川崎市武蔵新城2018年5月オープンした「牛骨らーめん 王」。その名のとおり、牛骨を使ったスープウリだが、スパイスを巧みに使ったこれまでにない一杯が楽しめる。

「麵屋 武蔵」(新宿本店ほか)などで修業を積んだ店主の吉松秀敬さん。趣味は筋トレで「店名に負けない肉体を作る」こと

旨味スパイシーステーキソースが引き立たせる

スープ牛骨100%。成のゲンコツに加え、旨味の強いダシが出る子も使い、強火で10時間炊き上げている。でき上がったスープ濁色の白湯(パイタン)で、旨味がたっぷり溶け出している。

そんなスープに合わせるのが、特製のステーキソース牛スジニンジンタマネギセロリリンゴなど10種の野菜フルーツ醤油ワインと一緒に1時間コトコト煮込む。その際、ポイントとなるのがスパイス。カルダモンやブラックペッパーコリアンダーなど5種を独自に配合していて、野菜旨味甘味に独特の味を加えている。

注文を受けてから、小スープステーキソースを合わせ、脂とマー油を合わせれば完成提供された「らーめん」(850円)は、まずその香りのよさにうっとりさせられる。スープをひと口飲むと、の上品かつ強い味わいが広がり、そのあとをスパイスの複雑な味が追いかけてくる。脂・マー油が多めで口当たりはオイリーだが、見たほどくどくなく、あと引く味わいだ。

ラーメンデータ】<麺>中太//ストレート <スープタレステーキソース 仕上油:マー油脂 種類:牛骨

噛むほどにの味が増すローストビーフも自慢

麺は中太ストレート。低加水タイプで、スープになじむとよりモッチリに。産小麦を使っていて、小麦の味もしっかり感じられる。

具はトマトニンジンベビーリーフなど。特にトマト味がスープにアクセントを与えて、オイリーな味わいを引き締めてくれる。

そして具の役はなんといってもローストビーフ。表面を焼いて、旨味を閉じ込めたモモを低温でじっくりロースト。しっとりと柔らかで、噛むほどにの味が増していく。

このオリジナル牛骨ラーメンを考案したのが店の吉秀敬さん。「麺屋 武蔵」(新宿本店ほか)グループの出身で、その後もいくつかの店で腕を振るってきた。そうしたなかで、スパイスと出合い、その魅にハマっていったそう。

スパイスを駆使して作ったステーキソースが、牛骨スープ旨味をより引き立ててくれます。見たは濃厚そうですが、意外とあっさりで食べやすいのでぜひ一度味わってみてください」(吉さん)。(横浜ウォーカー・取材・文=河合哲治郎/撮影=相川 明)

「らーめん」(850円)。牛脂の芳醇な香りが立ち込めるスープは意外とあっさり。具にはローストビーフがのる、牛尽くしの一杯