ニコニコニュース オリジナル

ニコニコ生放送のスペシャル番組に出演した中川翔子さん 歌、声優、グラビア、漫画、ブログなど、さまざまな方面でマルチな才能を発揮している"しょこたん"こと中川翔子さんが2011年6月10日、ニューシングル『つよがり』の発売を記念して、ニコニコ生放送のスペシャル番組に出演した。中川さんは会場の観客やニコ生の視聴者と積極的にコミュニケーションをとり、最後には勢い余ってマジックで口から滴る血を描いてしまうなど、生放送中は始終ハイテンションだった。ニコニコニュース編集部では、番組終了後に中川さんにインタビューを行い、新曲『つよがり』に込められた思いや、初主演作DVD『恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない』の裏話、そして中川さん自身もユーザーとして楽しんでいるというニコニコ動画についての話などを伺った。

■ニコ動の絵師さんたちには人生を動かされています

ニコニコニュースのインタビューに応えてくれた中川翔子さん――普段からニコニコ動画のユーザーとお聞きしましたが、どういったコンテンツをご覧になっていますか。

 好きなのは「踊ってみた」や「描いてみた」です。「描いてみた」が一番よく見ているかもしれないですね。イラストを描くのが好きなので、デジ絵(デジタルの絵)を描く時に、どうやって描くのか手順がすごく分かりやすく載っていて。そこがきっかけで初音ミクもするようになったのが、ニコ動との出会いでした。あとは作業用BGMにアニソンメドレーとか、懐かし系の動画を見ているかもしれないです。

――ご自分で投稿したことは?

 ないですけど、してみたいですね。

――こっそり?

 はい。何にしようかな・・・。「描いてみた」とか、「歌ってみた」とかやってみたいですね。「アニソン歌ってみた」とか投稿してみたいんですけど。

――それは「中川翔子」以外でやってみたい?

 私はマスクのコレクションをいっぱいしていて、戦隊モノのマスクとかいっぱい持っているので、それを被って分かる人は面白い、探してほしいな、みたいな感じにしたいです。

――ところで中川さんは「絵師さん」(漫画やアニメなどのイラストを描いて投稿する人々)たちをどのような目線で見ているのでしょうか。例えば、同じアーティストとして。

 ニコ動で再生数やコメント数が多い絵師さんの動画をよく見ているんですけれど、もうなんか圧倒されます。手順に無駄が無いし、自分の道を信じてというか、迷いなく未来を見据えて進んでいく感じが格好いいなって何度も思います。お気に入りに入れているイラスト動画とか過去に何度も見ているし、私もそれに憧れてPhotoshopとかSAIとかタブレットを買ったりしたので、多少ならずともニコ動の絵師さんたちには人生を動かされています。私もPixiv(イラストコミュニケーションサービス)なんかはすごく投稿しているんですけれど、やっぱり「描いてみた」から学ぶことって大きいので「こうやるのかぁ~」みたいな衝撃が楽しいです。

ニコニコ生放送で司会の星野卓也さんとトークを繰り広げ、「ブーン」とポーズを取る中川翔子さん――今回のニコ生放送中にもイラストを2つ描かれていますけれど、とても描くのが速いですよね。

 途中で疲れちゃうんですよ。皆さんレイヤーを何個も使って下書きして、ラフを描いて、アタリをとって、またレイヤー分けしてから塗って・・・みたいなこと、すごいなって。普通に描いて1枚18時間かかるとか。私は30分以上かかると疲れちゃって。下書きもしないし、上半身描いたら疲れちゃうから、いつもそれで終わっちゃう。ちゃんと描いてみたいですね。

――しかし、下書きなしで描けるってすごいと思いますが。

 いや、でも皆さんみたいにオリジナルの絵のタッチが欲しいですね。模写するのは好きなんですけれど、オリジナルタッチというものがまだないので。

――まだ発展途上ということですか。

 まだ見つかっていないということは、もう永遠に闇雲の世界・・・。

――いやいやいやいや。ではお気に入りの絵師さんはいますか?

 名前は分からないですけれども、マイリストにはたくさん入っています。

――その絵師さんは、何を描かれていたか覚えていらっしゃいます?

 ミクですね。ミクが台所にネギを食べに来て、ちょっとエロいんですけれども、ネギをくわえていてパンツにもネギが挟まっている、夜に台所に忍び込んだミクっていう絵だったんです。名前が分からないんですけれど、それはいつも見ていますね。途中まで描いてもう完璧じゃんって思ったのに、描き直してまた色を変えたりしている。夢は、あれくらいにいつか絵が上手くなって、メイキングを載せることですね。

■『つよがり』の仮タイトルは『よわむし』だった

「あごたん」を披露する中川翔子さん――ニューシングル『つよがり』が6月8日にリリースされました。作品に込められたメッセージについて、お聞かせ願えますか。

 『つよがり』は最初に出会ったとき、仮タイトルが『よわむし』だったんです。けれど『つよがり』に変わってから、がぜん自分の中にグンと入ってきたというか。すごくシンプルだけれど、ストレートで「ちょっと不器用で弱くたって、それでもどんな時だってまず強がっちゃえば、結果オーライになるんだぜ」って言ってもらえたような、「大丈夫だぜ」って言ってもらえたような気がしました。歌う時に無理しなくていいんだなっていうのがあったので、肩の力を抜いて歌えました。

 それから、TVアニメ『べるぜバブ』のエンディングテーマでもあるんですが、大きな夢である「週刊少年ジャンプのアニメのエンディング」っていうのもうれしいですね。ドラゴンボールのエンディングテーマの『ロマンティックあげるよ』から、人生のいろんなことが始まったと思うので。大きく捉えると、ジャンプのアニメのエンディングって足跡なわけですよね。だからすごくうれしかったです。あと自分はすごい男の子っぽい歌なんだろうなって思っていたんですけれど、出来上がったアニメの映像を見たら、ヒロインたちがすごく可愛く踊ってくれていて、"ガーリー"になっていて。だから見る人によって、聴く人によって、違ったふうになるのも面白いなって思いました。歌うときにキャラクターのヒルダがスキップしてくれているところが可愛かったので、それもライブでやらせてもらいました。

――『よわむし』という仮タイトルが『つよがり』に変わった理由は?

 「強がりだよ」って言っちゃうところって、弱いから言っているところもあるんですよね。今は弱くても、「強がり」だよって。でも、それを言えているということは、一歩強くなっているから言えていることなんだろうなって。それと、「強がり」は悪いことじゃなくて、そこから始まっていつか振り向いたときに、本当に強くなっていると気付く。強がった瞬間から、もうただの弱虫じゃなくなっているのかもって思った時に、『よわむし』より『つよがり』の方がいいのかもって、自然にスタッフさんたちと『つよがり』で行こうってなりましたね。

中川翔子さんは番組中、ニコニコ動画の視聴者と積極的にコミュニケーションを図った――素晴らしい応援ソングだと感じました。

 震災の前にレコーディングしたんですけれど、今いろんなことが起きてしまって・・・。誰もがいろんな不安や現実と戦って、それでも皆すぐに立ち上がって目の前のこと、自分のやるべきことに向き合って、日々ちゃんと暮らしている。すごく大変だけど、誰も正解が分からないままだけど、どんどん進んでいっている。本当に今は一人ひとりが戦っている時期で、けど心の中では迷ったり葛藤があって、悩んだり強がったりとかしているのかもしれない。だけど、それで本当に強くなっていっている毎日なんだろうなって思います。

 それで自分自身、まず立ち上がるにはどうしたらいいんだろうって考えました。『つよがり』の歌詞にもありますが、「読めない展開 泣きたい時も 弱虫に負けそうな日も ぐっと、前を見据えたら 何度だって また歩き出そう」って。やっぱり何があっても、今生きているなら、進むしかない。時間は進んでいくし。だから、とにかくまだ答えが見つかっていなくても、まだ先が見えなくても、生きるしかないし、強がっていくしかないっていう。当たり前なんだけれど、改めて気付かされたことがたくさんあったので、より深くこの曲が心に染みました。

自身もニコ動ユーザーであるという中川翔子さんは「ニコニコ動画は、温度がすごく素敵」と語る■ニコニコ動画は、温度がすごく素敵

――もうひとつ、初主演作のDVD『恋の正しい方法は本にも設計図にも載っていない』が発売されました。こちらは中川さんにとってどんな作品でしたか?

 デビューしてから今までの人生の中で最も困難な壁でしたね(笑)。「はい、もう撮影しますよ」みたいな感じで突然だったので。台詞もガッツリあって、まさかのキスシーンもあり、いろんなことがあって。今までちゃんと演技をやったことがなかったですし、恋愛の「れ」の字もないまま日々生きてきたなぁというのも改めて感じて、これは恐ろしいなと。

 今までは「これは好き」「これは嫌い」っていうのがすごくハッキリしていました。好きなことだけ見ていようって、少し逃げていた部分もあったかもしれなくて。でも今まで「怖いな」「無理」となっていたことをやってみることで、また楽しくなったり、発見があったり広がりがあったり・・・久しぶりにそういう体験をさせてもらえました。いろんなプレッシャーからか、6日くらいしか撮影しなかったのに4キロとか一気に痩せたんですけれど。泉ちゃんという主人公の、「いろんな過去があったから、怖くて前に進めない。人と話すのも怖い」とか、すごく分かるんですね。年齢も同じだったし。

――ちょうど自分と同じ位の年齢・時期に、主人公と重なり合ったという――。

 そうですね。泉ちゃんが前に出たんだから、私も前に出なきゃって、すごく思いましたね。毎日家に帰ったら、猫と母としか喋っていなくて(笑)。ちゃんと本も読みたいけれど、もっと引き出しが増えるように泉ちゃんみたいに外に出て、恋とかも出来たらいいなって思いましたね。

 良質の本を読み進めて、読み終わった後に、心の中にふわぁって色が残るような、そんな素敵な印象の映画だと思うので、見るたびに心に残る色が違うんじゃないかな。やさしくて素敵なキラキラした映画ですね。

――最後になりますが、ニコニコ動画のユーザーの皆さんへメッセージを!

 いつもニコニコ動画を見ていて思うのは、温度がすごく素敵。温かくて、みんな誰でも「よぅ!」みたいな感じに一緒に共有できる。コメントを見ていると、ウェルカムな空気があって、あまり変なこともなくてすごく平和でありつつ、ちゃんと遊び心がいっぱいあってそのスタンスが格好いい。だから、これからもぬるっと参加しているので、またニコ生のときはコメント書いてほしいなって思います。

(了)

(文・中村真里江、聞き手・岩本義和、写真:中村真里江/丹羽一臣

◇関連サイト
・しょこ☆たいむ - 中川翔子 オフィシャルサイト
http://www.nakagawashoko.com/
・しょこたんぶろぐ - 中川翔子 オフィシャルブログ
http://ameblo.jp/nakagawa-shoko/
・しょこたんねっと - 中川翔子 公式サイト
http://www.shokotan.jp

全文を表示