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 NPO法人「自殺対策支援センターライフリンク」代表の清水康之内閣府参与は2011年7月4日、内閣府の自殺対策タスクフォース会合で、今年5月の自殺者急増について、ある有名女性タレントの「自殺報道」の影響が考えられることを指摘し、「自殺報道ガイドライン」策定を訴えた。

 警察庁が先月6月16日に発表した統計では、今年5月の自殺者数が昨年同月に比べて19.7%増え、3329人となっていた。清水氏の公開した資料によると、今年の「日別平均自殺者数」が82人であるのに対し、5月13日からの1週間は1.5倍の平均124人とされている。清水氏は、その傾向について、

「急増しているのは若年世代の女性。日本の自殺は7対3で男性の方が割合として多いが、通常だと少ない女性の自殺が増えている。しかも、年代的にみても、やはり割合として少ない20~30代が増えているという特徴がみられる」

と説明。さらに、これらの要因としては、

「女性が増えていて、しかも若年世代であるということを踏まえた上で考えられる要因は、5月12日に起きた『ある有名女性タレント』の自殺、と言うか、その関連の自殺報道だ」

と分析しており、5月12日に自殺した上原美優さんだと考えられる女性タレントの「自殺報道」の影響を指摘した。

 清水氏は、一連の「自殺報道」について、

「自殺の報道が自殺の増加を後押ししかねないということは、世界的にも言われていること。(中略)ただ残念ながら、日本ではまだ、こうした自殺報道ガイドラインの存在すらあまり知られていない。政府として、メディア各社にガイドラインの策定を呼び掛けるべき」

と結論づけており、政府に対してメディア各社への「自殺報道ガイドライン」策定を訴えた。

 清水氏は会合後、自身のツイッターで、

「こうして二か月前の自殺者急増について議論したり分析できるようになっただけでも、私は、ここ数年で自殺対策が大きく進んだと思う」

とつぶやき、今後の自殺対策の強化に期待を寄せている。

丹羽一臣

◇関連サイト
・政府が取り組むべき自殺対策 - 内閣府参与(ライフリンク代表)清水康之
http://www.lifelink.or.jp/hp/Library/110704_tf_shimizu.pdf
・平成23年の月別の自殺者数について(5月末の暫定値) - 警察庁(2011年6月16日)
http://www.npa.go.jp/safetylife/seianki/H23_tsukibetsujisatsusya.pdf
・自殺対策支援センターライフリンク - 公式サイト
http://www.lifelink.or.jp/hp/top.html
・「自殺対策」に期待を寄せる清水康之氏のつぶやき - ツイッター
https://twitter.com/yasushimizu/status/87772631775977472

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