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 西川一誠福井県知事は2011年8月1日、ニコニコ生放送「もんじゅ、原発、福井の未来はどうなる?~西川一誠・福井県知事にズバリきく!」に出演し、最近の地元での世論調査では、原子力発電所は「継続すべき」もしくは「安全性を確保して再稼働すべき」という意見が「大体5割ちょっと超えるくらい」あったと語った。

原発が15基 関西各府県に電力供給する福井県の知事に聞く 全文(前編)
http://news.nicovideo.jp/watch/nw95050

 以下、番組での西川知事とインタビュアーを務めた政治ジャーナリストの角谷浩一氏のやりとりを全文、書き起こして紹介する。

■「国家的なエネルギー政策に貢献している自負はある」

角谷浩一氏(以下、角谷): いま福井の13基稼働している原発の周辺にお住まいの人たちの声というのは、どういう声があがっていますか。

西川一誠知事(以下、西川): そうですね、ちょうど統一地方選挙の前、あるいは途中でしたが、大体はこういうことだと思います。これは、男性女性、お若い方、年輩の方とそんなに違いはないと思います。「原子力発電所の安全を、知事が、もちろん政治家全体の事を指していると思いますが、ちゃんとチェックをして、安心させてほしい」ということを言っておられます。

 そして地元の最近の世論調査でも「原発は継続すべき」だとか「安全性を確保して再稼働すべき」が大体5割ちょっと超えるくらいかと思います。私は選挙中からも、福井県では安全管区を確保して、「福島のようなことを絶対に起こさせないのだ」と、強い政治的な覚悟であらゆる問題を解決したいということを申し上げて、そうしてほしいというので私今回、知事3期目(に当選した)と、そういうふうに理解をしております。

 その後、政府のいろんなことがありまして不信は高まっていると思いますけれども、それを受け止めながら、我々全国の県庁の立地県のいろんな議論もしていますから、そういう進め方もしたいと思っているのです。

角谷: 東京で私たちが議論をしていると、どうしても東京の理屈で、逆に立地県の知事さんに「お願いします」とか、本当はお願いではなくて強いるようなことになって、最後は「我慢しろ」とか「言うこと聞け」とかになってくる。でも逆に言えば、知事さんは県民から付託を受けている政治家としては、東京が何を言おうが、国が何を言おうが、駄目なものは駄目と踏ん張る場所が知事でないと、県民を守る方法はなくなりますね。

西川: そうですね。福井県としては、国家的なエネルギー政策に貢献しているという自負はありますけれども、まずは、一番県民の安全を守ることが大事ですし、そのことが他の周辺の地域、日本全体の安全に繋がるわけですから。そういう気持ちでやっているのです。

角谷: もちろん、電力安定供給。これは今の我が国にとって大きなテーマ。ことに夏の電力の需要というのは、大きいことは誰もが分かっている。だから、何でもかんでも止めれば解決だというふうなことではないのも、これは行政官としても政治家としても難しいところ。でも安全が確保出来ない、これから何が起こるか分からないことに対しての備えが出来ないのに、「暑いから、使わないと困るからどうぞ」というのも言えない。ここの難しさはどういうふうに克服していくのですか。

西川: 8月になったわけですけれども、今13基の内、動いているのが4基ですかね。あと年が明けますと、どれも動かなくなって、そういうことになりますと、非常に厳しいと思うのです。福井県も電気を自由に使っていいと決して思っていませんから、福井県独自のクールライフプロジェクトも進めていますけれど、まずはしっかりした対応をして、電気をどんなふうに使ったらいいのかなんてことを考えながら工場を動かしたり、商売をやるようでは日本は発展しませんし、そんなことがあってはいけないのです。もちろん無駄はしてはいけませんけど、そういうことを我々は思っています。

角谷: となると、政府も安全基準を「まあまあ」でやらないで、まさに知事が言うように、かっちりしたもので「ちょっと厳しいかな」と思うくらいのものでもやって、「ここまでやりましたからもう後は『心配ない』以外はありません」ぐらいのところを見せないと、県民は納得しないのではないですか。

西川: ですから、安全もあらゆる情報と知見というのがありますけれど、全力で努力して分かっていることをまず活かす。どんどん福島(第1原発)のいろんな情報も、さらに収束し続ければ情報が入ってきますから、どんどん動かしていったらいいのです。

角谷: 福島(第1原発)も第2フェーズに入りましたね。

西川: それに真摯に立ち向かう事が極めて大事。それをどっちかに置いて、「電力は、もうこの夏は大丈夫だから(無事に)過ごせるのではないか」とか、だからどうなのかという話の議論ではなくて、節電も重要だけれど、本題をちゃんと。

角谷: つまり、今を乗り切れればいいではなくて、これは産業にも使われ、当然、電車を使う時にも全部電気が必要だ。そうすると次の問題が、安全基準の、少なくとも県民が納得する、知事が提案したものを国が取り入れないというところにあるのは分かりました。

■「エネルギーの多元化にはすでに着手している」

角谷:  もう一つですけれども、(原発が)4基しか稼働していない、年が明ければ全部が止まってしまう。そうなりますと、原発自身が残っていること自体、周辺の住民の人の不安はあまり変わらないかもしれませんけれども、問題は次世代エネルギーだとか、エネルギーの多角化については、次の段階として何か県としては取り組む考えですか。

西川: はい。これは事故前から「エネルギー研究拠点化計画」の中で、新エネルギーとか再生エネルギーとかを有効に使おうというプロジェクトが一つの分野としてあったのです。そして今回の事故が起こった以降も、「エネルギーの多元化」ということで、原子力に過度に依存しないようにしようと。そして新しいエネルギーを、むしろ福井県で先進的に進めていこうということで研究も始め、いろんな実験といいますか実行も着手しているわけです。

 と同時に、原発の安全で今回明らかになった、いろんな装置とか防御服だとか、いろんな道具が非常に貧弱だということで。先進国の日本として。よその国のものを使っている状態では到底、先進国とは言えませんから。そういう開発とか安全の面も分野として進めようという考えも持っています。

角谷: そういう意味では、放射能というのは、色も匂いも味も何もしないわけです。ただ、ガイガー管(ガイガー・ミュラー計数管、ガイガーカウンター)の様なものでデータを調べて、もしかしたら被曝しているかもしれない。まったく分からない中で、いつの間にか(被曝している)というのが怖いから、県民も不安もあるし、日本中が今この原発の問題について新たな目を向けているわけですね。国が、ことに総理がどういうふうな判断をするかということに、一つの国としての判断があるでしょう。

西川: そうですね。「脱原発」のことだけを考えてはいけない。将来の日本のエネルギーを全体的にどうするかという視野がいりましょう。そこには現実的かつ時間的な議論もありましょうし、グローバルな視点も大事ですよね。日本は島国ですし、エネルギー源は限られている。かつCo2の問題、最近全然話題になりませんが、そういうものをどうやるか。新興国は、ますます原発を日本とは関係なく推進しようとしていますけれども、それも安全でないと困りますよ、日本としては。そういうものの支援をどうするか。いろんな多角的な視点を入れながら、原発をどうしていくかというのを真剣にみんなで考えていくという気構えと、分かったとこから実行するのも極めて大事ですから。そこだけを議論してもですね、非常に政治的に一部的に話しても全然通用しないと思います。

角谷: 民主党の安住(淳)国対委員長が30日のテレビで、「被災地の」と限定していましたけれども、被災地の自治体の組長たちは、「文句ばっかり言って、お金は国から来て、責任を取らない。まったくけしからん。この仕組みは変えなきゃいけない」と、いささか見当違いな怒りだというふうに感じましたけれども、国から見れば、「あれは嫌だ、これは嫌だ」と文句ばっかり言って「何とかしろ、何とかしろ」とお金だけ欲しがる。こういう見られ方しているのかなと思うと、僕は自治体としては言いたいことがいっぱいあるのではないかと思いますけど、どうですか。

西川: まず大事なことは、国が本当にちゃんと資金面でも人材面でも、情報面でも時間的にうまく復興の作業を進めているのかというと、必ずしもそんなふうには見えないところがあります。それはもっともっとやらないといけない。

角谷: あんまり上手く出来ている感じがしませんよね。

西川: 自治体も、市町村、県・・・限界がありますけれども、頑張っておられると思いますし、我々も全国の都道府県も応援しているのですよ。福井県は、東北地方や大都市を除くと、日本一たくさんのバックアップの職員、技術者、それからボランティアを出している県なんですよ。そういうものはしっかり進めながら、目に見えるものを投入して応援しないと、お互いに「こっちが出来ていない」とか「やあ君のほうだ」とか、そんな議論をし始めたのでは、復興は進まないと思いますから。両方ともですね。

角谷: つまり、中央(政府)が言う理屈、これはどの政権かというのではなくて、東京の考える中央(政府)の考える理屈というのと、民主党というちょっと稚拙な政権が言う理屈と、2種類あるような気がします。それ以外に今までやってきた慣例に慣れてしまって、「まあまあ、こういうふうにやると、こうでこうでああだから」というのでは、自治体や県民への説明は、知事さんとしてはもう説明しきれないものが出て来るのではないですか。

西川: 今回の復興で大事なことは、現地にも復興対策本部、現地本部があると思いますが、そこにもっと権限を委譲して、あそこで目に見えるようにしなければなりません。阪神淡路大震災では比較的、それが目に見えたと思います。特に、大都市だということと、場所が限られていたという事があると思いますが。今回は広域にわたって(いるので)、非常に難しくて一筋縄ではいかないと思いますが。それにしても、もっともっと力強く物事をリードしていくというのが、今回の国民の期待でもあるし、それがないと日本の経済や生活全体が次の段階に目を向けられなくなっています。

角谷: 全体像はその部分が出て来ると思います。

■「国には何度も言っているが、返事がない」

角谷: それからもう一つ。東京からでも「福井と言えば」と言うふうに出て来るのは、「もんじゅ」の扱いですけれども、「もんじゅ」は実験炉として商業炉とはまた違う形で福井県にあります。ただ、いくつかの実験中にもいろいろな事故が起きたりして、再稼働、「安全基準クリア」というふうな発言があるものの、なかなか安定稼働には至っていない。そういう意味では、いささか難しいものになってきてしまったという感じがしますけれども、「もんじゅ」はどう見ますか。

西川: 「もんじゅ」は商業炉ではありませんし、いわゆる原型炉といいますか、実験に近い段階の炉でありますから。14年ぶりに稼働し始めたのですが、中継装置の事故などもありまして、いまその復旧を行っておりますけれども。それと同時に今回の大震災を踏まえて、ナトリウムで冷却するタイプの「もんじゅ」について、これがどんなふうに影響をするのかというのは、何十年もやっているわけですから。その知見をしっかりとそこに生かして、問題は何か、安全かどうかというのをやらなければいけないですから、それは我々も国に言っているわけです。

 これを受けて、すでに5月以降かな。何回か委員会を国で始めましたから。その結論をちゃんと国民がみんなで見て、何が問題か、どこが納得いかないか、ここは大丈夫かということをやるのが、国民的な務めだと思います。

角谷: 稼働することが目的ではない実験炉の場合は、これによって今後の日本の原子力政策に新しい光明があるかどうかを調べているための実験炉ですね。いま言ったようにナトリウムを使うとか、いろいろな技術の新しいものが導入できるかどうかの議論ですね。それから、フランスが「一緒にやらないか」と言ってきた時期もありました。こう考えますと可能性があるものとして守っていくべきなのか、どうなのですか。

西川: これは予見を持つことなく、科学的な見地といいますか、真摯にしっかりと見ていくと、どういう結論を出すかということだと思います。「こっちだ」「あっちだ」ということではないと思います。

角谷: 東京の委員会の結論を少し待って、そこから県として考えるという。

西川: 我々もそれを受けて、どうするかということです。

角谷: ボールは、今は東京の委員会の方にあるのだというふうに考えればいいですか。

西川: やってほしいと申し上げました。国家プロジェクトであります。日本のあらゆる原発なり、科学技術の知識をそこに照射させて、結論を出すべきことだと思います。

角谷: そう考えますと、日本は資源がない国だと、経済が弱体化するから原発を動かさないわけにはいかないのだという理屈がありますね。みんな企業が海外に逃げちゃうよと。これよくわからないのですけど、どこの国に逃げるのですかね。実はアジアの各国に行っても、電力の安定供給がままならないから日本の原発を導入しようかと言っているわけで。

西川: そこの国にも原発があります。

角谷: そうですよ。だから、日本から逃げてしまうと言うけれども、逃げる場所はどこなのかというのは誰も説明してくれる人はいないような気がするのです。そう考えますと、日本の中で解決して決着しなければいけない問題。それが今までは、「まあまあ。国策だから文句言うな」というふうなところが確かにあったのは事実ですよ。それは経産省(経済産業省)も資源エネルギー庁も保安院(原子力安全・保安院)も原子力委員会も電力会社も、「うちは原発やっているのですよ」と言うと「ははあ」(とひれ伏す)となる雰囲気は確かにあったかもしれない。

西川: そうですね。もちろん独立機関とかいろんなことが必要ですし、その中身を良くしなければなりません。福井県も日本一古いといいますか歴史のある地域なのですが、独立した福井県としての原子力(発電)の安全をきちんと実行するための課を持っていまして、これは原子力の政策を進める課とは別に作っている県なのです。スタッフも、普通の県ですと数人しかいないと思いますけど、福井県は専門家も十数名いますから、そういう方法でこれまで進めてきたということです。

角谷: (コメントの)書き込みには、空洞化したらみんな海外へ行くとかいうふうに言いますけれども。逆に言えば、この国でこういう政策をしてきた。40年間、原子力というのが資源のない国としては必要なエネルギーだというふうに判断してきて、それが正しいか間違っているかの結論と、いまの稼動している原子力の安全基準が高いか低いかは別の問題ですよね。

西川: ですから一つ一つ、平行してやらないといけないです。

角谷: でも、どうも中央に任せたらダメで、立地県の知事はもう少し声を出してもいいのではないですか。

西川: いや、もう声を出しているんです。

角谷: ちょっと聞こえないですね、あまり。東京にいるとあまり聞こえないですね。

西川: もう何度も言っているのだけど、返事がない。

角谷: 返事がないというのは聞こえていないんですよ。

西川: いまの政府の皆さんが、いろんなご意見を言われ、それが変わるでしょう。

角谷: 思いつきで言うからですよね。

■エネルギーの多元化、「先導的にやる立場にある」

西川: ああいう状態はどうにもならなくて。我々が意見を申し上げても、それをどう受け止めているのかというのが問題ですから。そこは、引き続き強力にお話を申し上げなければならないと思いますけど。早くしっかり体制を整えて・・・。

角谷: でも、国に聞く耳ではなくて、聞く力がないという不安がある時に、それこそ民主党だって地方分権を言っている中で、地方のSOSにまったく耳を傾けられない、または聞く余裕がない、もしかしたら聞く力がないというふうな政府に対して当てにしているよりも、立地県は立地県で何かまとまるエネルギーを作らないと心配ではないですか。

西川: もちろん、いろんな考えがないわけではありませんが、まずは国のプロジェクトですから。それは責任をもって実行をし、また提案もしていただかないと、国としてやっていけないですよね。

角谷: 毎日言うことが違いますよ、民主党政権は。今日の委員会を見ていてもそうだし。

西川: そうですか。

角谷: それから、ストレステストをやるといっていた順番だって明らかに違うではないですか。そういうので自治体が翻弄されたり、それから進んだり引っ込めたりということをやっているだけで。

西川: 問題は自治体を宙ぶらりんの状態といいますか。

角谷: そういうことですよね。

西川: こういうことをしていますと、そもそも原子力(発電)全体の信頼性が欠けることになりますから、これは避けなければなりませんので。早く体制を整えていろんな方針を出していくということだと思います。

角谷: 中国の列車事故の隠蔽体質を日本は批判するけど、日本だっていろいろシンポジウムにやらせがあったり、どんどんわかってきた。つまり推進派を維持するためにお金もかけたし、そういうやらせの動員もいろいろした。

 そうしてまで原発を推進するってことは「原発を推進したいから」というだけでなくて、原発を推進しないと困る人がいるから。(本当に)困るのは電力の安定供給ができないことであって、いま仰ったような新エネルギーの多角化もそうですし、ちょっともう中央政府ができないことは、もっと自治体で・・・「福井県知事が言った」ではまだ弱いかもしれないけど、それが立地県がまとまってもっと声を出す、または「うちがゴーサインを出さなきゃどういうことが起こるぞ」ということは今までは政治的な駆け引きで使ってきたけども、「国としてどっちをとるんですか」、「どういう腹なんですか」ってことは突きつけてもいいんじゃないんですか?

西川: 国の態勢がしっかり整った状態であれば申し上げられるかもしれませんけど。

角谷: 言いにくかったら言いにくそうに言ってくれればいいですけど、とにかくいまの民主党政権どこがダメですか?

西川: 特に原発のことを考えますと、その事柄に真剣に立ち向かってほしい。

角谷: つまり正面から向き合ってない感じがしますか。

西川: 真剣に向きあって解決することにポイントがあるのであって。他の方向に関心なり物事の軸がぶれるというのはよくない。その問題が解決しないですから。

角谷: そうですよね。事故の調査の結果っていうのを、つまびらかにする感じがまだないですよね。

西川: 全部100%は分からないかもしれないですが、分かることを出すのをみんな期待しているわけですから。

角谷: そういう意味では隠蔽する気はなくても、それがオープンにならないこと自体が、やはり何か別の要因が隠されているんじゃないかという不安になる。ことに立地県の人たちは、そういうことを教えられないままきたんじゃないかという不安が出るんだと思うんですよね。ただ県民の声や議会の声、または立地県の知事さんたちが集まる声というのは、東京にいるとそんなに大きいものには聞こえてきません。それは民主党が受け止める力が確かにない部分もあります。だけれども一方で、もっと声を出して、逆にどんどんどんどんこういう番組で、「あの人に言ったんですけど、この人には紙出したんですけど」ではなくてニコニコ動画でももっと言ってもらいたいという感じがしますね。

 沢山の皆さんからメールをいただいています。順番に行きます。福井県の16歳男性です、県の人ですね。「今これだけ原発が非難されている中、原発を推進する意味がわかりません。リスクばかり背負っている気がして怖いです。自然エネルギーという選択肢はないのでしょうか」という質問ですけども。エネルギーの多角化の議論は始まったと言いますけども、方向としては自然が多い福井県の中で、原発がこの後稼働しないものが増えてくるとなると、廃炉も含めたですね、それから代替エネルギーへの移行という議論は、かなりスピードアップしないと間に合わないような気がしますが。

西川: 福井県としては先導的にやる立場にあると思いますから。エネルギーの多元化、多角化と言ってもいいと思いますが、風力発電でありましたり、海洋をいろいろ使ったりですとか、いろんなことをこれはやるべきだと思いますね。常にそういう計画ですね。年に一回全体の経過をまとめて明らかにしておりますので、この11月頃になりますか、(東日本大震災による)災害を受けての方針の改定と言いますか、そんなことになると思います。

角谷: なるほど。逆に福井発の新しいプランが出てくることで、もちろん全国の自治体は大変関心を持つでしょうし。例えば神奈川県の黒岩(祐治)知事からソーラーシステムを家庭に導入するというプランを出しました。そしたら今度孫(正義・ソフトバンク社長)さんが乗ってきたり、そういうふうになりました。そういうある意味プランだけじゃなくて官・民がいろいろ一緒に出来るようなプランまたはプロジェクトというのを福井県主導で何かやるというのは。

西川: やりたいと思いますし、いろんな企業が参加されてもいいと思います。電力会社自身も新しいエネルギーのシステムを、待ちの姿勢ではなくもっと積極的にやるべきだと思います。

角谷: そうですよね。そういう申し入れも、知事としては是非いろいろな形で。

西川: 是非ともやりたいと思います。

■原発が減ったら、国からの補助金の穴はどう埋める

角谷: (質問が)続きます。福井県の24歳の女性です。「原発はこれから徐々に減っていくと思いますが、それは福井にある原発も同じだと思います。そうなった場合、原発が福井にあることで得られている国からの補助金の穴埋めをどのように補っていくのか、福井県民として気になります」ということですが。

西川: これは先ほど申し上げました拠点化計画などございますけども、より企業誘致をしたり産業化を進めて、原発に過度に頼らないと言いますか。観光などもそうですよね。本当の観光客を例の地域のように誘致しなければなりませんし、それから先の交通条件もね、もちろん安全の国土軸ということですが、地域の人たちがそれを便利に使う。また皆さんも東京からもっと1時間以上来やすくなる。何も問題ないんですよ、それは大事なことですから。

角谷: なるほどね。まあそういう意味では補助金自治体というふうな考え方自体を、まさに知事はもともと中央官庁出身ですから、その仕組みやそういう問題点、これからの地方自治の変化はもう目の当たりにご存知な方ならばね、やっぱり「福井プラン」とか「福井モデル」というのを前に出してもらうとこれもいいんじゃないですか。

 東京の37歳男性です。「もんじゅは運転状態にかかわらず、国家レベルの重大な事故をもたらす可能性をはらんでいます。そのような事態が発生した場合、福井県知事としての責任をどのように考えるか教えて下さい」と。「もんじゅ」に関しては東京にいる人たちのほうが気になってる感じがするのですが、どうですか。

西川: そうですね。「もんじゅ」というものの理解をしていただかないといけないのと同時に、国の文字通り「これからどう核燃料サイクルを進めていくか」、「もんじゅ自体の安全をどう確保するか」の相談ですから。これは国家的に良く分かる形で、福井県だけの問題ではなくて、青森県の核燃料サイクルにも関係しますし、プルサーマルにも影響しますし。全体として科学の知識をどう活用できるのか、安全はどうなのかというのを冷静に、感情的にではなくて、そういう理解をみんなで進めていくと。これが今回の福島の事故を踏まえた教訓だと思いますけれども。

角谷: 今までは「安全です」という言葉だけで、または責任者の人が「安全ですから」と言えば大丈夫だろうなと。これからはそれではすまない、誰もそう信じてくれないという時代です。それからまた随分都合の悪いデータを隠してきたこともバレてくると、「本当なのか」と国民が思う、県民が思う、立地周辺の人たちが不安に感じる。これは当然のことですよね。

 例えば、いま現存する原発のインフラ整備、例えばプールを作りました、体育館を作りましたというのは恩恵としてあったかもしれないけど、先ほど知事が仰ったようにそんなに大きい物じゃないと。ただ一方で、これからは何かあった場合には重大な事故に発展する可能性があるから、「避難の核シェルターを作りますよ」とか、「これからは地域の住民の人たちがそこに逃げられるような施設を、いざという時のために作りますよ」とか、そういうのが追加条件にならないといけないんじゃないかね。

西川: それは今回の事件をいかに安全の意味の中に盛り込んでいくかということですし、道路もね、単に住民が避難する道路ではないんですよ、実は。これは災害を制圧するために車や機材や投資やでっかいものを如何にもっていけるかという、そういう道路なんですよ、実際は。それは今回のいろいろ知見がありますから、そういうのをいかに活かすかということだと思います。

角谷: 法律に「安全だ」と書いてあるから安全なわけではなくて、安全かどうかは、安全をコントロールできるかどうかという、今度は人間にかかってるわけですからね。そういう部分も同時に考え、つまり安全ではなくなる場合もあるよということが前提になるエネルギーだということを加えていかないと、県民はちょっと不安ですよね。

西川: そうかもしれません。

■「国民保護計画、福井県が先駆けてやった」

角谷: 東京都の男性、56歳です。「これまで東電も政府も地域住民を対象とした原発事故を想定した避難訓練を行ってきませんでした。西川知事はこのような原発事故を想定した避難訓練の必要性をお感じにならないのですか」という質問です。

西川: 以前は、原子力(発電)は安全だから必要ないと訓練をしていなかったのですが、私が知事になってから強く皆さんに説明して、訓練というのは大事だということで福井県は一番最初に訓練を始めています。もうずっと何年も何回も原発2回くらい、2まわりくらいやってます。「国民保護計画」というのがあります。あれも福井県は最初にやっております。国と共同で。あらゆることを先駆けてやっておりますから、それをさらにもっと詳しくやるべきだと思います。

角谷: こういうふうな何か万が一の際のことをやろうとすると、電力会社や国は嫌がりませんでしたか?「安全なんだからやる必要ないよ」とか言われませんでしたか?

西川: どうでしょうか。そんなことはないです。

角谷: 早くから福井は導入していると。それは今後も何かある場合には役に立つ。

西川: 役に立つと思いますね、より現実的な想定をいろいろ加えていくと。

角谷: そういう意味では福島の(原発)事故の調査の結果というのは、とても情報としては大事ですね。

西川: そして我々は、地震直後から福島県の災害対策本部に職員を現在も派遣しているわけです。いろんなアドバイスもできるだろうし、現場のいろんな情報もいただいているということですね。そんな県はないですから。

角谷: なるほど。やってますね、福井県。

西川: やってますよ。

角谷: そうですね。失礼しました。大阪府の26歳男性からです。「関西の脱原発構想についてどのように思いますか。また橋下(徹)大阪府知事についてはどんな風にお考えですか」という質問です。

西川: 冒頭に申し上げましたように、福井から関西地域に40年以上にわたって電気をしっかり供給し、これまでご迷惑をかけるような事故もありませんでしたから、もっと供給していることに関心も持っていただきたいと、こんなふうに思っております。そして原子力あるいはエネルギーの問題は全体性を持ってお考えいただいて、消費地と生産地が一緒に力を合わせて問題を解決しないと、原子力問題はけっして良い方向にはいかないと思います。

角谷: 橋下知事についてというような質問がありますが。

西川: いろんな機会によくお話しておりますが。教育問題なんかでは福井県を学びたいとも仰っていられます。福井県に観照しておられる。しかし良くいろいろお考えいただかないと。誤解を生んではいけないですし。

角谷: そういう意味では知事会のみならず、こういうふうな中部・関西地区のエネルギーや安全保障の問題、それから地域の自治体の「協同、連携、防災」、いろいろな問題が多分テーマとして大きいものがあると思いますけど。橋下知事の発言というのは非常に話題になりますし、東京でも大きなニュースになります。知事から見てはどんなふうにご覧になられますか。

西川: どうですかね。東京などの受け止めとまた違うと思います。

角谷: なるほど。

西川: 名古屋ともちょっと違うように思います。今日は東京都知事がいろんな、ある新聞に原子力(発電)の話も書いておられましたから、だんだん落ち着いた議論になると思いますけど。

角谷: ちょっといまは全体に都道府県の知事は皆さん、まだ・・・。

西川: これまでは残念ながらあまり関心をいただいていないところがありますから。びっくりしたり、あるいは不安に思っておられるのは、それはわからなくもないですが。もう少し政治的にしっかり受け止めていただくことが大事。

角谷: ただ僕たちニコニコ動画も出張で行ったことがあるのが、名古屋と2つ目が福井ですから。

西川: ありがとうございます。

角谷: まだ大阪にも行ったことありませんから。そう考えますと、何が今重要で、どの地域での議論が今ニコニコ動画で全国に伝えるべきかというのがあるような気がして。福井県知事に話を聞くというのは、原発立地県だけではなくて、様々な人たち、または東京の方たちにも影響があると思うし、関西の人たちにも「電力供給源」である福井県をどういうふうに見るかというのは、またそれぞれ見方があると思います。

■「福井にも素晴らしい企業がある」

西川: 先ほどの新幹線の問題も、関西の広域連合の皆さんが「金沢から敦賀まで(線路を延ばし)迎えに行かなあかん」ということを仰りはじめましたから、関心が非常に総合的になってきているから。そのことは決して悪いことではないと思います。

角谷: まあ確かに、そういう意味では総合的なインフラの中に、もしかしたらエネルギー政策というのも入っているというふうに考えたほうがいいのですかね。

西川: そういうことをしっかり進められるような雰囲気にならないと、福島の事故があのままに終わってしまって、誠に・・・。

角谷: この教訓をどういうふうに他の国づくり、街づくりに活かすかということ、それから復興のための知恵と事故調(事故調査)を明確に活かす、役立たせるということなのでしょうか。

西川: いさかいをし合っている場合ではないですよ。

角谷: なるほどね。さて、もう少しメールにいきます。京都の22歳男性です。「福井出身で現在、京都大学の学生です。来年度は僕も就職活動をするのですが、福井県、北陸には魅力的な職場・企業が全くと言っていいほどありません」。そうなんですかね。

西川: そんなことはないですけどね。

角谷: 「地元に帰りたいと思うのですが、将来を考えると難しいというのが実際の心情です。そこで、北陸の雇用と若者の県外流出についてどのように考えておられるか、お答えください」ということです。

西川: 「ふるさと納税」というのを福井県から提唱しましたが、福井県の学生、いまご質問があった彼もそうかもしれません。1年間で3000人、東京や京都や大阪に出て、4年後に戻ってくるのは1000人しかいらっしゃいません。一生懸命教育して学力・体力に奉じたけど、2000人は戻ってこられないわけです。ですので、企業誘致も必要ですし、お父さんお母さんたち、ご本人もそうですけど、福井に素晴らしい企業があるということを実際に見ていただこうというプロジェクトもいま進めているんです。

角谷: なるほど。頭脳流出ばかりになってしまいますものね。

西川: 「(素晴らしい企業があることに気づき)そうか」と。「名前では気が付かなかったけど、そうだ」ということ。それから大学院等におられる方が福井県で企業に実際勤められて、そして彼らに応援して、そしてきちんと就職していただければ応援したものを返さなくていいとか、いろんなことをいま進めたりしています。

角谷: なるほど。でもこの京大の学生は絶望的な気持ちでいるのですけども。

西川: そうですね。そんなに頭で考えてはいけない。

角谷: なるほど。

西川: ちゃんと福井のことを一回夏休みにぜひ見てほしい。夏休みのそういうプロジェクトもあるんですよ。戻ってきて勉強してもらう。

角谷: それは、県のホームページとかを見ればわかりますか。

西川: 全部わかりますよ。

角谷: 全部わかるそうですから、ちょっと見てください。

■「福井はマイナー」と言われたら、なんて答える?

角谷: 続きます。福井の24歳の男性です。「福井県民ですが、本当に新幹線は必要なのでしょうか。新幹線を整備するよりも在来線の利便性を高めるほうがいいのではないか」と、先ほどのインフラ整備と逆行する声ですけど、どうでしょうか。

西川: これは、毎日の生活とか通勤とか通学では必要ないかもしれませんが、そういうふうに見えるかもしれませんが。長い目で見た場合に金沢まで新幹線が来て、福井に来ないというようなことがありますと、毎日毎日の影響が出てきますし、これは絶対に皆さんが一生懸命100%頑張っていただいても、それが8割くらいにしか活きてこないと思います。これを120、130(%)に活かすのが我々の仕事ですから、少し目先の見方としては「いらない」のではないかと思われるかもしれませんが、これは長期的に必要だというのが政治の仕事だと思いますし、我々もPRをしなければなりません。そういう意識を喚起させてもらって、「是非ともそういうものがいるのだ」というふうに私は思っていただければと思います。

角谷: もっとやはりそれは説明が必要なのでしょうね。福井・石川・富山は、そういう意味では敵対するライバル県でもあるかもしれないけど、どうやってインフラを共有するかという議論もないともったいない感じがしますよね。

西川: (新幹線が)金沢に停まっているのに、福井県だけ抜けていて、周りの県はみんな高速がひいてありますと。そういう状態にしては、将来性がないと思います。

角谷: そこら辺は、総合的な県の計画としては打ち出していきたいと。新幹線はやはりもってきたいという思いは強い。

西川: そういう牧歌的な福井であってもいいというお考えはないわけではないかもしれませんが。それは長期的にはそういうものはなくて、そういうものを活かしながら福井県として暮らしやすいとか、自然が生きているという、そういう地域にすべきではないでしょうか。

角谷: なるほどね。東京都の30歳男性です。「福井県出身」、福井の人が多いですね、みんな福井の方だね。「福井県出身の東京在住の者です。東京では福井はマイナーな県と言われることが多々あります。こういう言い方に対して知事ならどう言い返しますか」と。

 最近ネット上で群馬県知事が、群馬をそんなふうに扱っていろんなところから怒られたりして、いろいろ大変ですけども、本人は「何もそんなジョークをわからないのか」というふうに反論していますけど、それはまさにインフラの問題で、福井県に来やすければまた見られ方も違うのだということでしょうか。

西川: 関西ではよく知れ渡っていますが、名古屋でもそうかと思いますが、東京はちょっと、メディアも東と西で紙面が分かれたり、ちょっと遠目に当たりますから。いろんな情報が出なかったり。

角谷: つまり東日本と西日本というと、福井はどっち側で扱うのかとこういう問題がある。

西川: 天気予報が新潟と一緒になったりいろんなことがありますが。私が知事になりましてから、いろんなランキングを見ますと、だいぶ福井県のことは知れ渡りつつはあると思います。しかし、まだまだそんなものに満足はできませんから。

角谷: 「ニコニコ動画」は福井県を応援しますけれども。でもやはりそれは、先ほどまさに冒頭に仰ったけど、福井の原発が関西の電力の源なのだとを知らない関西の人がたくさんいたことが、今回のことでわかったと。

西川: いわんや東京の方はご存じないでしょうから。

角谷: でも逆に言えば、東京でいう福島の原発と同じ立ち位置で、関西の大都市圏の電力を賄っているのは福井なのだということ。逆に言えば福井が止まれば関西の電力安定供給は難しくなるのだと、こういう現実が待っているわけですね。福島が止まったら「大変だ。大変だ」と言って、首都圏では電車が止まったり計画停電なんていう時期もありましたけれども。今は少し落ち着いてはいますけれども、不安は絶えずあると。そこでどういうふうにすれば良いのかと悩ましい問題であるけれども、でも電力だけではなくて、やはり震災があった直後にみんなが少し萎縮してしまったけれども、そこはやはり物が動いていかないと復旧もできなければお金も動き出さないと。

西川: そうですね。

■「田舎同士で頑張ろう」とネットワークを結成

角谷: そういう中での福井の役割というのは、いろいろありそうな気がしますけどね。

西川: これからの我々の地方のライフスタイル、日本全体のエネルギーをどんなふうな使い方をしていくかというライフスタイルというのは、そこの作るスタイルをしっかり見定めないと話が偏った意見になりますので。そして大都市と地方が力を合わせていくというスキームといいましょうか、それを今回作っていく大事なチャンスだと思いますので、そのことを私は期待しているのです。

角谷: (ニコニコ生放送のコメントに)「カニたかくてたべられないよw」と書いてありますけど。

西川: 蟹はブランドで、日本一良いお値段がしますよね。

角谷: そうですか。それも安くなるようにするには、ちょっとそれは物流のインフラが整った方が安くなりますかね。

西川: それは、いろんな召し上がる方が工夫してもらわないといけないです。蟹だけではそんなに安くなりませんので。

角谷: そうか、そういうことになるかもしれませんね。同時に福井県は、多く含んで11の県で「ふるさと知事ネットワーク」というのを作っているというお話。これはどの県がどういうふうな・・・。

西川: これは「青森・山形・石川・福井・長野・鳥取・島根・山梨・高知・熊本・・・(奈良)」ですか。

角谷: これはどういう関係ですか。

西川: これはどちらかというと「田舎」。

角谷: そういう括りなんですか。

西川: 東京を経由しない。

角谷: ああ、なるほど物流がね。

西川: 直接、田舎同士で頑張ろうと。みんな同じ課題を抱えていますし、生活はわりあい豊かでいろんな地方の特色もありますから、そこでいろんな地方の規模をどうやって見出そうかとか、あるいは地方に物を移転するにはどうしたらいいかとか、あるいは行政のみならず農産物の地産地消をみんなで、「さくらんぼ」は福井でと言っていただいて、我々の「越のルビー」(ミディトマト)を山形のほうで。山形の吉村(美栄子)知事もお見えになったりいろんなことをやっていますし。今度8月3日に奈良で・・・奈良県の名前を忘れたらいけなかった。

角谷: 奈良も11県に入っているから。

西川: 奈良で、奈良県知事に主催してもらって、そこでいろんな勉強をやりたいと思うのです。

角谷: こういうのは逆に東京にいたら分からないことなので、こういう話がもっと逆に進んでくると、「東京なんかなくてもできることがあるぞ」ということが見えてきますね。

西川: そうですね。被災地3県の「ふるさと納税」を福井県が代わって3県のために集めまして、1千万円を超えましたけど、それをまた、先日それぞれの県にお持ちした。いろんなことをやりたいと。

角谷: そういうのは、さすがにいま知らないことが沢山あって、こういうのをやっている。それから福島にもたくさんの人を派遣して、そこで福島がどういうふうに解決に向かってプロセスがいま原発で行なわれているのか、またそれの事故の原因を解明するプロセスもどういうものなのかと、それは必ず福井県で活かせるような準備をしているのだということだと思います。

 そういう意味では、僕たちは東京にいるとまったく知らないことが今日はずいぶん分かりました。同時に福井県民が、いま福井のことをいろいろ知事に聞きたいことが沢山あるということが、今回のメールで良く分かりましたけど。まずは県民に向かって、それから全国に福井として原発の問題、それから福井県としてどんなふうにメッセージを皆さんに出しますか。

西川: そうですね。これからはやはり国ではなくて地方自治体の時代、さらに住民の皆さんが自ら行動をとって希望をもって頑張っていくと、これを我々が応援をする時代だと思います。そういう方向性をさっきの11県のネットワークなどを通じて強く押し出していくと、そんなふうに考えます。

角谷: 11の中に原発立地県はあるんですか?

西川: 青森、島根、石川もあるではないですか。

角谷: そうですね。

西川: 志賀原発。

角谷: では、同じ問題を抱えている。

西川: そういう関心であれ(ふるさと知事ネットワーク)をしたわけではないですけど。

角谷: なるほどね。でもそのネットワークが、逆に東京とは違うエネルギーになったり、それから物流の拠点がどんどんできたり、それからそれぞれの県の魅力の相互乗り入れができると随分状況が変わりますね。

西川: 面白いと思います。これは粘り強く広げていくと。最後は住民の皆さんのネットワークになるように。

角谷: なるほどね。

西川: 市だけではなくて。

角谷: たぶん僕たちは東京でこういった番組をやっているとなかなか見えてこない。それから地域の選出の議員に話を聞くだけではなかなか分からない。こうやって現場にうかがうと、また新しいことが随分発見されました。同時に福井県は、原発の問題では困惑しながら前へ進めなければいけないという非常に難しい立場をとっているのは、この番組を通じても皆さんにも分かったと思います。

 ただ問題は、「東京が言うからこうせざるを得ない」という時代が明らかに終わるんだと、その第一歩がこの福井県からの新しいエネルギー政策や原発政策に出てくれば、もちろん東京や国の政策に対して、それに立ち向かうのではなくて、それにどういった地域の情報や持ち味を加味していくのかというところで現場は動いているのだということが良く分かりました。そういう意味では「ニコニコ生放送」の出張を福井県にしたのは、僕は正解だったような気がしますけれども。同時にこれがこのあと中央政府に対して、エネルギーになっていかなければ、声としてなってまとまっていかなければいけないと。そういう意味では、実は知事の仕事はまだまだということで、もっと声を出さなければいけないということがあるのだと思います。

西川: はい。

角谷: 「東京詣で」をして解決することではないものも、ずいぶんあることが分かりました。そういう意味では、中央政界との戦い、国とのやり取り、いろんなものがなお続くのでしょうけれども、いままでとは違う「原発政策」、それからいままでとは違う「安全基準の解決」。こういう意味では、福井県にリードをしてもらわなければいけないということは間違いなさそうだということが分かってきました。というわけで、そろそろお別れの時間になりました。

西川: はい。

角谷: どうですか、この「ニコニコ動画」に初めて出ていただいた感想をいただけますか。

西川: そうですね。いろいろ思っておりますことを申し上げる機会をいただきまして、ありがとうございます。またこれからも機会がございましたら、よろしくお願いします。

角谷: いろいろ(コメントの)書き込みもあって、良いこと、悪いこともいろんなことが書いてありますけれども、是非ニコニコ動画を今後ともよろしくお願いしたいと思います。

西川: そうですね、はい。

角谷: というわけで、この辺りでお別れしたいと思います。西川知事、今日はどうもありがとうございました。

西川: ありがとうございました。

(了)

(協力・書き起こし.com

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