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 「ネットの世界を中心に原発にのめり込んでいる人たちは、これまで一般社会にうまく適応できなかった、引きこもりやニートといった人たちが多く見える」―――。精神科医で立教大学現代心理学部教授の香山リカ氏が連載しているコラム「香山リカの『こころの復興』で大切なこと」(ダイヤモンド・オンライン)において、2011年7月1日に公開されたこのような内容がインターネットで話題になっている。

 コラムのなかで、香山氏は、

「ネットの世界を中心に、原発事故にのめり込んでいる人たちがいます。彼らの多くは、知的レベルが高く、情報収集に熱心で、いまの世の中の趨勢を注意深く見ている人たちです。特に、これまで一般社会にうまく適応できなかった、引きこもりやニートといった人たちがその中心層の多くを占めているように見えます」

と主張。その上で、

「 (そのように原発問題にのめり込んでいる人が)『神』として崇拝しているのが、いま反原発で最も注目されている小出裕章氏です」

と、原子力研究者でありながら原発の危険性を訴える京大原子炉実験所助教・小出裕章氏の名前を出し、その小出氏が支持される理由について、

「これまで大学の中で『冷や飯を食わされていた』小出さんが脚光を浴び、時代のヒーローになっていく姿は、彼らにとって理想のイメージ、希望の星、自分の願いを投影する存在になっているのでしょう」

と持論を展開した。

 さらに、アニメ「新世紀エヴァンゲリオン」ブームにみられる「ファンタジーへの逃避」を例に出しながら、「現実のなかに逃避を正当化できる(原発問題という)テーマが出てきた」とし、

「熱狂する彼らがネット上で喧々囂々の議論をしても、現実に起こっている原発問題は何も解決しません。(中略)彼らが原発問題に熱狂して、彼らが何かを変えられるとしても、ネットの中の一つの小さなトレンドに過ぎません。現実に動いている体制には、大きな影響を与えることはできないのです」

と結論づけている。

 インターネットユーザーに対して疑問を投げかけるような内容であることもあり、このコラムに対しては公開された直後からツイッターなどでは大きな反響があった。ツイッターでは「これはひどい評論だ」「分析力の低さが半端ない」といった反論が多く見られた。しかし、一方では「批判されているのは(コラムの)タイトルのせいもあるかと。決して反対運動を非難してるわけじゃないし」「一方的な見方だけど、納得できる部分も多々ある」など理解を示す声もあった。

◇関連サイト
・小出裕章氏が反原発のヒーローとなったもう一つの理由(香山リカ) - ダイヤモンド・オンライン
http://diamond.jp/articles/-/12955

(山下真史)

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