7月25日に発売されたノベライズ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』(上) 岡田麿里
ダ・ヴィンチニュース

 人気アニメ『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』の最終回は、涙なしには見れない。

 自分たちは本当に、めんまの幸せを願えているのか――。キャラクター一人一人が罪悪感を吐露し、涙と叫びでついに感情を爆発させる、最終回。序盤の展開は、10代の若者たちが等身大のテーマを討論する伝説的テレビ『真剣10代しゃべり場』(NHK教育)を意識したと、脚本を手がけた岡田麿理さんはいう。
  
 「めんまの成仏にむけて、仁太たちを一度『本当の仲間』にする必要があるなって思ったときに、どうしても11話では尺が足りなかった。そのときに『しゃべり場があるじゃないか!』って(笑)。初めてテレビで『しゃべり場』を見た時の衝撃たるや、もう、ひどい! こんなの、どっかのカラオケボックスでやってくれっていう。思春期の少年少女が、こうして自我をぶつけあっているのを見るのは気持ち悪いものだなあって。いろんなものがあまりに未完成すぎて、生っぽすぎて、見ていてイライラして・・・・・・でも、それがすごくイイ(笑)。これだけ人の心をざわつかせられるってホントすごい、いつかアニメで同じようなことをやってみたいと思ったんですよ」

 岡田さんは、インタビュー当時は執筆中だった小説版についてこう話している。
「小説は、長井監督とか田中さん(キャラクターデザイン&総作画監督)がいない中で、自分一人で作っていくものなので、当初自分が思っていた話に近くなっていくのかなっていう気がしますね。自分一人だったらこういうアニメにはならなかったなあ、でも自分一人だから小説はこうなるんだなあ、みたいな。自分臭が強くなってきているんですよ。結構、陰な感じですよ!」

 小説は7月25日に上巻が刊行された。アニメとはまた違う、小説ならではのバランス感、リアル感で表現された小説版も一緒に楽しみたい。
 
(ダ・ヴィンチ8月号 「『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。』が僕らに教えてくれたこと」より)

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