人気アニメーションシリーズ『攻殻機動隊』のシリーズ最新作『攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain』(監督:むらた雅彦/配給:東宝映像事業部)初日舞台あいさつが22日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズ内で開かれ、主人公の草薙素子役・坂本真綾、総監督・キャラクターデザインの黄瀬和哉氏、シリーズ構成・脚本を担当した作家・冲方丁氏、絵コンテも務めたむらた監督、製作総指揮・石川光久氏が登場し司会はニッポン放送の吉田尚記アナが務めた。

 公安九課設立までの物語が描かれ、素子がなぜ少佐と呼ばれるようになったのか、後に公安九課のメンバーとなるキャラクターたちの過去も描かれるファン待望の作品となっている。

 本日4度目となる舞台あいさつになるそうだが同所も満員で、黄瀬総監督は「どこも盛況でいっぱい入っていただいて本当に嬉しいです」と、万感の思いを。石川氏はその観客の期待に応えるように、「Production I.Gが総力を挙げて作っています」と、気合の入ったコメントを。

 石川氏は「海外で支持されているので世界に戦えるスタッフを選ぶ」というところから始まったというスタッフ集め。まさに、本作の素子も似たようなセリフを言っているような感じだが、それでも石川氏は「今回は黄瀬を総監督に置いてというのがまず頭に浮かんだ……、いや2番目かもしれない」と言い出し、場を和ませることに。

 本当に石川氏の念頭に浮かんでいたのはストーリーが大事ということだったそうで、冲方氏にこの話を受けてもらうことだったという。石川氏は「断りづらい状況を作り出すことだった」そうで、冲方氏は、「石川社長は一切悩ませなかった。普通にメールできたら考えますよね。でもそうじゃなくて、(石川氏から)六本木の会員しか入れない店に呼びつけられて、『ここの親子丼がうまいから食いたまえ』っていわれて、単に食事に来たつもりだったのに、『これもうまいよ』って士郎(正宗)さんのメモを渡されて、ここで席立って出ていけないんです。会員制のレストランで移動できない。周りはIGのプロデューサーばかりで逃げられなかった」と、受けるまでの経緯を説明。

 そこで冲方氏は、「真剣さと熱意が伝わってきて、攻殻機動隊をもう一度再起動するのは大変なのに、ここで逃げたらいろんなものが廃ってしまうと。石川戦術かもしれないんですけど」と、覚悟を決めたそうだ。

 その冲方氏に本作のコンセプトとして浮かんだのは、「少佐も含めて若返らせると。そこで考えたのが可愛い素子、カッコいい荒巻、かわいそうなバトーを書こうと思いまして、この3拍子はいかがですかといって、そうなりました。これまでに見たことのない素子の表情が描けたのではないかなと思いましたね」と、自信も。

 また、本作公開前に、キャストが選び直されていることが話題にもなっていたが、坂本はオーディションのことから話しだし、「何の作品のオーディションなのか詳しいお話は誰も聞いていなかったんです。役柄も草薙素子というのは聞いていなかったんです。セリフを録って監督に聞いていただいたんですけど、私はオーディションが受かりましたというお話を頂いた時に攻殻機動隊というお話をされてビックリした感じです」と、特殊な環境下だったそう。

 くしくも坂本はこれまでの同シリーズで子どものころの素子の声を当てていたりしたそうで、「再びご縁を結んでいただいたのは嬉しいなと思いました」と、笑み。続けて、「全話、自分で買ってみるくらい大好きでしたので、私がまさか素子を演じるとは思っていなかったんです。それは、だから、キャストが変わるってことについて、みなさんがどう思うかとか私が一番感じているので、そのプレッシャーに耐えられるのも私しかいないと思っています」と、堂々たる姿を見せていた。

 終盤に石川氏から、「最高のスタッフで組めたんですけど、最強になるかどうかはお客さん次第ですね。これから先に最強になるかは、来ていただいたお客さんによろしくお願いします」と、ファンへ呼びかけつつ、黄瀬総監督は、4部作となる本作の進行状況について、「『border:2』がかなり進んできてます。コンテとか読んで、シナリオも読んでおもしろくなっていると思っています。パワフルな作品になっていると思うのでご期待ください」と、11月30日の公開が待ちきれないメッセージを残していた。

 坂本から「どうやってあの公安九課ができていったのかみんなで一緒に見届けていただけたら」と、PRがあったアニメーション『攻殻機動隊ARISE border:1 Ghost Pain』は23日より全国で2週間限定公開!

 ■Story
 2027年、戦禍の爪痕癒えぬニューポートシティで自走地雷を使った爆殺事件と、兵器売買の収賄容疑の掛った男が銃殺される事件があった。その男の電脳を求め軍人墓地を暴く公安の荒巻大輔の背中に冷たい銃口を向けたのは、殺された上官の容疑を晴らそうと動く陸軍義体化部隊『501機関』の草薙素子だった。存在する虚構と失われた真実が交錯する電脳社会、自身の未来と理想のために草薙の本能が起動(アライズ)する。

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坂本真綾「再びご縁を結んでいただいた」