外食産業のデフレが相変わらず止まらない中で、宅配ピザの値段は決して安くない。

 トッピングによって異なるが、Mサイズ(=直径25cm)で1800~2800円程度の価格帯が一般的。定番メニューのマルゲリータであれば、ピザーラが1890円、ピザハットが2200円、ドミノが1900円。ただし、「原価」は食材にかけられているというわけでもない。

 フードコンサルタントの白根智彦氏は、「宅配ピザの食材原価は15~20%程度」と指摘する。Mサイズ2000~2500円のピザなら、安いものだと原価は約300円に過ぎないという。

「使われる食材の中で値段が高いのはチーズくらいで、Mサイズなら100円前後かかります。チーズは各社ともこだわりがあってオリジナルのブレンドをしていますから、食材費の40%近くを占める場合もあるでしょう」

 ピザハットを運営する日本KFCの広報も「原価の具体的な数字は明かせないが、チーズは高い。輸入品なので為替も影響してくる」とする。

 ある中堅宅配ピザチェーン関係者は「2000円のピザであれば食材原価は400円強で、そのうち30%の120円程度がチーズ」とし、「原価約350円のうち約140円をチーズが占める」(別のピザチェーン社員)といった証言もあった。

 チーズ以外の具材については「トマトなどソース類が原価の約10%で30円程度、生地の小麦が30~60円程度。その他のトッピングは大手や中堅チェーンであれば一括大量購入でそれほど高くはならない」(白根氏)という。

 もちろん、トッピングの原価にも差異はある。

「チーズに次いで高いのがベーコンやウインナーなどの肉類。サラミは1枚3~5円で、ふんだんに盛るピザだとチーズ以上の原価になってしまうこともある。

 野菜では、ピーマンが意外と高い。Mサイズ1枚に約15gを乗せて12~13円。1枚あたりの原価はオニオンの3倍です。子供に人気のあるコーンは1枚に80gで約18.5円、マヨネーズは25gで約15円といったところです」(前出の中堅チェーン関係者)

 複数の関係者への取材を総合すると、2000円の宅配ピザの原価は300~400円程度で、そのうちの30~40%がチーズ、20~30%が生地とソース、残りがトッピング類ということになる。

※SAPIO2014年1月号

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