センターピラーとは、ボディを横から見たときに、センターにある柱のこと。Bピラーとも呼ばれます。以前は本当にセンターピラーがない車種もありましたが、現代では側面衝突時の安全性確保のために必要な構造部材です。しかし、そんな現代でもセンターピラーがない自動車が存在します。

センターピラーはどこに行った?
ピラーレス

自動車のBピラーは、キャビンを支え乗員を衝撃から守る重要なパーツです。Bピラーのないボディは、一般的に剛性が低く、ハンドリングにも悪影響をおよぼします。それはミニバンでも変わりません。

では現代のセンターピラーレス車は、どうやってボディの剛性と乗員の安全を確保しているのでしょうか。秘密は、リアドアの構造にありました。

現代のピラーレス車はミニバンタイプに多く、リアドアはスライド式です。このスライド式ドアは、狭いスペースでも乗降に十分な開口部を確保することができます。加えて、ドア単体の重量が通常よりも重くなっても支えることが容易で、さらに開閉にもそれほど腕力を必要としません。

そんな利点を活かして、リアドアの最前部にBピラーの代わりになる構造部材を内蔵しているのです。

では、センターピラーがない車はどんな車種があるのでしょうか?

①ホンダ N-VAN
ホンダ N-VAN 2018

2018年7月に発売開始となったホンダ N-VANは、軽自動車バン初のセンターピラーレス車です。

ドアは、前席が通常タイプで、後席には両側にスライドドアを採用。助手席側がセンターピラーレス構造となっています。「ダブルビッグ大開口」と呼ばれる開口部の広さは、1,580mm。荷物の大きさや作業人数に応じて、効率よく積み降ろしができるように設計されています。

ホンダの軽バンは1999年から3代目アクティ・バンが販売されてきました。シャーシをアクティ・トラックと共有するMR車で、フロントボンネットを最小限に抑えられたためラゲッジを最大限に確保することができました。しかし2018年4月の軽自動車衝突安全基準強化のため生産終了となり、後継車としてN-VANが投入されました。

N-VANは、ダブルビッグ大開口とフラットな荷室により、効率よく荷物を積載できることがポイント。そのウラには、ラゲッジスペースが従来モデルより狭くならざるを得なかったことで、そのマイナスをどう埋めるかという事情があったのかもしれませんね。

②ダイハツ タント
ダイハツ タント 2017

ダイハツ タントがセンターピラーレス車となったのは、2007年にデビューした2代目モデルからです。その3代目にあたる現行モデルは、使い勝手を向上させて、後席前フロアにA型ベビーカーを畳まずに収納できるようになりました。

「ミラクルオープンドア」と名付けられた助手席側の開口部は1,490mm。さらにフロントドアは、90度の角度で開くよう設計。使い勝手を追求しています。

現行型は軽ワゴン唯一のセンターピラーレス車で、安全予防装置には最新のスマアシIIIを搭載。次期型がセンターピラーレスになるかは不透明なので、センターピラーレスの軽ワゴンを新車で狙っているなら、購入はいまのうちです。

③トヨタ ポルテ/スペイド
トヨタ ポルテ 2017

トヨタ ポルテ/スペイドは、運転席側に前後ヒンジドア、助手席側に大型スライドドア1枚だけという変則的なレイアウトです。大型スライドドアにより、大開口を実現しています。

ポルテ/スペイドの助手席側センターピラーは、ドア後端と接する車体側に内蔵されています。内装に子供の身長を測るものさしがついている箇所です。運転席側で見ると、BピラーとCピラーの中間で、センターピラーは文字通りレス状態です。おそらく、ピラーレスでさまざまな要件を満たすためには、この場所が限界だったと想像できます。

そんな特徴的な大開口のポルテ/スペイドですが、コンパクトワゴンクラスにルーミー/タンクがデビューして以来、販売成績が伸び悩んでいます。

トヨタ自動車の2025年までに国内ラインナップ半減の方針に則り、2018年内での生産終了とモデル廃止が噂されています。ポルテ/スペイドを新車で購入するのなら、早めに商談を開始したほうが良さそうです。

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