1980年90年代にかけて、アメリカで同時多発的に起こった“悪魔儀式虐待”にまつわる騒動をご存知だろうか…?字面からしておどろおどろしいこの現は、悪魔崇拝者の“儀式”に子どもたちが“生贄”として供され、性的・体的に虐待されたとする(保護者たちの)によって全各地で告発が相次ぎ、社会的なパニックを引き起こした。

【写真を見る】アンジェラ(エマ・ワトソン)の体には“あの”シンボルマークが刻まれていた!?

この一連の事件の中でも特に有名なのが「マクマーティ保育園裁判」だ。83年のカリフォルニア州。ある女性が、自身の息子保育士から性的虐待を受けたと告発したことから始まり、メディアでは84年までに60人をす園児が虐待されたと報道。だが、物的拠がまったく見つからなかったことや、被害を受けたという子ども言は荒唐稽なものが多く、裁判に有効なものがなかったこと、さらには最初に告発した母親が、統合失調症アルコール依存症と診断されていたことも判明し、結局事態は“史上最悪の冤罪事件”と呼ばれるに至った。その一方で、事件をきっかけに保育園関係者に対する保護者の不信感が募り“魔女狩り”が起こるなど、混乱と疑惑は深まっていったのだ。

そんな“悪魔儀式虐待”事件に想を得た映画『リグレッション』が9月15日(土)に開される。本作は、『オープン・ユア・アイズ』(97)、『アザーズ』(01)などスリラーの名手でもあるスペイン鬼才アレハンドロ・アメナーバルが6年ぶりにメガホンをとり、イーサン・ホークエマ・ワトソンという実キャストを迎えたミステリーサスペンス

物語の舞台は90年のアメリカ・ミネソタ州。刑事ブルース・ケナー(ホーク)は、父親虐待を告発した少女アンジェラグレイ(ワトソン)の事件を担当。訴えられたが、記憶がないにもかかわらず罪を認めたことから、ケナーは心理学者の協を仰ぐことに。アンジェラの記憶をたどりながら捜を続ける彼は、やがて事件の相が家庭内暴力ではないことに気づき、この町の各所で起こる“ある事件”との関連を追うことになるが…。

ダークな色調とオカルティックなムードで、観る者を映画世界に誘うアメナーバル監督の手腕はさすが!さらにイーサン・ホークエマ・ワトソンの抑えた演技も物語リアリティを与えて怖さも倍増。劇中に登場するアンジェラの“おばあちゃん”も存在感から顔の表情までとにかく不気味で、行動が読めずハラハラさせる…。少女の曖昧な記憶、を呼ぶ展開に翻弄され、いつの間にか物語全に引き込まれていることに気づく。

アメリカで深刻な社会問題へと発展した“現代の闇”とも呼べる実話を基につづられた本作。不気味映像驚愕の事件の結末を、そので確かめてほしい!(Movie Walker・文/トライワークス)

怖い!アンジェラの祖母が見てしまったものとは?