意味不明すぎる「エロ基準」をゴリ押し! アップルのリジェクトを食らわないか、アプリ開発者たちは戦々恐々としているという
週プレNEWS

iOSアプリの審査が厳しいことで有名なアップル。特にポルノ規制に厳しい米国企業だからなのか、アダルトコンテンツと見なされれば即“リジェクト”(削除や申請の不許可)されてしまうことで知られている。一方で、日本のアプリ開発者にとっては、「アダルトコンテンツかどうか」の基準が曖昧なために頭を悩ますことが多いという。

出版社系のアプリを数多く手がけるB氏が、こう明かす。

「僕は普通の地図アプリや、書籍アプリでも表示される広告に、『ポルノを感じさせるもの』が入っているとリジェクトされましたね。女性誌のアプリで、よかれと思って『BLの広告』を入れといたら即リジェクトです」

通常のアプリといっても、広告からエロを連想させたらNGになってしまう。さらに、最近のアップルの審査担当者は、申請されたアプリをプレイするだけでなく、アプリ自体をバラして中に入っている画像も全部見ているとの証言もある。

出会い系からキス動画アプリまで、幅広くなんでも開発するA氏が語る。

「リジェクトしたときも『これがダメ!』ってアプリ内の画像を添付してくることも多い。でも、その添付画像が、もう意味不明なんです。僕の場合は女のコの顔が映っているだけの画像がNGでした。キス顔でもアへ顔でもない、本当にただの女性の顔ですよ? で、理由を聞いたら『うちのチームの女性スタッフが不適切と判断しました』と」

しかし、なかにはちょいエロなアプリでもリジェクトされず、『App Store』に放置されたままになっているケースもある。

「おそらく、安全な状態で申請をクリアして、その後にアプリ内で別のエロサイトに誘導したりしてます」(前出・B氏)

そんな場合、ユーザーから通報されれば即リジェクトされる危険がつきまとう。

「エロ動画鑑賞アプリの偽装申請ですごいのがありましたね。日本からアプリ内の動画を観るとエロエロなんですけど、アメリカからアプリ内の動画を観ると金魚鉢を見ているおばちゃんの動画しか再生されない。でも、それに対して『このおばちゃんと金魚鉢はエロい』となってリジェクトされたようです(笑)。もはやエロ基準がめちゃくちゃですよね」(前出・B氏)

一方で、こんな驚きのエピソードも……。

「ある会社がエロ画像を検索するアプリを申請したんですが、【エロ画像検索】ではなく【オカズを検索するアプリ】と申請したそうなんです。でも、【オカズ】の意味を勉強していたみたいで、即リジェクトされました。日本語のエロスラングにどんどん詳しくなっていますね」(前出・A氏)

ちなみに、『App Store』ではAV女優がエッチな声を出す電卓アプリが人気だったりしたが、音声やテキストだけならエロも問題視されないのだろうか。官公庁から放送、出版まで幅広くアプリ開発を手がけるC氏は言う。

「そんなことない! AV男優のチョコボール向井さんが書いたテキストだけのアプリがリジェクトされたから!! なのに、『App Store』で同じAV男優の加藤鷹さんのテキストアプリは普通に置いてある。なんでだ?って調べてみたら加藤鷹さんのは、【加藤鷹著作】じゃなく【加藤鷹監修】になってた。それで【チョコボール向井監修】にしたら申請が通ったんです。同じ内容なのに……もう、さっぱりですよ」

少しでもエロ要素のあるアプリを通そうとする開発者と、それらをリジェクトしまくるアップル。両者のせめぎ合いは、これからもまだまだ続きそうだ。

(取材・文/直井裕太 イラスト/服部元信)

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