ときには存在感を消して乗員が快適に移動することに貢献し、またあるときには迫あるサウンドドライバーの心を鷲掴みにするマフラー。普段はにつきにくいところにあるため、役や構造についてな部分もあります。今回は、マフラーがもつ特徴や役割について紹介します。文・吉川賢一

マフラーの役とは?
日産 GT-R マフラー (2016)

自動車マフラーは、エンジンの燃焼によって起きた爆発音を吸音し、静音する役を担っています。また、排気ガスをテールパイプから外に排出する役があります。

マフラーは、法令で必ず装着をすることが定められており(除くEV)、を走る自動車には必須の部品です。

自動車マフラーの構造とは?

マフラーは、排気パイプの終端部付近に設置され、ひとつのマフラーでは十分に消音できない場合には、左右に分けたり、パイプの途中にプリマフラー(サブマフラー)を設け、2段階に消音を行うこともあります。その構造には、ストレート式、多段式、可変式の3つがあります。

ストレートマフラー
多数の小さなの開いたパイプが、マフラーケースを貫通した構造です。ケースのなかには吸音材が詰められています。排気効率の良いスポーツマフラーに多く見られます。

②多段式マフラー
現在マフラー流で、多室マフラーとも呼ばれ、いくつものパイプとバッフルプレートという仕切りが組み合わさった構造です。排気ガスは、これらのパイプを通過して、バッフルプレートで仕切られた部屋を移動することで、圧が低減され、排気音量が下がります。

③可変式マフラー
マフラー内部の構造が固定でなく、排気の通りを変えることで音や圧コントロールしたり、排気管内の圧が強まると経路を変えたりして、音量や音質を変える構造です。

マフラーの設置位置・本数
日産 GT-R バンパー

かつてマフラーは、それ自体が高温になることに加え、吹き出し口からは高温の排気ガスも噴き出すことから、安全性の理由で給油口から離れた場所に設置されていました。

しかし、最近では給油ノズルや燃料タンクの性や品質が向上したことで、安全性の意味合いは薄れ、左右出しのマフラーも多くみられます。

マフラーの本数は、スポーツカースポーツ仕様で多い傾向にあります。スポーツ仕様は、パワフルな大排気量エンジンであることが多く、騒音も大きくなりがちです。

マフラーの本数を増やすことで、静粛性を向上させると同時に、スポーティなルックスを狙って左右2本出し、4本出しなど、さまざまなスタイルが見られます。

マフラーの材質
チタンマフラー

おもな材質はスチールやステンレスですが、使用されている金属によって、マフラーの持つ消音の役割だけでなく、エキゾーストサウンド(排気音)にも影を及ぼします。

形状や種によっては効果が異なりますが、チタンのような軽量な金属マフラーなるほど、排気音は高めになる傾向にあります。

マフラーを交換することで得られるメリットは、排気効率を上げて、潜在的に持っているエンジンを引き出し向上させることです。

また、材質を変えることで、排気音の音色を変えることができます。おおむね、排気音は大きくなりますが、それでも好みのデザインや本数のマフラーを選ぶ、リアビューのドレスアップは、人気カスタマイズとなっています。

マフラーについて気を付けること
マフラー

以下のちょっとしたチェックで、マフラーにまつわる大きなトラブルの予防になります。

①さび・へこみ・はこまめにチェックすること
さびを放置しておくと、マフラーが開く危険があります。があくと、排気効率が落ち、最悪の場合には、排気ができなくなってしまいます。

②排気出口もたまにチェックすること
異物が排気出口をふさいでしまったり、深めの溜りに突っ込んでしまったりした場合、排気ができなくなります。特に大の際には、マフラー出口が詰まることがあり、排気ガス内に逆流して、一酸化炭素を起すケースがありますので、注意が必要です。

底を突かない
やむをえず段差の大きなところに乗り上げたり、山砂利道などを走行したりすると、マフラーがぶつかって、つぶれたり、が開くことがあります。スピードを落とし、慎重に通過するようにしましょう。

普段はにつきにくいマフラーですが、とても大切な役を担っています。定期点検では、トラブルの防止のためにも、マフラーに気を留めてチェックされることをおすすめします。

自動車のマフラーの構造とは?どういう役目があるの?