「日本橋のまんなかで、素っ裸で仰向けに寝るようなもんだ」。太宰治は小説を書くということについての心構えにこんな言葉を遺しているが、インターネットへの投稿も本来はこれと同じくらい覚悟がいるはずのものではないか。特に、Facebookのアカウントは、初期設定のままでは、膨大な個人情報が全世界に向けて発信される。投稿への責任、恥をさらす覚悟がないのならば、下手な投稿など、本当は怖くてできないはずだ。

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 インプレスジャパン編集部著『Facebookは初期設定で使うな!』(インプレスジャパン編集部/株式会社インプレスR&D)では、個人情報を守りながら、楽しく、Facebookを利用するための基本的な設定方法について述べられている。この本によれば、Facebookで初期設定のまま、自分の近況を投稿することは、「炎上」やネットストーカー、詐欺、恐喝、産業スパイなど、さまざまなトラブルに巻き込まれる可能性を秘めているという。「非公開にしていれば大丈夫」と思ったら、実はそれも大間違いだ。Facebookの非公開の写真は、URLを指定すれば、誰でも見ることができるし、また、友達が勝手にアナタの個人情報や写真を載せている可能性もある。この本では、自分自身と家族、近しい人達を守り、できるだけ安全にFacebookを利用するために、最低限やっておきたい設定方法をまとめている。

 例えば、Facebookを使っていると、よく「○○さんが××について“いいね!”と言っています。」という広告を目にするだろう。それも、既婚者であるはずの友人がお見合いに関するFacebookページに「いいね!」しているという情報が流れるなど、首をかしげてしまうものも多くはないだろうか。初期設定では、Facebookページに「いいね!」をすると、ネット上の広告に利用されるようになっている。どのようなページかも知らずに、「感動したらシェア」などとしてシェアされている話や「いいね!」することを強制する「○○診断」のようなFacebookアプリなどに登録すると、思いもよらない広告に、自らのプロフィール画像が使われることとなる。信頼できる相手が直接投稿したコンテンツだけに「いいね!」するように心がけるとともに、「Facebook広告」に関する設定を変更しよう。

 他にも「必須ではない個人情報には登録しない」「知らない人と“友達”にならない」「会社や仕事に関することは書かない」など基本的な内容が書かれているようでいて、思わぬ盲点が誰でも見当たる。この本を読んでいると、「位置情報はオフになっているだろうか?」「公開範囲は大丈夫だろうか?」などと、自分がいったいどのような設定でFacebookを使っていたかヒヤリとさせられるだろう。

 さあ、友達とともに設定を確認し合って、個人情報を守りながら、楽しいFacebookライフを送ろう。「しまった」ではすまないような重大な事件を防ぐために、この本は欠かせない1冊だ。

文=アサトーミナミ

『Facebookは初期設定で使うな!』(インプレスジャパン編集部/株式会社インプレスR&D)