鳥栖戦の終了間際、CKから浦和FW李が押し込むもノーゴール判定

 浦和レッズのオズワルド・オリヴェイラ監督と日本代表DF槙野智章は、敵地に乗り込んだ11日のJ1第21節サガン鳥栖戦の試合終了間際に起こった判定に対して不満を隠せない様子だった。

 問題のシーンが起きたのは、鳥栖が1-0とリードした後半43分だった。右コーナーキックを得た浦和はMF柏木陽介がファーサイドにボールを上げると、DFマウリシオがヘディングシュート。これを鳥栖DF小林祐三がゴールライン上でクリアしたが、ゴールポストに当たったところをFW李忠成が押し込んだ。

 しかし、ここでメインスタンド側の村上孝治アシスタントレフェリーは、李がボールを蹴り込んだ後にフラッグを上げた。オフサイドにはなり得ないプレーだったが、ゴール前で李のプレーにファウルがあったとして得点は取り消された。李はファーサイドにボールが飛んだ際に、わずかにGK権田修一と接触していたが、あまりにも軽微なものだった。

 さらに、その時点で村上副審もファウルを示す頭上で振る形でフラッグは上げておらず、ボールがゴールに入った後にオフサイドを示す時のように垂直にフラッグを上げていた。

オリヴェイラ監督が皮肉「近くにいた主審に見えず、遠くにいた副審に見えた」

 浦和のオリヴェイラ監督は「ゴール前で混乱した場面、近くにいた主審に見えず、遠くにいた副審に見えたのでしょう」と皮肉を交えたコメントを残している。そして、そのまま0-1で敗戦して2試合連続無得点になったことについて、攻撃面での向上が見られることを話した後に「今日は実際にゴールをできたが、なぜか取り消された。これ以上、このことにコメントはしません」と静かな怒りがにじみ出ていた。

 一方、試合中にも上田益也レフェリーに抗議していた槙野は「これがJリーグ。面白い試合の流れを変えてしまう。自分が批判されても、このようなシーンが今後ないようにしてほしい。勝っていても問題にしなければいけない場面だと思います」と厳しい表情で話した。

 先日までロシア・ワールドカップに参加し、その前の親善試合を含めて多くの国際試合を経験してきた槙野は、Jリーグとのジャッジの違いを「国際試合では、最初のプレーでどこまでやらせてくれるかつかめる」と話していたが、そうした流れのなかでのジャッジだけでなく、ゴール前の勝負を決める場面で首をかしげるような場面が生まれてしまった。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)

(左から) 槙野、オリヴェイラ監督【写真:Getty Images】