もうすぐ夏休み。長い休みを利用して、普段行けないところにドライブする計画を立てている方もいるでしょう。特に、普段は都市部を運転しているドライバーは、広々と視界の良い場所で、運転に油断がでてしまう…なんてことが、あるかもしれません。そんな見通しの良い場所で問題になっているのが、”十勝”または”田園”と呼ばれる交通事故なのです。文・吉川賢一

十勝事故とはどんな事故?
十勝型事故 田園型事故

拓けた田園地帯の道路同士が交わる、信号のない交差点で発生しやすい交通事故を、「十勝事故」、「田園事故」と呼びます。

北海道十勝平野で、この種の自動車衝突が多発したことで、こう呼ばれるようになったようですが、十勝平野に限らず、同じような条件を満たす場所では、較的発生しやすい事故であり、毎年数多く発生しています。

その原因はおもに3つ。ひとつは「コリジョンコース」と言われるものです。これは、交差する道路(衝突してしまう一点)に向かって、お互いが等しい速度で移動していると、ドライバーの視界の中(広い風景)では相手の車両があたかも動いていないように見え、が認識しづらいという特性が関係しています。

2台のクルマ航空機同士が、周囲が明るくて視界が良い場合であっても、お互いを認識しにくくなってしまう現のことです。

もうひとつは、車両の死に相手が入っている場合。多くは、Aピラーに相手が隠れており、直前まで気づかずに衝突してしまいます。

そして最後は、自分の走っている道路をお互いが優先される側にあると錯覚するケース。お互い自分側が優先なので、相手は止まるだろうと勝手に思い込み、交差点に進入。衝突事故になってしまうというものです。

故に年齢は関係ない
交通事故

2017年5月午前7時頃、福島県棚倉町内の町で、交差点を進行していた乗用と軽乗用が出会い頭に衝突しました。

福島県警によると、現場は棚倉町付近にある、線区別がない幅約3.5mの直線区間で、交差点に信号機は設置されていませんでした。乗用と軽乗用は両方とも、減速をせずに交差点へ進入し、出会い頭で衝突してしまいました。

双方のクルマとも路外へ逸脱し、道路沿いの田んぼへ転落してクルマは大破。この事故によって、双方のドライバーが重傷を負いました。

ドライバーは、それぞれ37歳と24歳という若い男性同士。若くて反射神経があったであろう世代だとしても関係ないのです。

ノーブレーキで交差点に進入した2台

2015年6月、午前5時ごろ、岐阜県養老町内の町で、交差点を進行中の軽ワゴン軽トラックが、出会い頭に衝突しました。この事故で、軽トラックを運転していた66歳の男性死亡してしまいました。

岐阜県警によると、現場は養老町田付近で幅員約3mの直線区間であり、田んぼの中にある交差点でした。信号機標識は設置されておらず、軽ワゴン軽トラックの双方は減速しないまま交差点に進入。出会い頭に衝突をしました。

双方のクルマは破損し、軽トラックを運転していた66歳男性は頚部強打によりまもなく死亡。軽ワゴンを運転していた53男性も、軽傷を負いました。現場は見通しもよく、周囲に建物などはありませんでした。警察は、コリジョンコースによって起きた事故として調をしました。

軽ワゴン軽トラックという、近しいサイズクルマ同士であったことも、原因のひとつかもしれません。

このコリジョンコースは、航空機や相対速度の低いヘリコプター等でも起こることがあり、しばしば中衝突事故の原因ともなります。

今後、コネクティッド技術が進み、Car to Carによる連携が進めば、減りゆく事故形態であるのかもしれませんが、最終的には、ドライバーの認知・判断が大切です。

視界が良好なを走行する時であっても、気を引き締めて運転しましょう。

夏休み中は要注意!十勝型事故って、知っていますか?