ハワイの主要8島の中で人が暮らしているのに観光できない島があります。

その島の名前は「ニイハウ島」。


今回はまるで鎖国しているように島外からの人の来島を拒んでいるニイハウ島についてお話しします。


ニイハウ島はどんな島?


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新型コロナウイルスが世界的な流行になる以前は毎年130万人前後の観光客が訪れていたハワイ


このハワイに約100年間にわたって外部の人の入島を拒んでいる島があるのをご存じでしょうか。


その島の名前は「ニイハウ島」。


ハワイの主要8島と呼ばれている島のなかで最も西側に位置し、天気がよい日ならハワイ行きの旅客機の機窓から見ることのできる細長い形をした面積約180平方キロの小さな島のことです。


気候は降水量が少なく、乾燥しているのが特徴です。


島内には標高381メートルのパニアウ山があり、手つかずの自然が魅力的な美しい島といわれています。


ハワイ王国への服属から鎖国するまでのニイハウ島の歴史


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ハワイカメハメハ大王によって統一されましたが、その当時ニイハウ島とカウアイ島はまだカウムアリイ王によって支配されていました。


カウムアリイハワイ王国に服属したのは、カメハメハハワイ統一を成し遂げた15年後のことでした。


ニイハウ島はカメハメハ5世の時代に一万ドルでスコットランド人のエリザベスシンクレア夫人に買い取られ、現在もシンクレア夫人の末裔であるロビンソン家の所有となっています。


最初は島の外からも自由に行き来ができていたようですが、1915年頃からロビンソン家の人間以外は自由に島に入ることができなくなり、島に住んでいた先住民達も島から出てこなくなりました。


「島に十分な水がなかった」や「島内の信仰を守るため」などさまざまな理由が考えられていますが、ロビンソン家がニイハウ島に来る外部の人を拒絶するようになった正確な理由は今も分かっていません。


公認ヘリコプターツアーを利用すれば制限付きで上陸可能


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現在百数十人が暮らしているというニイハウ島。


ハワイの他の島では日常語として英語が使われていますが、ニイハウ島では伝統的なハワイ語が今も使われています。


また島には電気がなく、テレビやインターネットなどで外界から入ってくる情報も少ないため、今もハワイの伝統文化が守られています。


気軽に観光に行くことができないニイハウ島ですが、公認のヘリコプターツアーに参加すればニイハウ島を訪問することが可能です。


▶ 参照: ニイハウ島公認ヘリコプターツアー |Niihau


このツアーではヘリコプターでニイハウ島のビーチへ行き、海水浴シュノーケリングを楽しめるものの、島の住民と話したり撮影したりすることはできません。


ツアー費用も日本円で約5万円と高額で、5名以上集まらないとツアーは催行されません。


また、現地ツアー専門サイト「ベルトラ」では「ニイハウ島沖でのシュノーケリングが楽しめるツアー」も募集されています。


▶ 参照:ニイハウ島沖でのシュノーケリングが楽しめるツアー|Veltra



ニイハウシェルと呼ばれている美しい貝カヘレラニの産地としても知られているニイハウ島。


太平洋戦争では真珠湾を奇襲するために出撃した零戦が故障によって不時着し「ニイハウ島事件」が起こった島としても知られています。

興味がある方はニイハウ島のヘリツアーを検討してみてはいかがでしょう。

【徹底解説】ハワイ州で100年以上鎖国している禁断の島 「ニイハウ島」