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先日、歩道の舗装工事をしていたブラジルの業者は、ある困った問題に直面した。それは工事を予定していた一角に、近くの販売店が売り出している自動車が1台停められていたから。移動を求めたものの、車を置いていた店の経営者は協力を拒否。それどころか車に「指一本触れるな」と話し、勝手に移動しないようにも脅してきたという。そこで業者は仕方なく、日本では考えられないような対応を決断し、工事を終わらせたそうだ。

英紙メトロによると、問題が起きたのはブラジル南東部の街ベロ・オリゼンテにある自動車販売店の前。先日、付近の歩道舗装を行う予定になっていた工事業者は、作業の邪魔になる1台の自動車を見つけ困ってしまった。工事を行うため相談に向かった作業員に対し、販売店の経営者は「20年以上そこを使っていた」と正当性を主張し、移動要求を拒否。ちなみに車を歩道に置くこと自体は、公共のスペースを利用しているものの今回の場所に関しては違法ではなく、問題はなかったという。

しかも困っている作業員に、経営者はさらに「車に指一本触れさせない」とピシャリ。そう言われてしまったら、工事を進行することができず、行き詰まるかと思われた。ところが業者は、経営者に言われた約束も守りつつ工事を完了。自動車には触れず、移動もさせずにそのままにして、歩道の舗装工事を行ったのだ。その結果、自動車はタイヤ下半分ほどが新たなセメントの中に埋まり、今後は経営者が手を煩わせなくても歩道に“固定”された状態に。ただ、もしもこの車が売れた場合、どのようにして客へ引き渡すのかは不明だ。

その後、住民から歩道を塞ぐ車があるとの苦情が数件寄せられ、地元当局が撤去するために出動。ところが歩道に埋まった車はどうにもできず、結局、当局もお手上げとなったようだ。そして、動けなくなった車はブラジルメディアの紹介で話題になったが、住民の迷惑になっているくらいなら一日も早い撤去が求められるところ。業者も販売店も、工事をする前にもっと良い判断をするべきだったのだろうが、もはやこうなってしまっては解決策を見出すための歩み寄りも難しいのかもしれない。
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