文部科学省の私立大支援事業をめぐる汚職事件で、受託収賄容疑で逮捕された同省前局長の佐野太容疑者(58)が、東京医科大から事業選定で便宜を図るよう依頼を受けた後、同大の申請書類の書き方について、同省職員にアドバイスを求めた疑いのあることが13日、関係者への取材で分かった。

 アドバイスの内容は、佐野容疑者が知人の医療コンサルタント会社元役員の谷口浩司容疑者(47)を通じ、東京医科大の臼井正彦前理事長(77)に伝えたとされ、東京地検特捜部が詳しい経緯を調べている。

 関係者によると、佐野、谷口両容疑者と臼井前理事長は昨年5月に3人で会食しており、東京医科大側から佐野容疑者に対する便宜の依頼は、この会食の場で行われたとみられている。

 申請書類の提出期限は翌6月で、この間に佐野容疑者が同省事務官にアドバイスを求めた疑いがあるという。

 関係者によると、佐野容疑者は調べに対し、同大からの依頼でアドバイスをしたことは認めている。しかし、「当時の官房長という立場では、事業選定の権限はなかった」とも説明。「受託収賄罪には当たらない」などと容疑を否認している。

 佐野容疑者は5月の会食の場で、息子が東京医科大を受験することにも言及したが、調べには、「息子の合格は頼んでいない」と主張しているという。

 一方、臼井前理事長は贈賄容疑を認めており、特捜部は供述の裏付け捜査を進めている。