婚活体験記として最高におもしろいマンガがあります。
『31歳BLマンガ家が婚活するとこうなる』(御手洗直子)という、タイトルからして自虐臭がプンプンする作品です。pixivで爆発的な人気を呼び、単行本化されました。

 その後『31歳ゲームプログラマーが婚活するとこうなる』という、今度は夫側の体験記が出て、これまた夫が痛すぎて腹がよじれました。

 夫がすごいのは、自分のどこがダメなのかをサイトで出会った女性に徹底的に聞きまくり、少しずつ改善していったところです。最初は臭くてダサくてデブで、とんでもなくだらしない人だったらしいです。女性側の厳しい視点を初めて真摯に受け止め、服を買いに行き、健康に留意し始めたとか。ジーンズの内股のところ、肉がすれて「デブ穴」ってのが開くらしいです。初めて知りました。
まあともかく、そうして自分を向上させていき、奥さんと結婚に至ります。

 この「自分を客観的に見つめて成長させる」のが婚活ってものなんですよね。

 そこで思い出したのが、先日お話しをうかがった「ユーブライド」のスタッフの方の話です。

 「確かに結婚を意識した婚活サイトでは、子供が欲しいか、家事の分担はどうするかといった結婚観は重要です。プロフィールに、その人と結婚したらどんな生活なのかが想像できるくらい、しっかりと書き込んでいる人のほうが申し込みが多いです。

 もちろん、結婚を前提とした出会いを求めているなら、生活観が合うかどうかは重要です。しかしだからといって、やり取りの中でほんの少しでも意に添わない内容があると、すぐに見切りをつけてしまう女性がいます。それは非常にもったいないですね」

 わかります、そうなんですよ、めっちゃ反省です!

 私も、短期間で成果が出るという「ユーブライド」に登録してみました。そこで知り合ったかたが大変フランクだったので、いろいろ聞いてみたんです。するとこんな話が。

 「ネット婚活って、たくさんの人と出会えるのがメリットじゃないですか。以前マッチングした女性は『自分以外の女性と連絡を取らないで欲しい』と言い、付き合う前から束縛したがって困りました。途中で僕がなにか意に添わないことを言ったらしく、突然ブロックされておしまい。聞くと、何年もそこで活動をしているかたのようでしたが」

とのこと。

男のレベルが低いから?

 「相手が見つからないのは、男のレベルが低いから」って思ってると、いつまで経ってもモテないんです。
自分が干からびてた時期を思い返すと、間違いなくそうです。すごく周囲に対してシニカルだったし、腹立ちがあった。

 でも周りのレベルが低いのは、自分のレベルが低いからです。
自分が大らかになって相手を受け入れるようになると、自然と相手からも受け入れられるようになっていきます。
そうして気づくんです。「ああ、今までステキな人は自分のことを『面倒臭いヤツだ』と思って避けていたんだな」って。

 婚活パーティでも、進行に文句を言ったり、上から目線で意見を言う人は、あまり好印象ではありませんでした。どんな環境でも、その場を楽しもうとする人のほうが好感度が高いです。そしてそこが気に入らなかったら、次に行かなければいいだけ。自分の我を押し通して周囲に従わせる必要はないんです。

 不思議なんですけど、「質のいい人としか付き合いたくない」と思って周囲の友人を選んでいた頃よりも、今の方がずっと多くのステキな人たちに囲まれています。

 自分の人生が上手く行かないのは、環境のせいでも、周りのせいでもなく、ただただ自分が矮小だからだって気づいたら、めっちゃ人生開けてきました。不思議と仕事もすごくうまくいくようになって。

 婚活サイトでうまくいかないなら、その理由はどこにあるのか。
より自分に合ったツールを選んでいないのか、プロフィールの描き方に問題があるのか、やり取りが楽しくないのか。ちょっと振り返ってみようと思います。
いずれにせよ、現状が気に入らないなら、自分が変わればいい。
そんなことが、アラフィフになって初めてわかりました。

 しみじみ、生きるのが楽になったなあと思います。

Text/和久井香菜子

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