2013年7月発表の「全国たばこ喫煙者率調査」によれば、喫煙者率は男女合わせて20.9%にすぎない。しかし一番喫煙者率が高い40代男性だと、倍の41.0%にのぼるという。

もはやタバコは「おっさんのたしなみ」の領域に入っているようだ。キャリコネが8月31日に配信した記事「仕事中もタバコをプカプカ 現存する『風立ちぬ』的職場」をめぐっては、若い読者の多いニコニコニュース上で激しい議論が展開された。

  「社長筆頭に自分の机でタバコ吸ってる」

記事では宮崎駿監督の映画「風立ちぬ」に頻出した職場での喫煙シーンを取り上げ、今も分煙が進んでいない会社があることを紹介した。さらに、有力な喫煙者が集まる喫煙室で物事が決まり「出世にも影響がある」というキャリコネの口コミを紹介している。

これを読んだ読者からは「ありえない」という激しい反発が多数あがった。

「なんかこのおっさん共タバコくっさ」
「タバコの吸い過ぎで頭までやられたか?」
「悪しき慣習を例に挙げて開き直ってるだけです」
「意味が解らないよ、愛煙家のいいわけでしょう?」

若い人たちには、喫煙者は圧倒的に評判が悪い。そもそも「出世」に対する価値観も変化しており、わざわざ責任の重いポジションに就きたくない人も少なくない。当然「出世しなくていいから煙草は吸わない」という意見もある。

そんな若者の「嫌煙」の高まりを知ってか知らずか、いまだに分煙さえなされていない職場もあるという書き込みも見られる。ある会社では社長を筆頭に、「色々と言い訳をして」自分の席でタバコを吸っているのだそうだ。

「おかげでエアコンの匂いがひどいが、経費節減でクリーニングもしてくれない」

これではタバコ嫌いはもちろん、健康な人でも身体を壊してしまいそうだ。

  「意外とこれは本当だったりするから困る」の声も

一方で、タバコ部屋で重要なことが決まったり、人脈ができて仕事のしやすさにつながったりすることは現実にあるようだ。キャリコネの口コミが裏付けられたことになる。

「意外とこれは本当だったりするから困る」
「喫煙所で結構上司と話して、案件とか飲み会とか連れ回された。変に可愛がられてた」
「今は吸わないからアレだけど、あの時は確かに役立っていたような気がする」

もちろん「ばかじゃねーの? 仕事できるのと関係ないじゃん!」というもっともな意見もあるが、なぜタバコが仕事に関係すると言われるのだろうか。

ある人は「煙草がただのツールってだけやん。コミュニケーションが大事なんやろ」と鋭く指摘する。「休憩中だったら仕事以外のことも話せるし」という視点もある。

要するに、職場からちょっと離れてリラックスした状態で、仕事以外の話題を交わしながら交流することで、仕事とは違うレベルのコミュニケーションが深められるということだ。同じタバコという嗜好品つながりもあり、何となく親近感が高まるのかもしれない。

しかしこれだけタバコの害が叫ばれているのだから、「コミュニケーションの場」は別に設けるべきではないだろうか。非喫煙者の不公平感にも配慮すべきだ。とはいえ「若者のアルコール離れ」で赤ちょうちんにもついて来ない部下たちと、どう交流すればよいのか。

これからは上司にも、若者が好きなゲームやアニメの話題を勉強することが求められ、禁煙・ノンアルコールの休憩所を設ける会社が出てきたりするのだろうか。

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