インターハイの暑熱対策は? 前後半に「クーリングブレイク」と「飲水タイム」を併用

 全国高校総体(インターハイ)の男子サッカー競技は11日に準々決勝を行い、桐光学園(神奈川第2)、昌平(埼玉)、山梨学院(山梨)、東山(京都)が準決勝に駒を進めた。

 準決勝、決勝で試合の鍵となり得るのが、前半と後半にそれぞれ2度訪れる中断タイムだ。育成年代の試合では近年、暑熱対策の一環として審判の指示の下、一時的に試合を中断する給水タイムが設けられるようになっている。さらに、インターハイでは、昨年から、前半と後半にそれぞれ、ベンチに戻って3分間の休憩を行うクーリングブレイクが設けられるようになった。今大会は、猛暑の対策として、2つの暑熱対策を併用している。前半15分を目安にクーリングブレイク、30分を目安に飲水タイム。プレー時間35分を経過するとハーフタイムに入り、後半15分で再びクーリングブレイク、また後半30分に給水タイムが設けられ、約15分間隔で試合の流れが途切れる形になっている。

 高円宮杯U-18サッカーリーグでは90分形式を採用しているが、インターハイは、夏に行われることや、決勝まで勝ち進むと7日間で6試合というハードなスケジュールを考慮して35分ハーフで行われている。元々、試合時間がリーグ戦より少ないが、さらに中断が多くなることでプレー時間が細切れになっている。

 勝ち上がった東山の福重良一監督は「子どもたちのパフォーマンスが急激には落ちないところは、助かっている。次の中断タイムが(約15分刻みで)見えているので、そこまであともうちょっとと頑張れている。パフォーマンスが落ちると、見る方もやる方も消化不良になる」と、選手のコンディション維持に役立っているとの見方を示した。

試合の流れを左右する傾向も、準決&決勝も中断タイムの活用法が重要に?

 一方、優勢に立ったチームが流れを切られてしまう、守勢に回ったチームが問題解決の意思を統一するタイミングを得てペースをばん回するというケースが目立つ印象もある。昌平の藤島崇之監督は「今日は(後半、相手の大津高のペースのときにクーリングブレイクになり)ラッキーだったなと思う。まだ選手の力が足りないので、選手が(頭の中を)リセットできて、確認し合えるのは、すごく良い。本来は、プレーの中で修正できないといけないし、そうすることを求めているけど、そこも上手く活用するのが、今大会はありかなと思う」と中断を利用した意思統一の効果を語った。

 真夏の連戦で、体温に近い気温が記録されることも少なくない状況だ。今後については、ナイター開催等により抜本的な改革も議論されるべきところだが、現状で、選手のコンディションを安定させるためには、休憩や給水があるに越したことはない。ただ、15分間隔で途切れる試合形式は珍しく、試合の流れを左右する傾向があるのは否めない。準決勝、決勝でも、中断タイムの活用法は重要になるかもしれない。(平野 貴也 / Takaya Hirano)

クーリングブレイクでベンチに戻って休む三浦学苑イレブン【写真:平野貴也】