NTTドコモのCMで、X JAPANの『紅』をアカペラで熱唱する高畑充希の歌声が凄すぎると話題になったことは、「『紅』の高畑充希だけじゃない!歌のうまさに驚いた女優8人」でも触れたとおり。が、その一方で、巷には「ウザい」「うるさい」「イラッとくる」という批判があることも確かだ。

 同じ内容のCMが繰り返し流されることで「見飽きた」「しつこい」など負の感情を呼び起こすのかは定かでないが、視聴者を辟易とさせるCMにはどんな傾向があるのかを調査するべく、全国の男女200人を対象に「(現在放映中の)イラッとくるCM」というお題でアンケートを行った。回答結果は非常にバラける形となったが、別商品のCMであっても類型的に票をまとめたところ、以下5つのCM作品がランクインした。5位から順にコメントと合わせて見ていこう。

◆5位 病気の不安を煽って、「お医者さんに行きましょう」的なCM 7票

 いわゆる薄毛治療のAGA、禁煙外来、神経障害性疼痛など、「◯◯はお医者さんで治療できるんです」「へーそうだったんだ」などのCMは確かに増えている。

「AGAという言葉を覚えたのは爆笑問題の薄毛治療のCM。いい情報だと思ったけど、何回も流されると、薄毛は治せって強くいわれてる気がしてめげる」(41歳・男性・京都府)

「禁煙外来のCM。くりぃむしちゅーの上田が『禁煙できないのはニコチン依存の可能性があります』とかお茶の間で流されて、ただでさえ肩身がせまいのに、家族に訴えかけるようにテレビで流すのはどうかと思う」(33歳・男性・神奈川県)

「医者に相談に~系のCM全般が嫌い。製薬会社のCMなのに、用法用量を守って~的な、薬事法にのっとったCMにすべきなのにそんな文言が見当たらない。公共CMみたいな作り方って問題じゃないの?」(39歳・男性・東京都)

 薄毛も禁煙も、始めるかどうかはダイエットと同じ個人の選択によるもの。それを「医者に行け」とメッセージ強めに言われると、重大な疾患のように思えてしまい気持ちが落ち込むというのは確かにありそうだ。

◆4位 ドラマ仕立てのCM 18票
 ソフトバンクの白戸家シリーズ、auの三太郎シリーズなどは、その息の長さから、もはや国民的ドラマシリーズといってもいいほど認知され、定着している。が、そこにはこんな批判が相次いだ。

「ソフトバンクのお父さんのCMに最初は面白いと思ったけど、とにかく飽きた。『10年間ありがとう』ってテロップ流れてフィナーレかと思ったら、新家族追加!と伸ばしてきて唖然とした」(35歳・女性・大阪府)

「ソフトバンクのお父さんが何を言っても老害じいさんの主張に聞こえる」(37歳・女性・岡山県)

「auの浦島太郎のやつ。とにかく登場人物全員がウザい。ウザキャラがコント仕立てでわいわいやるのがウリなんだろうけど、そもそもCMにそこまで個性を求めてません」(28歳・男性・兵庫県)

 認知度が高いゆえに「飽きた」層が多くいるのは、定番シリーズの宿命なのかもしれない。

◆3位 NTTドコモ、高畑充希の「紅」 20票
 冒頭で取り上げた高畑充希が「紅」を熱唱するNTTドコモのCMが3位。理由は「うるさい」、「しつこい」、「見飽きた」と少々感情的なコメントが並んだ。

「初めて聞いたときは良かったが、二度目以降はうっとうしく感じてしまう」(31歳・女性・東京都)

「ドコモの高畑さんが紅を熱唱するCMが、うるさいししつこいので苦手です」(34歳・女性・石川県)

 ファンでもない限り、同じ歌い手が、同じ曲を、同じ映像で歌うシーンは何回も見れば、飽きてしつこく感じて当然。今回の調査で初の特定CMとなったが、それだけ認知度が高いともいえる。

◆2位 ハズキルーペのCM 28票
 いまやハリウッド俳優の渡辺謙と、東大卒女優の菊川怜がやたらと熱い口調でプレゼンをする拡大鏡「ハズキルーペ」が2位。まず、目にする回数がやたら多い。商品のウリをベタな芝居で伝える、近年なかったタイプのCMといえるが、その演出に違和感を感じる声が頻出した。

「一周回って、斬新さを打ち出してくる作り手の姿勢がムカつく」(33歳・女性・愛媛県)

「CMの最後に菊川怜が叫ぶ『ハズキルーペ、だーいすき』ってセリフを聞いた瞬間、毎回、全身がムズがゆくなる」(35歳・男性・千葉県)

「世の中の文字は小さすぎて読めないとか、ケツにしいても壊れないとか、どうでもいいことを大げさな演技されたことで、特に伝えることがないのだけは伝わってきた」(31歳・男性・茨城県)

 良い意味でも悪い意味でも、誰も知らなかったであろう商品名を、ここまで認知させたという点では作戦勝ちにも思える。

◆1位 「◯◯もらえる」系のスマホゲームのCM 29票

 特定の商品に集中したわけではないが、『ハンター×ハンター』や『キングダム』など、コンプガチャ系ゲームのCMは、最後に「◯◯、もらえる」と入会特典を煽ってくるパターンが多い。そこの何に「イラッとくる」のか?

「作品自体を知らないのに『ヒソカ(※ハンター×ハンターの人気キャラ)もらえる』『孔明(※三国志の軍師)もらえる』とか言われても、誰だよって」(29歳・女性・埼玉県)

「最後の最後に、『激レア◯◯もらえる』ってくると、それまでの商品説明で、ちょっと面白そうかなって思った自分の愚かさにイラつく」(30歳・男性・三重県)

「ただレアカードを入手する射幸心を煽るだけの作業ゲーのくせに、大人が見る時間帯に流れてくることに絶望する。CMまで使ってどうでもいいことにカネと時間をつかわせようとするな」(38歳・男性・埼玉県)

 ランキング圏外には「松本人志の『バイトするならタウンワーク』。CM以外でもネタでこのフレーズ使ってたりしてイラッとする」(34歳・男性・千葉県)、「DHCのダイエット飲料のCM。「ポヨポヨ、ポヨポヨ、スタートダイエット♪」ポヨポヨって言ってるけど、体に風船まとった女優の意図するものは「デブ」ってことだろ。腹立つ」(34歳・女性・兵庫県)、「ゴキブリホイホイのCM。気持ち悪い。見たくない。食事中に不快」(26歳・女性・京都府)などがあがった。

 古今東西、万人に受けるCMなど存在しないというのが前提ではあるが、商品名や世界観を追求するあまり、人によっては“悪目立ち”に捉えられるということはあるようだ。<取材・文/日刊SPA!取材班>

【調査概要】調査方法:アイブリッジ(株)提供の「リサーチプラス」モニター(20~40歳男女)に対してアンケートを行い、その結果を集計したものです。調査期間:2018年7月27日~28日 有効回答者数:20歳から40歳 全国の男女200名