群馬県の防災ヘリコプター墜落事故で、救助活動を終えた吾妻広域消防本部西部消防署副署長兼第1小隊長の黒岩賢一さん(50)が11日、記者団の取材に応じた。現場の状況について、「かなり凄惨(せいさん)だった。(犠牲者には)直属の部下、後輩がいるので心情を察してほしい」と涙ぐみ、言葉を詰まらせた。

 ヘリは急斜面に足の部分が横になっている状態で倒れ、真上には倒れそうな大木があった。このため、ロープで固定する作業をしたという。

 「道が険しく通常2時間以上かかるコースだが、約1時間半で着くことができた。かなり滑りやすく危険な状況だったが、安全に無事に仲間の姿を見ることができて良かったと思う」と涙を浮かべた。

 最初に機体を見たときの気持ちを聞かれると、「これがヘリなのかと思った。鉄の塊といっても過言ではない、原型をとどめている部分はほぼなかった」と衝撃を語った。

 乗っていた隊員に対する思いを聞かれると、「私はみんなと一緒に仕事をした。これからの消防本部を背負って立つような人間だった」と唇をかみ、人柄について思いを語る場面もあった。