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英国の病院で昨年6月、精巣がんの手術を受けた男性が、医師の誤りで健康だったほうの睾丸を摘出される医療事故が起きた。その後、40分後に再手術を受けることになったが、男性は先ごろ賠償を求めて病院を提訴し、「もう父親になれないかも」と怒りが収まらないという。

英紙デイリー・メールやソールズベリー・ジャーナルなどによると、提訴したのは、英南部ウィルト―シャー州の村に住んでいるという48歳の男性。昨年6月、精巣がんを患っていた男性は、同州のソールズベリー地区病院で摘出手術に臨むこととなった。手術室から出るときには「がんが取り除かれているだろう」と、健康な身体に戻ることへの期待が膨らんでいたという男性。しかし手術終了後に待っていた現実は、予想外の結末だった。

手術を終えて40分後、「大失敗を犯した」という担当医師。医師は本来取り出すべき睾丸を間違え、健康なほうを摘出してしまったと気が付いたそうだ。そして、手術を終えた男性に対してすぐに事情を説明した後、再び手術を実施。気付いた後になって冷凍保存した正常な睾丸は戻され、改めてがんにかかったほうを摘出する手術を行ったという。

病巣は取り除かれたとはいえ、男性は一度摘出された健康な睾丸が今後正常に機能を果たすのかを非常に気にしている。というのも、彼はすでに子どもをもうけていたものの、現在、新たな女性と家庭を築こうと目指している最中で、子作りに並々ならぬ意欲を燃やしていた。ところが手術で思いがけぬ懸念材料が生まれてしまい、男性はいま「大きなストレスに直面している」と不安が拭えないそうだ。

手術ミスを受けて、病院を運営する財団は調査を実施し、手術手順の運用変更などを行った上で男性に謝罪。しかし先日、未だミスに対する怒りが収まらない男性は病院を相手に賠償を求めて提訴に踏み切り、今回のミスが表面化する事態となった。

なお、財団は男性の弁護士から通知書が届いた事実を認めた上で、「再度男性に、誠実に謝りたい」と話しており、可能な限り誠意ある対応を検討しているようだ。
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