「このままこの会社に一生勤めるのか?」「自分の本当にやりたいことは?」

副業
※画像はイメージです(以下同じ)
 なんて考えたこともあるけれど、独立して起業したり、フリーランスとして働いたりするのはちょっとまだ勇気がない。そんな人におすすめなのが「週末起業」。

 前回は、自分がビジネスを始めるとしたらどんな視点でどうやってスタートすればいいのかをテイクアウトスムージーを販売するビジネスを例に紹介しました。今回もそれをベースに紹介します。

週末起業の最初の合格ラインはいくら?

 ビジネスの内容が決まって、ターゲットや場所などある程度の方向が固まったら、自分の決めた方向が間違っていないか、テスト検証をしてみましょう。

 テストをして、そのビジネスが週末企業に適しているかどうか、いわゆる合格ラインを見極めるのです。

 では、合格ラインをどうやって設定するのか? それはやはり売上です。いくら自分がやりたくても、やればやるほど赤字では事業としては成立しませんよね。

 そこで、週末起業ですべき最初の合格ラインは、「かかったコストと同額以上売上があったか?」を標にするといいでしょう。

スムージー販売で合格になる売上は?

 まず、週末起業は「なるべく初期投資をせずに手弁当でできる範囲から始めること」を則としました。前回、例として挙げたスムージー販売の場合、決定したことは以下の3点です。

商品:栄養バランスが取れたスムージー
場所:都内のシェアスペースなどレンタルスペース(1日単位で借りること!)
集客:SNSで宣伝したり、簡単なチラシを作成して中で配る

 スムージーなら、大きな調理器具も必要としないので、軒先のような小さいスペースがあれば、販売できることから、テナント代もあまりかかりません。

 スムージーの材料費とレンタルスペース代、チラシ代など、いくつかを換算してみても、コストのトータルは5万円あれば足りるでしょう。

 スムージーは一杯500円で販売するとして、夕方までに100杯を達成したとします。そうなると売上額は、

500円/杯 × 100杯 = 5万円

 となり、コストと売上がトントンになります。しかし、自分の利益はゼロです。さぁ、この状態をあなたならどう判断しますか?

「せっかくの週末を使ったのにからなかったなー」。はたまた「自分が考えた商品が売れたし、楽しかったからまぁ良かったんじゃないか!」。

 いろいろな考え方はありますが、まずは、自分が考えて「これはいける!」と思ったスムージーを実際に買ってくれた人がいたということが嬉しいですよね。

 ビジネスで大事なのは、「実際にお金を払ってくれた人がいた」という事実なのです。

合格ラインは「マイナスを出さないこと」

パソコン 現金

 自分が良いと思ったものを、同じように良いと思い興味を持ってくれ、お金を払って買ってくれる人がいるというのはとても素晴らしいことです。当たり前ですが、この事実を本当によく忘れがちです。

 提供者側になるとついつい利益を出すことを優先してしまい、お客さんのほしいものを提供していないことでズレが出てきて、うまくいかなくなることがあります。

 まずは、「プラスにすること」ではなく、「マイナスを出さないこと」を合格ライン標にしましょう。

トントン状態を安定させよう

 合格ラインえることができたとしても、それがたまたま1回だけということであれば、事業としては失敗です。週末起業の合格ラインは、「コストと売上、トントン状態を継続できるか」が次の標になります。

 今回のスムージーの場合では、5万円の売上が安定的に稼げるようにならなければいけないのです。

 ビジネスの成功方程式は「単価×顧客数×リピート率」で決まります。

 安定した売上が稼げるようになるために闇に、いろいろなアイディアを走らせるのではなく、「その施策はどの変数を変えるためにやるか?」を事前に決めてからテストしましょう。

 とはいえ、単価や顧客数を上げることは、なかなか簡単ではありません。なので、まずは「リピート率」を上げることを考えるのをおすすめします。

 毎週末の土曜日日曜日を利用して、同じ場所のレンタルスペースで販売したスムージーを、1かの間に一体、何人が買いに来てくれるかを検証します。

 どんなビジネスでも、リピート率が低いものは、後々かなり苦しくなります。

行列 リピーター

 リピーターがいないということは新規のお客さんを獲得しなければならない。そのためには毎回、広告費やチラシの作成費をかけて集客しなければならないからです。

 そこで、ポイントカードを作ったり、常連客には無料でトッピングしたりとメリットを作り、リピート率を上げるための施策を行います。

 例えばポイントカードの場合は、発行枚数に対して何回利用されているのかを集計していきます。100人に配布して、1か月経過した時に5回利用されていたら利用率は5%です。

 この利用率が低ければ、ポイントカードメリットをお客さんが感じられていないということになります。

 そこで利用率を上げるための次の手として、例えば30個貯まったら1杯無料にしていたところを10個で1杯無料にするとか、期利用したらトッピングが無料になるなどの利用させる動機付けを考えていき、その都度検証を繰り返していきます。

週末起業は何度もテスト検証できるのがメリット

 実際にはこんなに順調にすべてがうまくはいかず、何度も失敗をしながら試行錯誤を繰り返しながらやることになるのが現実でしょう。

 しかし、その“何度も失敗をして試行錯誤を繰り返しながらやることができる“のが、週末起業のメリットなのです。何度もお伝えしているように、週末起業で大事なことは「なるべく大きな出費をせずに手弁当で始めること」です。

 なので、失敗してもあまり大きな痛手を受けずに、何度も小さなテストを繰り返しながら自分にできるものを見つけられるのです。この考え方自体は、ゲームアプリでも、マッチングサービスでも、仕入れが発生する販売ビジネスでも、すべて一緒です。

やってみたいことがあるけどお金がない……」「起業に興味はあるけど今の会社を辞めて始めるにはまだちょっと……」。そんな人は“週末起業”からスタートしてみることをおすすめします。

TEXT沢祟夫>

【秋沢崇夫】

1981年生まれ。株式会社ニット代表取締役2015年3月チームオンラインアシスタントサービス「HELP YOU」を開始。現在400名のアシスタントのマネジメントを行う