都市部で生活していると、の外で行う焼肉バーベキューBBQ)などって特別感があるものです。それゆえ、外でのバーベキューレジャーの一環で、楽しくはしゃぐためのものっていうイメージも。しかし、震災の時に行うバーベキューは、そういう意味とはまた違った側面もあるのです。

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■ 「こんな時に」ではなく「こんな時だからこそ」BBQするワケ

 2018年9月6日未明に北海道で起こった地震の後に、停電ライフラインが軒並み断絶状態の中、バーベキュージンギスカンを庭で行っているという話がSNS上で散見されました。しかしサババル状態の北海道で“やむなく”しているこの行為に対して、一部からは「こんな時に」等のをひそめるもあがり、ネット上ではちょっとした騒ぎになっていました。

 被災時におけるバーベキュー。実は東日本大震災熊本地震の時にも、在宅避難(在宅のまま実質的な避難生活を送ること)をする人の間で、あたりまえのように行われています。電気ガスが止まった状況で、手持ちのカセットガスコンロや、七輪、バーベキューセットをつかい、ライフライン復旧までの間をしのぐのです。また、停電下においては冷蔵庫に入っている食料品が腐ってしまうため、より一層消費を急がねばならず一時的に食事がになることもよく聞く話。しかし今回は多くの人がバーベキューをしている様子をネット投稿していたことから、バーベキュージンギスカンという行為がこれまでよりも立つ形となったようです。

 そこでツイッターユーザーである“ウリボー2号”さんが「そうか!内地の人にはの外での焼き肉は特別なんだ。だから不謹慎って言い出す人がいるんだね。いいですか、北海道では「庭や庫における焼き肉ジンギスカン」はわりと普通の食事です。場の週末はどこかしらで炭火の香りがしています。下手な外食より多いって人もざらです」と、北海道特有の文化をツイッターで紹介したところ、多くの注あつめ誤解をとくことに一役買っています。

 ちなみに、生民はバーベキューセットや炭など、アウトドアで生活できるセットを常備している庭も多い模様。同じくツイッターユーザーの“きよきよ”さんも、「うちの両親北海道帯広郊外に住んでるんだけど、停電で大変でしょ?って電話したら『いやいや、今はご近所さんと冷凍庫の食材持ち寄ってバーベキューだから贅沢だよ それに10日間は十分げる備蓄があるからキャンプ気分で過ごすよ』って。備えあれば憂いなし。見習いたいものだ。」とツイート北海道の人たちの生活を知らせていました。

 北海道民の冷凍庫内にはジンギスカン用のが常備されているというのは割とよくある事で、近所の人や仲間と屋外で「ジンパ(ジンギスカンパーティー)」を行ったりする文化があります。また、都市部はともかく田舎の方はスーパーなどが遠くて買い物に行くのが大変なので、大きめの冷蔵庫や冷凍庫を用意して食料を備蓄し、買い物に出かける回数が少なくても大丈夫なようにしているところもしばしば。こういった事情で、今回の震災で電の復旧に時間を要する状態となってしまった場合には、そんな形で常備していたが意図せず解凍されてしまうという事になるのです。

 冷凍庫の食材は電がすぐに復旧すればそんなに傷まず、解凍される事も少なくて済みます。しかし、今回の地震では電需給バランスが大きく崩れて内全域が停電してしまった上、電の復旧に数日かかり、常備している冷凍品も軒並み解凍されてしまう事となってしまった模様。冷凍食品や類など、解凍されたものを腐らせずに活用する方法は、なんといっても食べてしまうのが一番です。

 そして、ひと家族だけという単位で過ごすよりも、何家族か集まった方が気持ちも落ち着きやすく、災害時における不安の軽減という点でも有効です。中には、「こんな時に集まってわいわいやるなんて不謹慎に思われないだろうか?」といった不安も被災した人の中からも聞かれますが、萎縮して余計に不安を強めるよりも、同じ状況に陥っている人々とコミュニティを作って食品をシェアする事の方が有益なのではないでしょうか。

 今回の災害は非常に広範囲に及びました。北海道でも災害の程度がしかったところ、屋の損壊など地震による直接的被はまぬがれたがライフラインが絶たれたところなど、被災状況は様々です。屋に危険がある場合は避難所生活や災害用住宅への転居もありますが、そこまで被が及ばなかった地域では「在宅避難」という手段も。お互い顔なじみのコミュニティに留まる事自体も、二次災害を防ぐという減災に繋がります。

■ 熊本地震で注された「被災飯テロ」のハッシュタグ

 ちなみに2016年4月に発生した熊本地震では、被災者発信による「被災飯テロ」というハッシュタグで、被災した人たちの食の工夫や知恵などが、いわゆる飯テロ画像と共にSNS上を賑わせていました。

 被災したらまず身の回りの安全の確保は言うまでもありませんが、安全が確保できた次に必要なのは、食の確保。こんな不安で気がめいりそうな時ほど、しっかりと食べる事は何よりも大事。そして解凍されたものをダメにするくらいなら、勢にした方がずっとマシ。逆に自分の身に降りかかった災害を笑い飛ばすようにした方が、精衛生上も「災害うつ」などの症状に陥ることを防いでくれます。世間のを気にするよりも、自分の体とメンタルを守るほうが先決です。

 今回、記事に取り上げる上でツイートを調2018年9月6日~11日)したところ逆にについたのは、「こんな時に」と罵る人よりも、被災後に「不謹慎かもしれないけど」と負いを感じつつ、バーベキューや野外での調理をしている人が多かったこと。これは批判よりも3倍ぐらい多く見られました。人によっては、具が散乱していて屋内で料理ができる状況ではないから、屋外調理をして、その状況を落ち込みのではなくプラスに捉えようとツイートしているかもしれません。身の安全が確保できているのであれば、被災時における野外での煮炊きは決して不謹慎ではない、という、もっと広まって欲しいと思います。

<記事化協
ウリボー2号さん(@uribo2
きよきよさん(@kiyokiyokingdom
食の魔王Dark=Kochangさん(@dark_kochang)

※見出し画像は写真ACより。

みいな)

震災直後にバーベキュー?「こんな時に」ではなく「こんな時だからこそ」のワケ