『はだしのゲン』(中沢啓治/中央公論新社)
ダ・ヴィンチニュース

 漫画『はだしのゲン』の閲覧禁止をめぐる一連の騒動…。ことの発端は、作品内の描写に教育上問題があるとして、島根県松江市の教育委員会が、市内の小中学校の図書室で子どもが自由に読むことができなくするよう学校側に求めたことだ。これに批判や抗議が殺到し、教育委員会は制限要請を撤回。これがきっかけで作品への関心が高まり、単行本の売り上げが去年同時期に比べ、10倍以上に伸びた書店もあるという。

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 40年以上も読まれ続け、現在もこれだけの影響力を放つ『はだしのゲン』。その中には、たしかに子どもが見たらパニックになってしまうシーンもあるだろう。今回ダ・ヴィンチ電子ナビが行った「今までに読んだ戦争ものやパニック系の漫画で衝撃を受けたものは?」というアンケート(有効回答数184)でも、『はだしのゲン』を挙げた人が断トツだった。特に衝撃的だったシーンについて聞いてみると…。

「原爆投下後の広島の情景」(41歳女性)、「被爆して焼けただれた肌が垂れ下がっているシーン」(39歳男性)、「死体に大量のウジ虫がわくところ」(29歳女性)など、思わず目をつぶってしまいたくなる描写の数々…。「非常にショックを受け、しばらく図書館に行けなかった」(33歳女性)「強烈な恐怖感が残った」(38歳男性)、「読んだ後、吐いて翌日熱を出した」(37歳男性)と、当時受けた衝撃は相当なものだったよう。

 しかし、「リアリティがある。だからこそ戦争は意味のないものだと心の底から思うことができた」(29歳男性)、「二度と繰り返してはいけない」(44歳女性)、「事実を色々な方面から知りたいと思った」(38歳女性)など、戦争と平和について考えるキッカケになったという声も多かった。

 そんな“トラウマ”級の衝撃を受けた漫画は、他にもまだまだ…。アンケートで寄せられた回答で多かった作品を、以下に紹介しよう。

■『進撃の巨人』
「巨人が人間を食べるシーン! ショッキングな内容だがストーリーが面白い」(45歳女性)
「気持ち悪いけれど、もっと先が読みたい」(27歳女性)
「人間の無力さを見せつけられた」(28歳男性)
「伏線が所々に散りばめられていて、衝撃の事実の後に読み返すとさらに面白い」(25歳女性)

■『漂流教室』
「親が持っていたのを偶然読んでしまった。絵がとにかく不気味だった」(22歳女性)
「小学生同士が槍を持って殺し合うシーン。極限状態の人間が起こす信じられない行動にゾッとした」(39歳男性)
「生徒が自分たちで盲腸の手術をするところ」(31歳男性)
「怖くてもう学校に行きたくないと思った…」(22歳女性)
「優しいはずの大人が残酷になったことがショック」(39歳男性)

■『沈黙の艦隊』
「非現実的ながら、新たな秩序を構築しようとするところが面白い」(27歳男性)「国家ってなんだろうなぁ…」(26歳男性)

■『ベルセルク』
「主要人物である仲間たちが皆殺しになるところ」(37歳女性)
「戦闘シーンの迫力に度肝を抜かれた」(44歳男性)

■『GANTZ』
「地下鉄駅で人を助けた主人公が電車に轢かれるシーン。同時期にほぼ同様の事件が現実で起きたことにも驚いた」(32歳男性)
「ネギ星人との戦い。独特の世界観にわくわくした」(24歳男性)

■『童夢』
「老人が壁に押しつけられて壁が崩壊するシーン。SFはやっぱり絵だ」(48歳男性)
「漫画の表現としての限界を突破したと感じた」(49歳男性)

 そのほかにも『北斗の拳』『サバイバル』『ドラゴンヘッド』『アイアムアヒーロー』…など、紹介しきれないほどの衝撃作品がズラリ! あなたはどの“トラウマ漫画”を選ぶ!?

文=池田香織(verb)
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)

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