『天上の虹』22巻(里中満智子/講談社)
ダ・ヴィンチニュース

 8月23日に、里中満智子の『天上の虹』22巻(講談社)が4年ぶりに発売された。83年の連載開始からじつに30年。「まだやってたの?」と驚いた読者も多いはず。『ガラスの仮面』(美内すずえ/白泉社)や『エロイカより愛をこめて』(青池保子/秋田書店)、『王家の紋章』(細川智栄子/秋田書店)なども未だに連載が続いてるが、実はほかにも『あさりちゃん』(室山まゆみ/小学館)、『スーパーマリオくん』(沢田ユキオ/小学館)、『気まぐれコンセプト』(ホイチョイ・プロダクションズ/小学館)といったマンガもまだまだ連載中なのだ。そこで、まだ完結せずに続いている「まだやってたのか」マンガを、最新の展開を織り交ぜつつ紹介してみよう。

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 次の巻で最終回となる『天上の虹』は、いよいよクライマックス。この作品は、持統天皇を主人公とした作品で、政治だけでなく、恋愛や愛憎渦巻くドロドロとした人間関係を描くことも魅力だった。22巻では、死期を悟った鸕野讚良皇女が回想するシーンが多く、懐かしいキャラも登場する。里中が、最終巻でどんな終わり方を見せてくれるのかも気になるところだ。

 素直でアホの子だった『あさりちゃん』のあさりは、なんと番外編の「ハイスクールあさりちゃん」で茶髪のギャルになっている。しかも、姉のタタミが通う名門高校にスポーツ特待生として入学。一方、姉のタタミもモデル並みのすらっとした体型の美少女に変身。さらに、最新刊である99巻では、うつぼ校長もメガネを外すと美中年になるようだし、あさりの妄想の中で、犬のうにょがスマホをいじっていたりもする。35年前の連載当初、携帯なんてなかった時代を思えば、スマホが登場しているなんてかなり驚き。

 『スーパーマリオくん』は途中で弟・ルイージのキャラが変わった。1990年の連載当初は「マリオ」と呼び捨てしていたのに「兄さん」と呼ぶようになり、一人称も「俺」から「僕」に。ツッコミキャラからボケ担当の大分おとなしいキャラになったが、それ以外の絵柄やノリは今も健在。時代の流れとともに下ネタは減ってきているし、10年以上前のファミコンやスーファミネタは未だに盛り込んできているようだが、AKG48というAKBネタや流行などもしっかり描かれている。現在、スーパーマリオWiiU編に突入したようだが、作者が還暦を迎えてもなおゲームや時事ネタを変わらぬ絵柄で描けるのはすごい!

 さらに、『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)で1981年の連載開始から1度も休載することなく続いているのが『気まぐれコンセプト』だ。時代背景はイケイケどんどんだったバブル時代から、不景気に変わっているが、それでも広告業界をモチーフにした業界人ネタを何十年も変わらず引っ張っている。バブルの残り香をいつまでも漂わせてくれるこの作品は、バブルを知らずに育った人間にも、当時を思い起こさせる。最近では、東京オリンピックに絡めて広告業界のあるあるネタを盛り込んだり、あまちゃんにぷに子といったものに皮肉を利かせた返しでツッコんでいる。

 でも、どの作品もギャグのノリは子どもの頃読んでいたものと変わらず、大人になった今でも楽しめる。久しぶりに、これらのマンガを読み返してみるのもいいかもしれない。

文=小里樹
(ダ・ヴィンチ電子ナビより)

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