セシリア・オルコット(『IS〈インフィニット・ストラトス〉』より)
ダ・ヴィンチニュース

 アニメ・マンガ・ラノベなどのヒロインには、特有の個性的なキャラ付けがされた、いわゆる“属性持ち”のキャラクターがたくさん登場します。ツンデレや幼馴染などの定番から、先日特集したぽっちゃりなどのマイナー系まで、その種類は実にさまざま。そんな属性持ちヒロインに対し、最近特にその勢力を拡大している人気の属性が現れました。それが“ちょろイン”です。

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 ちょろイン、それは非常に簡単、容易であるということを表す“ちょろい”という言葉に、ヒロインという言葉を掛け合わせて作られた造語です。なお、○○+ヒロインでは、他にもゲロイン、エアヒロインなどいくつかがありますが、それはまたの機会に紹介します。

 ちょろインはその意味が指すとおり、主人公や男性キャラに対して最初は敵意や嫌悪感を抱いていたくせに、いつの間にかあっさりデレてしまう、“ちょろいヒロイン”を表す場合に使われています。

 この言葉が使われるようになったのは最近のこと。マンガやラノベを原作としたアニメが制作されることが多い中、1クールという尺(放送時間)の都合上、原作にある「主人公がヒロインを落とす描写」や「ヒロインが恋に落ちるきっかけや過程」が省かれることがあります。これがちょろインという言葉を生んだひとつの原因と言われています。よって、アニメだけを見ているとヒロインが恋に落ちる過程をすっ飛ばしていますので、いきなり主人公に惚れているヒロイン=ちょろインが誕生してしまうのです(もちろん原作からしてちょろインという場合もありますが……)。

 その誕生、由来だけを見ると「これって不名誉なことなんじゃ……?」と思われてしまうかもしれません。ところがこのちょろイン、最近ではちょろい様子もひっくるめて「ちょろかわいい」と言われるまでになっています。すっかりファンに愛される(ネタにされる?)属性として成立するようになってきた“ちょろイン”属性。その代表的キャラクターを記憶の新しいところから何人か紹介します。


●セシリア・オルコット(『IS <インフィニット・ストラトス> 』より)
同名ラノベを原作とするアニメ『IS〈インフィニット・ストラトス〉』シリーズに登場するヒロインのひとりです。最初は敵対するも、主人公に負けたらあっさり惚れてしまうという、ちょろインにカテゴライズされるキャラクターのポイントをすべて踏まえたセシリア。それもそのはず、彼女こそ、ちょろインという言葉を生み出した張本人と言ってもいいキャラクターなのです。原作の、彼女がデレる状態に至るまでの過程や内面描写がアニメではカットされたという経緯も、まさにちょろイン。金髪、縦ロール、ツンデレ、お嬢様という多数の属性持ちでありながら、ちょろインの名までもほしいままにする、まさにベスト・オブ・ちょろインと言っていいでしょう。

●姫柊雪菜(『ストライク・ザ・ブラッド』より)
同名ラノベが原作の『ストライク・ザ・ブラッド』に登場するメインヒロイン。つねに敬語を使う真面目な後輩キャラです。政府機関の獅子王機関に所属し、その任務として主人公である第四真祖・暁古城の監視する彼女。ところが、1話から古城にパンツを見られたり、その後に起きた事件を機にすっかり古城に惚れてしまい、ちょろインの仲間入りを果たすことに。1話以降も嫉妬しながら、しょっちゅうパンツを見せる姿が印象深いヒロインです。ちなみに同作には、煌坂紗矢華というちょろインも登場します。

●重巡洋艦・タカオ(『蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-』より)
ヤングキングアワーズにて連載中のマンガを原作したアニメ『蒼き鋼のアルペジオ-アルス・ノヴァ-』に登場するヒロインです。「霧の艦隊」重巡洋艦タカオのメンタルモデル(「霧の艦隊」重巡以上の艦船が持つ、女性を模したユニット)として、主人公・千早群像たちの前に立ち塞がったものの撃破され、それをきっかけに人間、というか群像に対して強い興味を持つようになります。撃破後はあれよあれよという間に主人公に惚れていく姿はまさに“ちょろかわいい”のひと言。

●練紅玉(『マギ』より)
週刊少年サンデーで連載中のマンガを原作にしたアニメ『マギ』シリーズのヒロインのひとりで、劇中に登場する煌帝国という巨大帝国の第八皇女。勝気でかしましい、でも色恋沙汰はちょっと苦手というお嬢様キャラでありながら、武闘派でかなりの実力者でもあります。敵として悪の女幹部的な登場をするものの、直後に登場人物のひとり・シンドバッドにあっさりひと目惚れをしてツンデレ化するちょろインっぷりを披露してくれました。

他にもネット上の意見を参考にすると、『デート・ア・ライブ』の夜刀神十香、『機巧少女は傷つかない』のシャルロット・ブリュー、『カンピオーネ!』のエリカ・ブランデッリ、『織田信奈の野望』の織田信奈など、やはりラノベ原作のアニメに登場するキャラクターが多いように感じます。

 今回紹介したちょろインたちに共通するのは、ちょろイン化したことで“可愛さ”がさらに上がったキャラクターが多いという部分ではないでしょうか。女性は恋をすると美しく、魅力的になるとはよく言ったものですが、二次元キャラでもそれは同じなのかもしれませんね。

文=ひろきら

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