も候補に挙がったが、本人が固辞した。

 岡本氏は官房長を経て17年7月、予算編成を担う主計局長に就任。「発想力と突破力がすごい」(同省関係者)と評され、19年10月の消費税率引き上げを控え、省内には岡本氏の手腕に期待する声が多い。福田氏の辞任から続く次官の空席は約3カ月で解消される。