『アデル、ブルーは熱い色』で主演を務め、過激なレズビアンセックスシーンを演じたアデル・エグザルコプロスとレア・セドゥ
Movie Walker

第66回カンヌ国際映画祭で最高賞のパルム・ドールを受賞するとともに、その過激な性描写がセンセーションを巻き起こしたフランス映画『アデル、ブルーは熱い色』(全米公開中)のアブデラティフ・ケシシュ監督が、出演女優のレア・セドゥに挑戦状をたたきつけた。

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同作は、10分以上にわたって主演女優のアデル・エグザルコプロスとレア・セドゥの過激な全裸レズビアンセックスシーンが展開され、大きな話題を呼ぶとともに、同映画祭としては初めて、女優のアデルとレアにもパルム・ドールが贈られた。特に新人のアデルは、アカデミー賞主演女優賞の候補の一人とも言われており、一躍スターダムにのし上がったが、ケシシュ監督が長期間にわたってふたりを拘束し、特に、セックスシーンに対して執拗なこだわりを見せたことに辟易したレアは、メディアに対して監督を罵倒するコメントを繰り返しており、監督とふたりの女優との確執が伝えられてきた。

thedailybeast.comのインタビューでふたりは、「初日からいきなりマスターベーションのシーンから演じさせられ、1度会っただけでお互いをよく知らないまま、フェイクの性器を付けてセックスシーンを延々と演じさせられた。10日間も、それも100テイクも、同じようなセックスシーンを演じさせられた」「監督を信頼しろと言われたけれど、普通の人ではありえないほど、すべてを捧げるように強要された。1、2か月で済むはずの撮影が、終わりが見えないまま5か月半にもおよび、苦痛以外の何物でもなかった」と語り、レアは、「アメリカと違って、女優の権利が守られていないし、監督がすべての主導権を握っていた。これは拷問みたいなもので、囚われの身だった。ひどい経験で、監督とは2度と一緒に仕事をしたくない」とまで言い放っていた。

第51回ニューヨーク映画祭に登壇したアデルは、皮肉も込めながら、「必要があれば続編に出演することも考える」と語り、監督との歩み寄りが感じられた。しかし、ケシシュ監督は遂に堪忍袋の尾がキレたのか、「『アデル、ブルーは熱い色』をぶち壊そうとしているあなたに」というタイトルでレア宛てにオープンレターを執筆した。

その中で、レアを「傲慢で甘やかされた子供」と言い放ち、「個人的に、また公の場で、この作品に出演できたことに感謝の意を唱え、カンヌ映画祭では私の腕の中で涙を浮かべていたあなたは、完全に私への態度を変えました。自分のアドバンテージしか考えていない子供なレアの行動は、私への誹謗中傷でしかありえない。またお会いしましょう。きちんと彼女に裁判所で説明します」とも書いている。映画と自分に対する侮辱に憤慨したケシシュ監督が、レアと裁判所で争う覚悟を記した果たし状とも言えそうだ。

これらの確執にもかかわらず、フランスでははかなかのヒットを飛ばしているようだが、アメリカでの成績はいかに。また同作は、アカデミー賞作品賞の候補、主演女優賞の候補としてアデルの名が挙がっているほどだが、万が一裁判沙汰にまで発展すれば、アカデミー会員の心証も悪くなるかもしれない。【NY在住/JUNKO】

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