新種の「幽霊魚」が海底8065mで3種見つかる
Credit: Newcastle University
Point
・アタカマ海溝の底8065メートルで新種のクサウオ3種がみつかる
・体はゼラチン状で高い水圧と低温環境に適応しており、地表にあげられると溶けてしまう
・多くの映像記録や写真が撮られ、生体サンプルも回収に成功し、現在解析中

宇宙より行くのが難しいとされる深海。海底数千メートルの海溝では地上の数千倍もの圧力がかかっており、棲んでいる生き物たちも謎に包まれたものばかりです。

イギリスのニューキャッスル大学によると、10日、世界級に深いペルーとチリ沖合の海底で、透明で鱗のない、まるで「幽霊」のような新種の魚が3種釣り上げられました。

この魚が発見されたのは、アタカマ海溝の底8065メートル。海底にはカメラなどによって動画撮影による探索が行われ、小エビのような端脚類や、足の長い等脚目による驚くほど活発な生態系が見つかりました。

しかし、この探索のハイライトは、なんといっても3種の新しいクサウオ科の魚たち。現在は、それぞれピンク、ブルー、パープルアタカマ・スネイルフィッシュと呼ばれています。色とりどりの命名は、何だか戦隊モノのようですね。

Credit: Newcastle University / 海底に白くぼんやりと浮かぶ姿は、まるで幽霊?

この新種の魚たちは、典型的な深海魚のイメージと違ってとてもスタイリッシュ。例えば、深海魚によく見られるような巨大な歯や禍々しい骨格を持ちません。小さくて透明で、そして「鱗を持っていない」のです。

また、クサウオには深海に適応できる性質があります。他の魚の手の届かないところにいることで、競争相手や捕食者とは無縁なのです。下の映像で明らかなように、海底には無脊椎動物の餌が豊富で、実はクサウオは捕食者として頂点にいます。

現在クサウオたちはかなり活動的で、栄養状態も良好なようです。体のゼラチン状の構造によって、極度な水圧の環境に完璧に適応しています。実際最も硬い構造は歯とバランスをもたらす内耳の骨くらいです。しかしクサウオの構造を支える極度な圧力と水温の環境の外では非常に脆く、水面に引き上げられるとすぐに溶けてしまいます。

研究者たちはクサウオの一匹をなんとか罠で捕らえた後に地表へと送り、そのサンプルは現在解析中です。今後の研究で、この不思議な新種の魚達の生態や、過酷な環境に耐えられる仕組みが解明されるでしょう。

 

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via: ZME science , conferences/ translated & text by SENPAI