2018年8月10日から12日まで、コミックマーケット94(C94)が東京ビッグサイトにて開催されています。例年3日間で50万人以上が訪れ、出展するサークル数は30,000以上。ビッグサイトのホールは人で埋め尽くされ、スペース番号(各サークルに割り当てられる住所のようなもの)を掲示していても見えないほど。目的のスペースを探すのはかなり大変です。しかし、今後のコミックマーケット(コミケ)ではその問題を、MR(複合現実)で解決できるかもしれません。

株式会社ホロラボとサークルドットエムエスは、マイクロソフトのMRデバイスHoloLensを用いたWebカタログの実証実験を開始しました。専用のアプリをHoloLensにインストール、使用することで、机の島名や近くのサークルのスペース番号、サークル名、説明などが自動的に表示されます。これにより、探しているサークルを素早く見つけることができます。


(HoloLensを使用してWebカタログを現実に重ねて表示したところ。各サークルの情報が一目瞭然に)

アプリを起動すると、机を模した白い箱とサークル名の文字が浮かびます。白い箱の位置を現実の机の位置と合わせると白い箱が消え、サークルの頭上に白い文字が浮かぶようになります。

実際に会場で使用させてもらいましたが、かなり感動的な体験でした。ちょうど机の前に座っているサークル主の頭上に、サークル名と説明が浮いています。歩いている人で文字が隠れることはなく、また説明の位置もちょうど良いので、説明をずっと見ていたら人にぶつかる、ということもありませんでした。

ただし、今回は基準点をスタート地点にして配置しているため、隣のホールに移動してしまうと大きく位置がずれるなどが起こりました。手動で位置を直せるとのことでしたが、場合によっては天井に埋もれてしまうなどの不具合も。しかしながら、サークル探しが劇的に楽になる、感動的な未来を垣間見れました。

このアプリを開発したのは、ホロラボ社の「コミケが好きな有志」とのこと。現在はまだ机のサイズや並び、間隔を実測してデータを調整している状態ですが、将来的にはより高い精度と表示機能を備えた状態になるものと思われます。今後はサークルカットやウェブカタログの各ユーザーのアカウントと同期し、お気に入りを色を変えて表示したり、完売情報などを表示できるようにしたい、と話していました。また、今回は実験していて「人が多すぎて床を認識できなくなる」など、まだ解決すべき課題があるようです。

他の展示会での応用も可能

東京ビッグサイトは、コミケだけでなく多くの展示会を通年で開催しています。本アプリが実用化されれば、他の展示会でも応用ができるでしょう。紙やスマホで地図やメモを見なくても、遠目にどこに何があるか、どんなブースなのか一目でわかります。地図やスマホでは下を向いてしまい人にぶつかってしまう可能性もありますが、Hololensならば正面を向いたまま見ることができ、ぶつかる危険が減るものと思われます。

本アプリはコミックマーケット94(C94)期間中、西2ホールの「せ17」、IOEA(国際オタクイベント協会)ブースにて、HoloLensを持参するとアプリをインストールし自身のHoloLensで体験できます。

(参考)株式会社ホロラボ Facebookページ