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nicocast.jpgドワンゴは11月9日、15歳の高校生エンジニアを採用すると発表した。アルバイトとして浜町にあるドワンゴのオフィスに通い、ニコニコ動画の開発の仕事に従事する。

採用されたのは「鳥居みゆっき」と名乗るニコニコ動画のユーザーだ。ニコニコ動画風のインターネット放送サイト「ニコキャスト」を運営している他、android用「ニコニコ実況」ブラウザアプリや、簡易メモサービス「MeMoPa」など多くのソフトを発表している

なぜ、15歳を採用したのか? いったいどんな人物なのか? 今回はドワンゴ人事部・採用担当 曽原広行氏と、ニコニコ事業本部・本部長の千野裕司氏、そして本人鳥居みゆっき氏の3人に話を聞いた。


■人事部 曽原氏

――どうして15歳高校生の採用を?
いままで弊社では大学に行ってないが技術力が高いかたを採用する「2ちゃんねる採用」や、生放送で自分をPRしてもらう「一芸採用」などを行ってきました。ドワンゴの狙いとしては学歴などにとらわれず「実際の力」を評価したいとおもっています。その活動の一環として、今回は年齢にとらわれず実力のある鳥居みゆっきさんを採用しました。

――今後も高校生を募集したりするのでしょうか?
常時募集することは考えていません。実際に若くて実力がある方がいたら、こちらから声をかける形になります。

――「鳥居みゆっき」さんのどこを評価したのでしょう?
実際にニコニコ動画をサポートするソフトを作ったり、プログラム的な弱点を指摘するなどして、以前から社内で評判だったんです。加えて、「ニコキャスト」というニコニコ生放送と同様の配信システムを作ったという実績ですね。


■ニコニコ事業部本部長 千野裕司氏

――なぜ採用したのでしょうか?
先ほどの曽原さんの話の補足でもあるのですが、創立当初から若い才能に出会うことがありました。
ニコニコ動画実質開発総指揮の鈴木慎之介は18歳からドワンゴに参加しており、先日iPad用のニコニコ動画プレイヤーを作った草野翔も現在18歳です。ネットの世界においては年齢にかかわらず、才能を発揮する人間がいて、実際に弊社においても実績をあげています。そういう人間を積極的に採用していく方針です。

――鳥居みゆっきさんは、どんな仕事を担当するのでしょうか?
ニコニコ動画では日本のインターネットに流れるうち十数パーセントという大量のデータをあつかっています。特に有料のプレミアム会員向けの回線は、先日100万人を突破したことでもわかるように、大量のデータが流れています。この回線に向けて、どのように動画データを流すのか最適化する仕事を担当してもらおうとおもっています。

――「鳥居みゆっき」さんのどこを評価したのでしょう?
技術に対する着眼点が非常にいいところですね。ニコニコ動画で新しいサービスや機能をリリースすると、彼が必ず技術的な弱点を探して、twitterなどで報告してくれていたんですね。「この程度でいいだろう」と私たちが対策しておいたのを、その日のうちにクリアされてしまうことが何度もありました。たとえば、ニコニコ生放送では高画質放送をする機能があるんですが、以前はできなかったんですね。出来ないはずなのに彼が高画質放送をしてしまった事件があって、社内で大きな話題になりました。
技術力がある人は他にもいるのですが、実際に自分でクオリティが高くてオリジナリティがあるサービスを作り、きちんと運営しているという点がすごいなと思いました。


■鳥居みゆっき氏

――ネットやプログラムを始めたのはいつですか?
ネットを始めたのは小学校1年生のころで、はじめはFlashでできたもの全部が大好きでした。
プログラムは中2の秋から始めたので、もうすぐ2年になります。始めはC言語に挫折して...それからPerl、VB、PHP、ActionScriptを覚えました。

――(千野氏が割り込む)「ちょうど良かった! 次の仕事はC言語だよ」
えー!(笑)

――話を戻して、プログラムを始めた理由は?
プログラムできるとかっこいいから!

――最初に何のプログラムをつくったんですか?
「NicoLiveLog」というニコニコ生放送の画面を画像にして記録するサイトです。こうしておくと、気になる放送を30分みなくても概要がつかめるようになります。技術としてはLinux上に仮想でWindowsを構築し、1分ごとに画面のスクリーンショットを取るソフトを使って画像化しました。画像とコメントをPerlで取得して自宅サーバーに公開し、Webから見られるようにしました。

――他にはどんなものがつくっていますか?
今運営しているのは「ニコキャスト」というニコニコ生放送と似た機能をもったインターネット放送サイトです。それ以外にはニコ生クルーズが出るまえに「世界の新着生放送」というツールを作ったり、日本30カ所の動物園水族館同時放送に合わせて14個の生放送が同時に見られるツールを作ったりしました。Make Tokyo Meetingというイベントで、ニコニコ生放送上でみんなでピアノを演奏出来るソフトを展示したこともあります。

――1日どれくらいプログラムするんですか?
学校からかえってから5,6時間かな。「ニコラジ」とか生放送を聞きながらプログラミングしてることが多いです。自分のコミュニティでプログラミングの様子を公開していることもあります。

――今気になっていることは?
技術的なことになりますが、「Flash」がP2P通信に対応したことです。この技術を使うと大きな回線を持たなくても大規模なインターネット放送が可能になります。自分の作っている生放送サイトでも対応できれば、と思ってRTMFPというプロトコルを調べています。

――どんな大人になりたいですか?
ひろゆきっぽい人ですね(笑) カリスマだし、しゃべれるから。

鳥居みゆっき氏のサイト
Applest.net

(伊豫田旭彦)

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