『月刊コミック リュウ』(徳間書店)
ダ・ヴィンチニュース

 みなさんは、最近“単眼少女”というジャンルが世間を賑わせていることをご存知だろうか? 単眼少女とは、顔の中心に1つだけ目がある女の子キャラのことだが、「目が1つしかないなんて気持ち悪いだけ」「鬼太郎の目玉おやじみたい」「目を1つにする意味がわからない」と思う人も多いかもしれない。でも、実は『月刊コミック リュウ』(徳間書店)で連載が始まった『ヒトミ先生の保健室』は、単眼巨乳の保険医が主人公ということで話題を呼んでいる。それに、9月27日に2巻が発売された『真子さんとハチスカくん。』(221/マイクロマガジン社)の主人公も単眼の真子さんだし、『モンスター娘のいる日常』(オカヤド/徳間書店)や『ボクと魔女の時間』(アラカワシン/集英社)、「アナーキー・イン・ザ・JK」といった作品にも単眼少女たちが登場。ひそかに、単眼少女ブームが巻き起こっていたのだ。

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 もともと、商業誌ではなくpixivや同人誌といったところでひっそりと人気を集めていた単眼少女。しかし、2012年の6月1日からは「毎月1日は単眼の日!」と定め、それを見た絵師たちが単眼少女を次々とアップしたことから単眼少女への認知度が上がり、単眼ブームは加速した。

 そんな単眼少女が生まれた理由は、諸説ある。触手やふたなりといった奇形フェチから派生したとか、「目の大きい女の子はかわいい」ということを突き詰めた結果という意見も。しかし、もっとも有力なのは、やはり一つ目小僧のような妖怪や人外モノから派生したというもの。どんなものでもかわいらしく、萌え化することができる日本人にとって、一つ目小僧をかわいらしい女の子にするなんて朝飯前。そもそも、顔の大きさに対して目が大きいと幼くかわいらしい印象を与えると言われている。『モンスターズ・インク』のマイクや星のカービィに登場する単眼キャラのように、マスコットや小動物的なかわいらしさとして見ている人もいるよう。そのかわいらしい見た目が、庇護欲を掻き立てるのだろう。

 また、女の子たちの潤んだ瞳には男を惹きつける魔力がある。反射して輝く瞳がキレイだと思う人もいるだろうが、それと同時になんだかエロいと感じる人もたくさんいるはず。だからなのか、単眼少女たちは泣き虫キャラとして描かれていることが多い。『真子さんとハチスカくん。』では、いじられキャラとして登場する真子さん。想いを寄せているクラスメイトの猫耳少年・ハチスカくんに「うわまぶたを触らせてください」と言われ、涙目になりながら目を閉じたり、驚いて泣いたりする。『モンスター娘のいる日常』では、スナイパーのマナコが「ここビル風酷いからドライアイになっちゃう…」と涙を浮かべていじけるし、「アナーキー・イン・ザ・JK」にも下ネタに反応し、恥ずかしがって目を潤ませる吉川さんが登場。

 それに、恥ずかしがって前髪で目を隠しているところも、かなりの萌えポイントなのかも。「目は口ほどにものを言う」という言葉もあるように、やはり目で伝えたり表現できる感情はたくさんある。そんな感情が普段は前髪で隠されているのに、自分だけが見ることを許された。その優越感に加え、前髪をあげたときに真正面からぶつかる彼女たちの大きな瞳。その瞳に見つめられたら、もう逃れることはできないはず。

 邪眼、碧眼、独眼、複眼、単眼…。目だけでも、かなり細かくいろんな萌えを追求してきたオタクたち。果たしてこの先どこに向かい、どんな次世代の萌えを見せてくれるのか。まだまだ新たな萌えジャンルが尽きることはなさそうだ。

文=小里樹/ダ・ヴィンチ電子ナビ

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